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おむすびで人生が変わった話 第3章 ほどけてほどけて取り戻したもの(第2節:わたしのエネルギーを透明にしてくれたおむすび)

第1章は何もかもうまくいっていない、悪循環を感じていた新婚時代と、おむすびとの出合い書いています。

第2章はおむすびの人になる前におむすびをむすびながら子育てを通して自分やり直し期間のことを書いています。


おむすびで自分をほどいてほどいてむすび直し。子育てばかりでなくパートナーシップのことも書いてみました。

第3章は2016年におむすびをむすびだし、2018年に「おむすびの人になる」と決めた、まさにほどけていったプロセスのはなしです。


第2節 わたしのエネルギーを透明にしてくれたおむすび

むすび方が生まれるまで

レシピを作成しそれにのっとってゲストが作れるようになる。そんな一般的な料理教室を開催していたわたしは「それがゲストの本当の幸せになるのか?本質的な解決になるのか?」そんな些細な疑問を抱きました。そして「わたしが本当に満たされたごはんは何だったろう」と考えた時、20年前におむすびで泣いたことを思い出しました。>>第3章第1節

そういえばわたし、おむすびのむすび方なんて習ったことないな。そもそもおむすびにおいしいとかあるのかな。

そう思って友人に「おいしいおむすびをむすぶ人がいる」と教えてもらい新潟在住の方のところへ行きました。が「あなたおにぎりもつくれないの」とけんもほろろ。

それでも「1合で4個か5個」「2.3回で終わり」「海苔は最後に全体に包む」これだけは教えて頂くことができました。

おいしいおむすびの定義がわからないわたしにとってはそれだけでも十分な情報で、その3つを頼りに家で何度も何度もむすんでみたんですね。


そしてできたのが「心がほどけるおむすび」のむすび方です。


決して自慢するわけではないのですが、実はこのむすび方、わたしの手が動いた、という方が合っています。

レシピをつくるような思考を使ったり、帳尻を合わせの感覚は一切なく、手に任せてむすび続けてできたオリジナルのむすび方です。

むすび1


佐藤初女さんから教わったこと

「心がほどけるおむすび」をむすび出した後に知った佐藤初女さんの存在。

初女さんのおむすびはとても有名ですが、初女さんは意図してあのようなむすび方になったのではなく「三角にむすべなかったのよ」とご本人はおっしゃっていたと聞きました。おいしい方法を考えて考えてあの方法をあみだした、というような計算的な結果ではなく、三角にむすべないけどわたしでもおいしくむすぶにはどうしたらいいかしら。そんな思いを馳せてできあがった賜物じゃないかと思います。

本を読むと初女さんは自然界と寄り添うことをとてもされてきたのだなぁと感じるのですよね。だからこそ人に寄り添うことができたんじゃないかなぁと。そしてその寄り添い方は、ごはんをつくる時と同じ「透明」であること。何かをしてあげようとか、何かを教えてあげようなんてことは一切なく、ただただ寄り添うことをする。自分の何かを通さずに。

そして自分も含めてすごくいのちを大切にされていると感じます。それはご自身の経験からなんだろうと思います。今、懸命にいのちを生かすということ。

そんな在り方をわたしは初女さんから知り、料理をする姿勢にとても強く影響を受けました。


もちろん何度も悩みました。

おむすびといえば初女さん。初女さんのおむすび教えてもらいたい。今は亡き初女さんのおむすび。これだけ共感していれば初女さんのおむすびを伝えて行ったっていいかもしれない。

でもそれが本当に初女さんが望むことだろうか?

わたしが心底望むことだろうか?


実はわたしは初女さんのおむすびを習いに行ったことがあります。

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だけど、、、初女さんの方法でむすんだおむすびより、心がほどけるおむすびの方がおいしかったんです。


それで思ったんですよね。

わたしはおむすびのむすび方や見た目にこだわっていたけど、大切なのは「おいしい」と感じること。初女さんブランド(笑)じゃない。「初女さんのおむすび」の方が伝わりやすいしお客様も集まりやすいのは重々承知だけど、わたしが大事にしたいのはおむすびとの関わり方だよな、って。

