ひまい

徒然なるままに、日常をつづります。

ひまい

徒然なるままに、日常をつづります。

最近の記事

不妊様だった時代を振り返る

三児の母だと、多産だと思われるようだが、三児を得るまでに10年かかったし、不妊治療に合計300万円を使った。100万円を越えた辺りから、会計年度か違うから、とか言い訳しながら、支出の割に結果が出ない事実が怖すぎて、金額を頭が計算しなくなったので、実際の治療費支出は不明だ。 そして、時代が違えば、私は産めなかったかもしれないと思う。生殖補助医療がなかったから、という理由だけでなく、私自身が出産時に大量出血死したかもしれない。事実、三途の川を渡りかけた。30代、次女の出産時に、

    • 命を預かるということ

      私が、昨年、児童福祉を学びたくて保育士資格を取ったので、取得後、私のSNSで、既存のIT会社員の経歴に、保育士資格を足した。その途端、私のページに、保育士関連の求人情報広告がたくさん掲載されるようになった。以前は、やたら婚活広告が多いと思っていた某SNSでも(おそらく、私が夫がいるという情報を一切晒していないからだと思う)、私のリールに保育士求人情報が増えた。 私は、福祉職をとても尊敬している。IT業界にいる方なら共感してくれるだろうか。我々は、モノを相手に仕事をしている。

      • 子どもや情報弱者が自由診療(美容)にだまされないように

        私はIT業界に長年いて、日常のようにネットのダークサイドをみてきた。なので、ネットも動画もSNS等も、どこか分析的に見てしまう傾向がある。職業病なのでしょうがない。 しかし、最近、各種SNSや動画で、「小学生が、まぶたが一重でコンプレックスなので親の同意のもと二重整形した」という動画ふくめ、未成年への自費の美容医療の宣伝コンテンツに、心を痛めている。また、「鼻は高いほうが良い(ので、鼻の壊し屋や鼻のスペシャリストを自称する医師が現れる)」「肌は白いほうがよい(美白至上主義な

        • 不運だったことが幸運かもしれない

          人生はわからない。この一言に尽きる。 たとえば、私は国費留学生にならなければ、アメリカから日本に戻って来なかったので、日本で就学や就職をすることにならなかっただろう。国費ゆえ、ビザの制限があったから、私は学位取得と共に帰国するルートしかなかった。当時、アメリカで博士課程に進みたかった自分にとって、それは絶望だった。現地の弁護士にも相談したが、帰国しか道がなかった。 その結果、日本に戻って早々に結婚した。 日本で博士課程に在籍したが、その先の展望が見えず、大変悩んだ。その

        不妊様だった時代を振り返る

          こころに花束を、一輪でも仏花でも。

          二十年以上ぶりに、アメリカ人の友人と再会をした。お互いの二番目の子どもが同じ学校、学級に在籍するという、奇跡的な再会方法だった。これをreconnectionと呼ぼう。 学生だった当時、彼女が知っていた唯一の日本人が私で、同じ大学寮に住み、語り、青春を過ごした友人だ。しかし、当時は私も学部生で若く、当時の携帯も解約し、住所も変わり、私と彼女との交流は途絶えた。結婚して二人とも姓が変わった。SNSが発達しても、益々、私達はお互いを探せなくなった。 というのが諸行無常だと思っ

          こころに花束を、一輪でも仏花でも。

          今をいきる子どもたちへ

          これを書いている、ひが、という、三児+40代+母親+会社員からのメッセージです。 小学校受験、中学受験等、幼少期からの早期教育で戦わなくても、人生は長いし、人生こそ日々勉強なので、どうか、小さい頃から、がんばらないでください。 近年の早期教育は、情報過多で目に余るものがあります。少子化なのに受験競争が過熱しているのは、親と塾産業と学校運営側の問題です。こどもはその駒です。もしかしたら犠牲者かもしれません。 偏差値の意味が分からない、統計学を知らない子どもに、偏差値をつけ

          今をいきる子どもたちへ

          子を産んだ数だけ、救済してほしい

          仕事と育児の両立は、子どもを産んだ人数分、ダブル、トリプルと倍数で大変になってくることに、三児を産んだ後に気づいた。何度も流産を経験していることもあり、授かることは奇跡で、産むことが正義だと思っていた。脳と子宮がお花畑気味だったのかもしれない。 しかし、40代で、限界を感じるようになった。子どもが卒乳しても、卒園しても、小学校を卒業しても、育児は続く。今は中学生、小学生、幼児のトリプルコンボだ。相変わらず、多子の育児は私の脳処理への負荷、身体負荷も高い。今こそ、育児の何かを

          子を産んだ数だけ、救済してほしい

          多子のキャリアはギャンブルだ

          今週、有給休暇を取った。私のために、私の権利として、私を休ませるために。しかしながら、現実は、ゴールデンウイーク後の保育園からは、どのウイルスの仕業かは不明だが、風邪が相次ぎ、三女も早々に発熱し、在宅ケアが必要になった。オワタ/(^o^)\ 私は、虚しさ以上に苛立ちを覚え始めた。誰の人生を生きているのかと。法律上、児童福祉の第一義的責任者である保護者である私が、育児放棄をすることはできない。そこに、先日、リスキリングをしたくて参加したウェブミーティングにて、私の質問に対して

