Hirotaka Ogura

デジタルマーケティング10年、インドネシア7年、飲食2年、DX1年、今からフードテック

Hirotaka Ogura

デジタルマーケティング10年、インドネシア7年、飲食2年、DX1年、今からフードテック

最近の記事

ポツンとパン屋さん〜繁栄の方則③

まずはこれまでの話を整理しておく。 ポツンとパン屋さん第一の繁栄の方則:県外から集客 ポツンとパン屋さん第二の繁栄の方則:販路を増やす 販路を増やす方法 ①地域の飲食店・小売店に卸す ②地域の有名・高級レストランに卸す ③全国に卸す ④全国の一般消費者に販売する 本日は ③全国に卸す ④全国の一般消費者に販売する を解説していく。 全国に卸す まず、「全国に卸す」について書いていくにあたり、まさにタイトルのポツンとパン屋さんの名前にピッタリのパン屋さん、「タルマーリ

    • ポツンとパン屋さん〜繁栄の方則②

      前回の記事では、第一のポツンとパン屋繁栄の法則「県外から集客」をご紹介したが、今回は第二の法則をご紹介する。今回は、最初に結論からお話したいと思う。第二のポツンとパン屋成功の法則、それは「販路を増やす」、つまり外販である。 第一の法則に続き、第二の法則もシンプルで当たり前のように思われるかもしれないが、筆者が500店舗以上のパン屋さんを回った中で、外販を行っているのは全体の2〜3割程度のパン屋さんで、外販に注力しているところは全体の1割にも満たないような感覚である。外販と言

      • ポツンとパン屋さん〜繁栄の方則①

        500店舗もパン屋さんをまわっていると、え?こんなところにパン屋さんがあるの?というところに構えられていることが多々ある。テレビ番組の「ポツンと一軒家」程山奥では無いが、まわりは田んぼだらけだったり、最寄り駅が無く、車で無ければ辿り着けないようなパン屋さんは結構見かける。大きなお世話かもしれないが、やっていけるのか心配になってしまう程である。しかし、そんなポツンとパン屋さんでも大行列をつくるお店が存在するのだ。 今回は、筆者が出会ったポツンとパン屋さんをご紹介しながら、その

        • パン職人のサイアーライン

          はじめに競走馬の世界にはサイアーラインという言葉がある。馬における、父方の系譜のことだ。 例えば、昨年2022年に最も活躍した日本の競走馬が受賞する年度代表馬はイクイノックスであるが、その父馬はキタサンブラック。そのまた父馬はブラックタイド。そのまた父馬はサンデーサイレンスという具合に、父馬を辿っていくことができる。競走馬の繁殖は人間によって厳密に管理されるため、生誕した馬の父馬は明確に判明しており、すべての競走馬はサイアーラインの図のなかに記載することができるのだ。そして

        ポツンとパン屋さん〜繁栄の方則③

          西日本で衝撃を受けたパンでサッカーフォーメーション組んでみた②

          前回の記事に続いて、攻撃陣の紹介をしていく。 サイドハーフは、右からでも左からでもクロスを入れられる、クロッサーを選んでいる。パンにおけるクロッサーとは、肉や魚、乳製品や野菜など、メインの食事にピタリと合わせるパスを入れられる所謂食事パンである。食事パンとは、料理をより美味しく愉しむためにつくられたパンで、食パンやバゲットのことを指す。世の中に食パンやバゲットは数多とあるが、パスの精度を深ぼると、底が見えない程深い。パンの生地の甘さを抑えて、あくまでサポートに徹する形も大事だ

          西日本で衝撃を受けたパンでサッカーフォーメーション組んでみた②

          西日本の衝撃を受けたパンでサッカーフォーメーション組んでみた①

          筆者はここ約1年半で500店舗以上のパン屋さんを訪問し、行く先々でパンを食べて来た。そういう話をすると、「一番美味しかったのはどこのパン屋さんですか?」と、たくさんの人から聞かれる。 日本のパン屋さん約1万店舗の中から、美味しいと言われている人気のパン屋さんや、美味しい特徴を持ったパン屋さんを事前に厳選して訪問しているので、1万店舗分の5パーセント程度とは言え、参考になることは言えるかもしれない。ただ、美味しいは主観であるし、パン屋さんそれぞれ違う色を持っているので、一概に

          西日本の衝撃を受けたパンでサッカーフォーメーション組んでみた①

          世界トップシェフの系譜①

          世の中には色々なレストランの格付け、ランキング付けメディアが存在する。世界的に有名な「ミシュラン」であったり、WEBサービスの「食べログ」なんかもそうである。それぞれ独自の評価基準があり、格付け上位のレストランは予約困難店であることが多い。筆者は、以前レストラン紹介サイトを作っていた経緯があり、当時その格付け方法を(筆者独自の呼び方で)「集合知」と「専門知」に分けて考えていた。 集合知:大多数の評価を集めて順位を決める方式。 「食べログ」「La Liste(ラ・リスト)」「

          世界トップシェフの系譜①

          2020年日本のOOH広告市場

          前回は広告市場全体から、インターネット広告、動画広告、プログラマティックのトレンドを解説し、近年コンサルティングファームが世界のデジタルエージェンシーの主勢力となっており、ボリュームやブランディングよりパフォーマンスが重要になっていることを説明した。その上で最後にDX(Digital Transformation)に触れ、パフォーマンス設計の考え方を紹介させて頂いた。 記事投稿後、コンサルティングファームの知人と話したが、近年やはり企業のDXに対する関心が一気に高まったこと

          2020年日本のOOH広告市場

          2020年の広告市場から考えるDX進化論

          2021年、ゴールデンウィーク。筆者は久々に広告市場について勉強をしようとパソコンに向かっている。コロナでどこも行けない時には勉強に限る。そして、勉強したことをしっかりアウトプットして行きたい。 テーマは広告市場である。今までインドネシアブログの方で記事を書いてきたが、もはやインドネシアがあまり関係なくなってきたため、久しぶりにnoteの方で書きたいと思う。筆者はアドテク専門というわけではないので、広告市場の潮流から、アドテクに触れつつも、現在の専門分野であるDXの方に繋げ

          2020年の広告市場から考えるDX進化論

          食革命について

          インドネシアで創った会社「Revolusi Makanan(レフォルシ・マカナン)」 この社名には会社の方向性が込められている。 直訳すると、食革命。 Revolusi Makananの頭文字をとってRM Group 革命がつくものと言えば、フランス革命やキューバ革命、産業革命が有名だが、いずれにも共通するのが、当時主流であった巨大な権力や産業などの強者が、新しい小さな弱者の集合体によってひっくり返されるということである。 インドネシアは、食産業において、世界で一番革命

          食革命について

          サクッと解説インドネシアスタートアップ2019

          最近また意見を求められたり、議論することが多くなってきたインドネシアのスタートアップ業界。調べてまとめたことを気晴らしにサクッと解説したいと思います。 サクッと。 まずは市場概要。MIKTI (Indonesia Digital Creative Industry Community) という組織が昨年12月にまとめたレポートによると、インドネシアのスタートアップは992社いるそうです。startupranking.comという別組織がまとめたデータでは、約2000社となっ

          サクッと解説インドネシアスタートアップ2019