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雨と猫と男と女と (中) (140文字小説)

 視線をまた感じる。

 彼女は「雨」を見上げていた。

 雨は、猫だ。

 大雨の日に僕が連れ帰った。

 名前に似合わず、お日様が大好きで、ベランダで日向ぼっこを日課にしている。

 彼女は雨を見る時、僕と目がよく合う。

 その時、僕はいつも背を向ける。

 この醜い顔を、彼女には向けられないから。

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