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少女の恩返し(9) (140文字小説)

 何度、彼女はごめんなさいと、口にしただろう。

 もう自分の意志では涙を止めることができないようだ。

「絵が描けても、あの場で君を見殺しにしていたら、僕は一生後悔した」

 泣き声が一瞬止んだ。

 絵を描く以上に、僕は尊いことができた。

 命が尽きる前に、君の成長も感じることができた。

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