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2020年11月の記事一覧

【読書】『残酷すぎる成功法則』【証拠を出して科学すると「微妙」な結果になる】

【読書】『残酷すぎる成功法則』【証拠を出して科学すると「微妙」な結果になる】

マキアヴェッリ『君主論』より。
 マキアヴェッリは「けちという評判は気にする必要はない」と言っている(例外はあるけれど)。
 「気前が良い」より「けち」のほうが良いのか!
 そうだったっけか? は後述。

 バーカーは、「役に立たない成功法則」を「間違った木」と言っている。
 会社で出世したり、幸福な人生を手に入れたりするためには、「正しい木」をちゃんと選ばなければならない。
 問題なのは、「正し

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【読書】『キリンビール高知支店の奇跡』【「たっすいがはいかん」の影に隠れたストーリー】

【読書】『キリンビール高知支店の奇跡』【「たっすいがはいかん」の影に隠れたストーリー】



 高知に行って「ひろめ市場」で撮ったこの写真。
 まさか、読書の書評で使うことになろうとは。
たっすいがはいかん
って、なんなんだ?
 この言葉の裏に、こんなストーリーがあったのか。
 どうせググればわかるんだけど、ネタバレのため、何よりもビジネスパーソンなら本書を読んでほしいな~、という思いから書きません。
 読み込んでいるうちに、『「超」入門 失敗の本質』の言葉を思い出したので、それを使い

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【読書】『オスマン帝国』

【読書】『オスマン帝国』

 「そういや、イスラム史って読んだことないぞ?」
と思ったのでちょうどいい。
 本書は、オスマン帝国の歴史の13世紀末から1922年の滅亡までを扱っています。
 日本だと鎌倉時代から大正時代。
 そんなに長く続く王朝も珍しいけれど、それをどうやって継続させたのか?
というところを書き留めておきます。

柔らかなイスラム教 トルコ民族は部族紐帯によってまとめられるのだが、このつながりの欠点は、強力な

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【読書】『奇跡のリンゴ』

【読書】『奇跡のリンゴ』

 「絶対に不可能」とされた、無農薬でリンゴを作ることに、木村秋則さんは挑戦しました。
 どうして、リンゴは無農薬で作ることが「不可能」だったのか。
 そして、「なぜ木村さんが成功したのか?」の科学的なメカニズムは解明されていません。
 でも、木村さんは成功させました。
 その挑戦の苦闘・死闘からの成功。
 「そんなことになってまで、挑戦したのか!」
と思うと、木村さんに敬服するばかり。
 僕も僕な

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【読書】『農業新時代』

 日本の農業の、生産・物流・流通・消費のルートは、安くて、品質が良くて、安定供給できるシステムの完成形なのでしょう。
 では、なぜ農家さんに元気がないのか?
 日本の農業システムが時代に合わせて成長してきたのも事実。
 しかし、それが今の時代に合わなくなってきたのも事実。
 それを突破して、解決しようとして頑張っている方がいる。
 農業やるかどうかは別として、今のシステムに行き詰まり感があるのなら

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【読書】『とうがらしの世界』

【読書】『とうがらしの世界』

とうがらしオタクの本!

 いや、松島憲一さんはとうがらし「オタク」ではなく、とうがらし「研究者」なんだけど。
 この本を読めば、あなたもとうがらしのオタクの仲間入り。
 とうがらしの、植物学的観点からだけではない。
 とうがらしに、どういう歴史があるか?
 とうがらしが、食文化に溶け込んだり、変えちゃったり。
 とうがらしと、人間はどう付き合ってきたのか?
 思うに、松島さんは好奇心満点な人なの

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【読書】『桃花源奇譚』

 中国の宋、三代目の皇帝の時代。
 『桃花原記』をベースにした架空歴史小説
 井上祐美子さんの、架空歴史小説はおもしろい。
 ハリウッドの映画でこんなやり取りしてるよね、ってのがちりばめられているのがよい。
 教科書や、古典から歴史に入ると小難しい。
 そんな方にオススメ。
 歴史上の英雄や偉大な人物であっても、僕らと同じ人間。
 たまにはふざけてみたくなることもあっただろうに―――――と思いなが

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