ドイツ・ミュンヘン空港撮影情報
基礎情報 / Basic info
ミュンヘン空港はミュンヘン中心部の北外れにあります。少し距離があり電車賃もかかるので、もし撮影メインでの渡航を考えているならばミュンヘン市内よりも空港周辺の滞在をおすすめします。
ミュンヘン空港には滑走路が平行して2本あり、間にターミナルがあります。目的・出発地が北にある場合は北滑走路、逆に南にある場合は南滑走路を使う傾向にあり、A380についてはほぼ確実に南滑走路の発着です(ただ、北滑走路を使うことも極稀にあります)。
撮影環境 / Environment
撮影リスク / Risk:◎ とても安全
撮影環境 / Enviroment:◎
トラフィック / Traffic:◎
撮影リスクはゼロです。日本と同じ感覚で撮影できます。ただ、注意点としてエアバンドレシーバーの使用は禁止されています。ドイツの法律ではかなり厳しく制限されていて、使用してよい条件はエアバンドレシーバーを使用する資格があり、それを使用する仕事に従事中であり、それを使用する必要がある時にのみ使用が認められるそうです(現地スポッター情報)。そのため、日本のように無線を聞きながら撮影するとアウトです。
トラフィックはフランクフルトとほぼ似た感じですが、2023年の時点ではルフトハンザのA340-600やA350-900がミュンヘンに多く配備されている一方、同社のA340-300についてはミュンヘンには1機もいません。また、フランクフルトと違って滑走路の近くで撮影できるので、陽炎でつぶれやすいCRJ900やE190などといったリージョナル機が撮影しやすいです。A380の乗り入れはLufthansaとEmiratesのみです。ミュンヘンはフランクフルトよりも貨物ネットワークが弱いので、貨物機はあまり多くないです。
撮影スポット / Spotting locations
1. 南滑走路の丘
このスポットは南滑走路の脇にある丘です。かなり高いので、フェンスは余裕でクリアできます。ただ、左右に森があるので滑走路全体を見渡すことはできず、タッチダウンの瞬間は撮影できないことがあります。接地が伸びた時のみ撮影できます。目の前にはターミナルビルがあり、ルフトハンザの尾翼がずらりと並んだ光景は迫力がありますが、夏場の夕方18時ごろから逆光です。
空港ターミナルから向かう場合、バス512系統Erding(エアディンク)行きに乗り、バス停Schwaig am Sportplatz(シュヴァイヒ・アム・シュポートプラッツ)で下車、3km/徒歩約40分で到達できます。周辺にトイレやレストラン等は一切ありません。
2.南滑走路沿いフェンス
南滑走路沿いにはフェンスに沿って砂利道が敷いてあるので、そこからならどこからでも撮影できます。ここでは、参考写真を撮影した場所周辺の位置情報を掲載します。ただ、フェンス越しか脚立での撮影が必要になります。僕の場合はフェンス越しに撮影しています。もしランウェイチェンジしたら東や西に移動してお気に入りの場所を見つけてみてください。周辺にはトイレ・レストランなどは一切ありません。1番スポットとバス停Schwaig am Sportplatzの間の地点です。
3.北滑走路貯水池
ここは、北滑走路にたまった雨水が流れてくる貯水池です。普段は水はありません。ただ、イネ科の植物にアレルギーを持っている人は気を付けたほうがよいです。ここからは北滑走路離着陸 (26R) が見えますが、08L運用時にはまったく使えないポイントです。僕は2022年6月に撮影した時は近くのガソリンスタンドにカフェがあったのですが、今Goggle Mapsで見ると完全に閉店してしまったようです。もしこのカフェが使えないとなると、周辺にレストランやトイレは一切ありません。
4.北滑走路北側(東)
こちらは北滑走路の北側にあるスポットです。北滑走路の北側もフェンス沿いにどこからでも撮れるようですが、かなり歩く距離が長くなります。ただ、フェンス越しの撮影か脚立を用いての撮影になります。周辺は緊急車両の通行確保のため駐車禁止区間が多く、駐車場もありません。北滑走路北側の西の方(08Lのマーキングのあたり)にはスポッター用の丘があるようですが、行ったことがないのでまた調査できればと思います。
なお、北滑走路北側は夏の 日が長い時期の早朝と日没前にのみ順光となります。また、A380は9割以上の確率で南滑走路を使うので、そこは注意が必要です。
5.沖止めスポット
ここは乗客扱いはせず、次のフライトまで時間がある飛行機が留め置かれているスポットです。夜間はここで整備作業をすることもあります。ウェブサイトによっては衛星画像が更新されておらず、草地や工事中の写真のままかもしれませんが、2022年6月の時点では目の前に駐機スポットができており、運用中です(添付画像参照)。ただ、最大の弱点として、ここのフェンスはとても目が細かいです。スマホレンズがなんとか通るかどうかというレベルで、フェンスも高いので脚立は使用不可です。70mmでF4.5ぐらいまでなら無理やりフェンスを消すことができました。夏場は機体の後ろに太陽が沈んでいく光景と絡めて撮影できます。
なお、このスポットの近くに道路を挟んで土手があるのですが、この土手に登ってもいい写真は撮れませんでした。たしかにフェンスはクリアできますが、照明のポールが邪魔でなかなか撮影できません。また、ここの雑草は腰の高さまで伸びていて鋭いトゲが沢山突き出ているほか、夏場は大人の指より大きいぐらいの巨大ナメクジの大群が住んでいます。傾斜もかなり急なのでナメクジをかき分けながら登るのには大変苦労しましたが、いい写真が撮れる環境ではまったくなかったのが残念です。おとなしくフェンス越しに撮影しましょう。
6.滑走路間の丘
南北滑走路の間にある丘です。最後に行ったのは2018年5月ですが、少なくともその時点では入場料が必要でした。北滑走路までは距離があり、目の前にエプロンは見えますが照明の支柱が多く、あまり撮影には適していないように感じます。南滑走路のトラフィックも見えますが、逆光で遠いです。丘の近くには飛行機が何機か展示してあります。
7. フェンスの穴
ここは、フェンス(というかネット)に穴が開けられている場所です。空港警察も黙認している場所ですが、新しく穴を開けるようなことは絶対にしないでください。第1ターミナルと第2ターミナルの間に立体駐車場P22がありますが、車で来ている場合はここで駐車してください。そこからは徒歩でP22のすぐ東にあるTerminalstrasse Nordを北進、突き当たりにラウンダバウトがあるので、進行方向右奥の道路(反時計回りに回って2番目の道)を進みます。ガードレールの外側で撮影できるので安全です。ここからは北滑走路のトラフィックを撮影でき、特に26Rに着陸したワイドボディ機は目の前で滑走路から離脱するので、かなり近くで撮影できます。
https://maps.app.goo.gl/7cpBVDhCEvKgzeWN9
おススメホテル
ちなみに、ミュンヘンで撮影するときのおススメホテルはPremier Inn München Airport Ostです。空港東側にあり、バス停Schwaig am Sportplatzからバス1本(512系統)でターミナルに行けます(ホテルが用意するような空港シャトルバスはありません)。しかも、南滑走路のスポット(撮影スポット1,2)や北滑走路のスポット(撮影スポット3)の両方に徒歩で行けます。価格は安いほうですがちゃんとしたホテルなのでおススメです。ただ、唯一の問題として周辺にレストランやスーパーが一切ない点があります。バス512系統でErdingまで行けば、レストランやスーパーが沢山ありますが、日曜日はほぼ全部閉まっているので気を付けてください。空港に到着してから空港内のスーパーで食料を確保し、ホテルへ向かうのがベストかと思います。
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