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関係性の質を高める

こんにちは。
スクラムヒューマンパワー代表 日原 達仁です。

私の記事を読んでいただいて、ありがとうございます。

成功、成果、達成、到達。
仲間、集団、組織、チームで成し遂げるためには、
関係性の質を高めることが大切なんです。

様々なチームや組織に携わってきましたが、
この関係性の質を高めるということを、
本当に理解していない組織・チームが多いと感じています。
帝京大学ラグビー部の元監督、岩出雅之さんは関係性を高めるために、
体育会系独特の上下関係をフラットにしました。
これはとても素晴らしいことだと思います。

先日も、転職を希望している40代男性が相談に来ました。
上司が部下の意見を会社に伝えてくれないというんです。
部下の、相談者ご自身がいくら問題を叫んでも、
経営者まで届かないとのことでした。
話を聞いてくれた上司の方は、営業本部を取りまとめる本部長で、
職場改善の提案に耳を傾け、最後まで話を聞いてくれたものの、
「正しいことを言っているが、俺はそんなことを社長に言えない」と
うつむき、立ち去って行ったそうです。

易経には、「天地否」という卦があります。

易径は、陰と陽の組み合わせの物語です。
天地否とは、上下に陰と陽がきっぱり別れた卦です。
閉塞・逼迫・行き詰まっている時という意味を持ちます。
「否」という字には、天との交わりを断絶するという意味があります。
天の気は上に行き、地の気は下に行くはずですが、
天地の気がまったく交わらない状況を指しています。
しかし、天との交わりを断つようなことは、
自然になるわけではありません。

「否はこれ人にあらず」とあって、
人でなしのやることだ、つまり人災だとはっきりいっているのです。
上の人、下の人がお互いに思いやらずに、
自分のことしか考えていないんです!
営業本部長は、自分の地位を失うことを恐れ、
「そんなこと社長に言えない」と、口を噤んでしまうんです。
「否」とは、口を塞ぐという意味ですから、
私利私欲の世の中だとすれば
「まともなことを言ってもらうと困りるよ」という空気が満ち溢れ、
正論はいっさい通じることができない状態です。

これは例えると、古い時代の体育会系が持つ
「上下の関係」のようなものです。
私の学生時代には、この体育会系の上下の関係の伝統、
文化はしっかりと残っていました。
大学1年生時には、最上位の4年生の先輩に対して、
1年生が話しかけてはいけないとか、そういった規則があったんです。
それから30年ほど時代は進み、そのような時代を生きた上司と
現代の若者であれば、価値観も全く違います。
世代間の問題から、職場の雰囲気は陰湿になったり、
険悪なムードになったりもするでしょう。

しかし今回相談をしにきた転職希望者は40代後半です。
懐かしい文化を持った世代も経験しています。
経験し、理解した上で、自分の身を犠牲にして上司へ相談したんです。
しかし何の反応もなく、通じることすらできません。
この方は組織・会社の行く末を懸念し、転職に踏み切ることにしました。
懸命な判断だと思います。

スクラムヒューマンパワーでは、転職者毎にそれぞれ違う背景を理解し、
その上で自らの意志で最適な判断ができるようアドバイスをしています。

最適な判断をするために個別にヒアリングを行い、
その人物がどのようなタイプなのかを考慮して話をします。
この方は地位・名誉を得ることは、苦手な方ですので、
自立した働き方をすすめようと思います。


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