見出し画像

今の労働環境では本来なら教員になるべき人が向いていない人にされている

教員に向いている人の特徴のはずなのに…

ある方が『教員に向いていない人の特徴』が書かれているWebページを紹介してくれました。しかし、そこに書かれている内容は、実は『教員に向いている人の特徴』でした。なぜ、本来なら教員に向いている人の特徴が、『教員に向いていない人の特徴』になってしまうのでしょうか?それは、教師の仕事と労働環境が異常だからです。以下では、その3つの特徴を紹介します。

メリット・デメリットを考えられる人

学校は業務が多く現状パンク状態です。そのため、働き方改革や業務の精選が叫ばれています。しかし、いざ現場で、『大変だからこれはやめよう』『今年は業務削減のために、これは中止にしよう』等と言うと、大変な非難にあいます。『やる気がない!』『子どものためにやるべき』と批判する同僚、そして管理職は意外と多いのです。

必要性・教育的意義・メリット・デメリット等を考えられて批判的な思考ができる人は、教職員から煙たがられるでしょう。盲目的に例年通りの仕事を淡々とこなし、思考停止している人でないと、かなりのストレスを感じます。

教科指導をしたい人

繰り返しになりますが、学校は業務が多く現状パンク状態です。教科指導に加えて、生徒指導、掃除、教育相談、進路指導、特別支援、会計、部活動、等の様々な業務を全て教科指導で採用された教員が担っています。そこには、専門家が入ることは殆どありません。そのため、教科指導に集中することはできません。中には、『教員の仕事は部活動だ。教科指導がしたいなら塾で働け』と言い切る方もいます。

多種多様や業務で忙殺されるために、教員は教科指導に集中することは難しいです。ここで、ギャップを感じて、教職を去る方も多いようです。

プライベートが欲しい人

またまた繰り返しになりますが、学校は業務が多く現状パンク状態です。そのため、勤務時間内で割り振られた仕事が終わることはまずありません。

例えば、部活動の終了時間は勤務時間外に設定されていることが多いです。部活動中になにか事故があったら、責任が問われるため、顧問が不在にするわけにはいきません。平日は毎日授業をこなし、部活動をこなし、夜6時を大幅に過ぎた頃、ようやく校務分掌(学校内で割り振られた仕事)に取り組むことができます。持ち帰ってテスト採点や授業準備をせざるを得ない場合もあります。

休日は、朝から部活の練習があったり、大会引率があったりして部活で時間が過ぎていき、疲れが取れないまますぐに月曜日がやってくる、なんてことは日常茶飯事です。仕事とプライベートの境界線がかなり曖昧な職業なのです。

まとめ

現状の学校で『教員に向いていない人の特徴』でした。しかし、これらは本来は『教員に向いている人の特徴』でした。どうして、こんな悲しい自体が起きているかと言うと、なかなか教員が本務である授業に力を注げない現状があるせいです。こんな学校では、優秀な人材が来てくれなかったり、去ってしまったりしてしまいます。このままでは良いわけはありません。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?