色々なクレーマー

どうも。東野京(ひがしのみやこ)です。

皆さんはクレーマーに遭遇したことはありますか?
接客業に従事している方なら誰しも一度はクレームを経験するのではないでしょうか。

自身が被弾せずとも、自身が利用している店舗の中で店員さんがクレームを受けているシーンを目撃するということもあるでしょう。

今回の記事では私がこれまでに経験してきたクレーマーとの話を記していければと思います。


「お前の態度が気に入らない」

私が高校生だったある冬のことです。

私は友人達に誘われて某宅配ピザチェーンでアルバイトをしていました。

友人達はバイクに乗ってピザを配達する方のポジションに従事し、私は店内で調理や受電を担当するポジションに従事していました。

その日は雪が降っていた為、宅配の注文が殺到していました。

人員やバイクの台数にも限りが有りますし、雪なので通常よりも配達に時間がかかります。

2〜3時間で届けば早い方というレベルだったと思います。

事前に通常のサービスレベルでは提供できない旨や現時点での目安時間以上に遅延する可能性を伝えていますが、クレームも多かったです。

「まだ届かない」「いつ届くのか」「遅い」

そういった言葉の数々が怒りを滲ませながら投げかけられます。

それでも大抵のお客様は事情を汲んでくださるのですが、どうしてもご納得いただけないお客様がいらっしゃいました。

「謝罪とか良いからすぐに持ってこいよ」

お待たせしてしまっているのは申し訳ないという旨、順次配達している為すぐに持っていくのは不可能という旨、お待ちいただくかキャンセルいただくしか出来ることはないという旨を丁寧に伝えますがご納得いただけず、さらにヒートアップしてしまいました。

「お前の態度が気に入らない」「謝れば済むと思ってるだろ」「誠意を見せろよ」

そういった罵倒が延々と続きます。
自身の要望が通らないとクレーム内容をすり替えるのはクレーマーの常套手段です。

「お前は『はい』と『すいません』しか言えないのか?」

もう本筋からは逸れてしまっていますし、一向に終わる気配も見えません。他の電話も鳴り続けていますし、あまりに忙しい中でクレームに付き合うことに辟易していました。

「はい、すいません」(ガチャッ)

私は「はい」と「すいません」しか言えない人間らしいので、私に伝えられる言葉をもって終話しました。

普通に考えたら益々ヒートアップしそうな内容ですが、その後クレーマーからの入電はありませんでした。

流石にやりすぎたかなとも思いましたが、経緯を店長にも報告したところ特にお咎めなしでした。


「さぁ、ゲームの時間だ」

これは私がリサイクルショップで働いていた頃の話です。

新規オープンした店舗のオープニングスタッフとして従事していたのですが、オープン当初は大変な混雑でした。

買取は最長3時間待ち程度で、商品の購入もレジが信じられない程の行列となっていました。

そんな中、ある一人のお客様から入電がありました。

買取に出した商品の中に自身の私物の工具が入っているが返却してもらっていないとかそういった内容だったと思います。
(プラモデルの箱の中にニッパーが入れっぱなしという感じだったと思います)

お詫びして可能であれば取りに来ていただきたいという旨をお伝えしたところ、今すぐ届けに来いとヒートアップしました。

「さぁ、ゲームの時間だ。〇〇時まで届けに来られなかったらどうなるか分かってるね?」

どうなるのか、分かりません。

結局上司が届けに行き、その後は上司に非常に懐いていました。

上司が異動したあとは私宛に訪れるようになってしまいましたが、癖が強いだけで悪い人ではありませんでした。


「お前のまゆげの形が気に入らない」

これもリサイクルショップに勤めていた頃の話です。

売場の商品を値下げしろと申し出てくるお客様が現れ、丁重にお断りしていたところ、ヒートアップしてしまいました。

値切りの話は何処かに消え去り、私の態度が気に入らないという話が延々と続きます。

「態度だけじゃなくて見た目からして気に入らない」「そのまゆげの形が気に入らない」「俺が書いてやるから油性ペン持ってこいよ」

彼は何故そうもまゆげに固執するのでしょうか。

私と同じようなまゆげの人物に恨みでもあるのでしょうか。

なんとなく面白くなってきてしまい、笑いをこらえるのに必死になってしまいました。

そこに上司が通りかかり、私のまゆげは救われました。
(上司が別の店舗にいた頃の常連らしく、急に機嫌が良くなって帰りました)


「警察を呼ぶぞ」

これもリサイクルショップに勤めていた頃の話です。

特定の人物ではないのですが、警察を呼ぶぞと脅しかけられることも珍しくありませんでした。

基本的に法に背くような事はしていないため、呼びたければ呼んでくださいという反応になってしまいます。

大体の人は本当に警察を呼ぶまでは至らないのですが、時々本当に警察を呼ばれることがあります。

警察はすぐに来てくれて、こちらとクレーマーの話を聞いてくれます。

しかし、民事不介入の原則がありますので、警察が何かを命じることはありません。

警察との関係は良好なので、寧ろ味方に近い振る舞いをしてくれます。

話を聞いた上で中立な第三者としてクレーマーを諭してくれたりするので、こちらとしては助かる気持ちとそんな事をさせてしまって申し訳ないなという気持ちが入り混じります。

第三者の説得が効くのか、警察という権威がそうさせるのか、クレーマーは大人しくなり、何らかの着地点へ向かいます。


おわりに

少し思い出しただけで色々なお客様がいらっしゃるなと感慨深くなりました。

この手の話はまだまだ記憶に埋もれていそうで、掘り返せば枚挙に暇がないかもしれません。

お客様だけでなく、同僚の話なんかでも延々と話が出てきそうです。

需要がありそうだったらまたこうした話を書けたらなと思います。

最後までお目通しくださった方、ありがとうございます。

また何処かでお目にかかれたら幸いです。

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