ナチュラクラシカから始まる旅
光と影を日々追って時間が過ぎてしまいます。
書き留めたいことは山ほどあってメモ帳に書きだしてみたけれど結局まとまらず、でもやっぱり3回目のお話はカメラのことにしようと決めました。
ミラーレス一眼レフをはじめてから4年が経ったころ、インスタグラムで目にとまるようになったのがフィルム写真でした。
いいなと思ってその写真を開くとそこには #フィルム写真 の文字。
そこからの経緯はしっかり覚えていないのですが、夫がフィルムカメラを持っていることを知っていて軽い気持ちで「フィルム始めてみたいのだけどそれなら持っているからちょうど良かったね」と言ってみました。
その返事は思いもよらず、あまり歓迎ではない雰囲気だったことに驚いたのは覚えています。
暫く使わず大切にしまわれているカメラ。
デジタルカメラがまだ主流になっていない頃にフィルムを使っていた程度の私に使わせるのは危険だと思ったのでしょう。
歓迎されていないと余計に使ってみたくなるものです。
そうして私の懇願に負け《ナチュラクラシカ》という小さなフィルムカメラを持って夫と箱根旅行をしたのが始まりでした。
簡単なピント合わせをしたらシャッターボタンを押すだけ。
他に何も合わせなくていいなんて面白みに欠けるのかもしれないけれど、どんな写りになっているのかがただただ楽しみで、ただただ素直に撮っていたのだと思います。
そんな《ナチュラクラシカ》が今や発売当時の2、3倍の値になっていることなんて、私にとってはそれこそこのカメラよりずっと小さなことでしかないままに撮っていたのだと思います。
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