初女さんはごはんをつくる時”透明になる”とおっしゃっていました。それはいのちの移し替えだから、と。

そう。わたしが伝えたいのはそういった在り方であって、むすび方ではない。


「頑張れ」「おいしくなーれ」そういう願いや情や念を込めたおむすびやごはんがなぜおいしくないのか。「食べてほしい」と願えば願うほど食べてもらえないのはなぜか。その答えはおむすびをむすべばわかる、とわたしは感じていたし、むすんだおむすびを見て、食べたらその答えも含めて”今の自分をまっすぐ知ること”ができると感じていました。

むすび方を広めたいわけじゃない。


そう思ってからわたしはさらに「心がほどけるおむすび」をむすぶようになりました。

毎日のようにむすび家族に「えー、またおむすび」と言われたこと数知れず(苦笑)

相当数のおむすびを食べている子ども達の舌の肥えてゆくこと!おむすびにのっているエネルギーのフィードバックも得られるようになりました(笑)


むすび続けてわかったのは
一番大切なのは「おいしい」と”体が”感じること。


海苔がちゃんとついてなくて見た目が酷くても、ごはんの入れすぎで形が悪くても、塩気が多かったり少なかったりしても、口にした瞬間ほどけるおむすびであればそれは「おいしい」と感じるんです。

むすび方に多少難があっても、口に入れた時、すぐに、本当にすぐ、わかります。

味覚で感じるより早く「おいしい」と感じます。

瞬時に感じる「おいしい」は頭で感じていることではありません。



そして、心がほどけるおむすびを食べ続けると自らがどんどんほどけていきます。

なぜなら「おいしい」と感じることは、むすんだ自分を肯定することだから。褒めることだから。「あぁ、(うまくできなくても)いいんだ」と安心感を覚えることだからです。

不安やできていないことに焦点をあてるのではなく、丁寧に手をかけたこと、チャレンジしてみたことに焦点をあてる。

自分や家族、人との寄り添い方もきっと、こういうことなんだろうと、わかってきました。



「エネルギーがクリア」とは

わたしはほどけるおむすびがむすべる大切なポイントとして「エネルギーがクリアである」「エネルギーがまっすぐ通っている」という言い方をしています。

クリアなエネルギーでむすばれたおむすびは口の中へ入れればほどけます。

ほどけるおむすびかそうでないおむすびか。それこそがむすんだ人ののせたエネルギー。”今の”エネルギー状態です。

心がほどけるおむすびをむすぶ時には、頭と心と肚に、まっすぐひかりが通っていくようなイメージや、呼吸をし、肩の力を抜いて、足の裏から吐いたものが流れていくような感覚を促します。


それをするとどうしていいのか?

思考と感情と本音がすり合っていく感覚が呼び覚まされるからです。

「誰かの目」と「自分の本音」のズレは、誰もが感じたことがあると思いますが、その時大切なのは「”実は”自分がどう感じているか」を顕在化させることだと思っています。

顕在化させるまでに何重にもフィルターがかかっていたり、時間がかかると、結果的に素直になりきれなかったり、正直に行動できなかったりするわけですね。

おむすびをむすび続け、毎回、おむすびから今の自分の在り方を感じ今の自分を正直に受け取る。そんなふうに自分と向き合い続けたことでわたしは「今自分は何を感じているか」という本音を早く感じられるようになりました。

そして2年もするとますます深く深く感じられるようになりました。



そんなふうに自分を縛っている思考や感情をほどきながら、本音を感じられるようになり、行動と本音をすり合わせていくこと。これをわたしは「心がほどけるおむすび」で続けてきました。

大切なのはクリアなエネルギーで手を動かすこと。生み出すこと。そしてそれをまっすぐ自分で受け取ること。

ですから心がほどけるおむすびにこだわることなく、自分を整えるむすび方がある方はそれでも良いし、初女さんのおむすびだって良いと思うんです。

でももし、自らの手で自らのエネルギーをクリアにしていく、澄ませていく、そんな方法が見つからない方は、ぜひ心がほどけるおむすびをむすんでみてください。


クリアなエネルギーでいることが自分のそのいのちがそうなりたい方を感じやすくしてくれるはずです。
そして毎日のごはんはパートナーや子ども達、家族のいのちにも影響を与えています。いのちをつくるごはんは、クリアなエネルギーからつくられているんじゃないか、と感じています。




今のあなたのために。あなたの次世代のために。採種や栽培、堆肥づくりに必要な資材を買ったり、本当に心地よい環境にするために使わせて頂きます! 応援ありがとうございます♡感謝します☺︎