          多子のキャリアはギャンブルだ

          大人時間に戻りたい

          三児の子育ては、マルチタスクの極みである。特に、保・小・中学校と各児の場所や所属先が違うので、仕事をしていると、仕事とは別に、時々育児タスクが混線して、私自身がキャパオーバーで、破綻しかかるときがある。 たとえば、熱中症で学校から救急搬送された長女への同伴要請で私に電話がきたかと思えば、次女が別の理由で帰宅できなくなり、学校から引率願いの電話がかかる。まだ三女の園からの要請がかかっていないだけ、ましかもしれない。誰がどこにいく、というのを瞬時に決めなければいけない。核家族だ

          大人時間に戻りたい

          大切にしたい日に限って、子が発熱する

          スティックのりにボールペンを垂直に刺し、離し、また刺し、離し、と、文房具を壊す三女。これも発達の一つなので、マタ文房具ガーーーと目くじらを立てたくない。というのは表面的な心持ちで、内心は無である。次女はお絵かきをしながら夕食を食べている。食育で心配されるコショクのうち、固食、個食状態である。それを避けて大家族皆で食を囲みましょう、、、という心持ちにはならない。 三女は熱で倒れて食欲不振なので、文房具を壊していても回復しているなら良いとする。次女は小学生ながら中間管理職のよう

          大切にしたい日に限って、子が発熱する

          私は主婦にあこがれる

          一度でいいから言ってみたい。主婦になりたいと。 皮肉ではない。純粋な本音である。私の夫は、私を扶養に入れる気はないと、結婚前から言っていた。平等意識が強い人なので、そういえば、交際している時から割り勘だったし、就職に関しても、業界は違えど、妻は妻でフルタイムで働いてほしい、という思いで励ましてくれていた。逆に言えば、俺を経済的、心理的にサポートしてくれと言われたこともない。夫には、家事も育児も同等にこなしているという自負があり、主婦は家庭に不要だと思っている。 しかし、私

          私は主婦にあこがれる

          なぜ出産したかったのか、を再考する

          三姉妹の親だとわかると、「三姉妹、よいですねー」と、やさしいお言葉をいただくことがある。 しかし、知られていない真実がある。うちの三姉妹に登場しない、息子もいる。正確には、いた。 私は流産を繰り返す、不育症だった。不育症とは、連続して流産を繰り返すことを指す。今の生殖医療技術がなければ、誕生しなかった娘もいる。つまり、うちの三姉妹は全員が自然妊娠によるものではない。自然に出産まで至った娘もいれば、ホルモン注射を腹に打って、腕にホルモンパッチをはってと、ホルモン剤をふんだん

          なぜ出産したかったのか、を再考する

          ジャニーズ問題を、無視できない

          児童福祉法違反が成立していたであろう、故ジャニー氏の小児性加害問題について、最近のTV局や新聞ではいつの間にか、なかったことのようになり、BBCでしか報道しなくなった。 がんばっているタレントに罪はない、とか、ジャニー氏は故人のため立件困難、とか、日本語では色々な意見が聞こえてくるが、これは反復継続した小児性加害事件であったのに、忖度してきた日本のメディアの責任も、誰も現役アイドルが性被害について声を挙げていない横並び姿勢にも、私には違和感しかない。性被害について、未だに声

          ジャニーズ問題を、無視できない

          「お母さんは育児に専念してください」という無意識のバイアスと正義感

          厚労省から専門実践教育訓練に指定されている講座のオープンキャンパスがzoomで開催されたので、参加した。 そこで私は質問した。「私は子どもが三人いる会社員です。育児中の人でも貴校で両立できますか?子どもがいるため、時に想定外の欠席が発生しうるので、念のため確認できればと思います」という問いに対して、想定外の回答が来た。 S主任教官(男性)「子どもが成人だったら別ですが、お子さんがまだ手のかかる年齢なら、育児に専念したほうがよいです。僕たちは、貴重なお母さんとの時間をとりあ

          「お母さんは育児に専念してください」という無意識のバイアスと正義感

          書くことが、癒しになる

          働く三児の母になり、自己表現をする機会は、完全に失ったと思っていた。 保育園の連絡帳を書く。小中学校の書類を書く。すべては保護者としての記録のためであり、責任者として書いているだけだ。楽しい作業ではない。最近はいくらか子ども関係の書類はオンライン化したが、それでも保護者として直筆だろうとデジタルだろうと、書く作業からは逃れられない。時には子どものイベントのお礼状だったり、先生へのお礼状だったりといった、シャドーワークに近い書き物も登場した。 それは、だんだんフラストレーシ

          書くことが、癒しになる

          多子はキャリアを詰むのか

          もし私が人生をやり直せるとしたら、私は子ども一人でもよかったのかもしれない。子どもを産まなくてもよかったのかもしれない。 もし東京にいて、変化の激しい業界で、仕事に精進していくならば。 仕事が生きがいになれたかもしれない。私はスーパーウーマンになれたかもしれない。 私は幼い頃、男尊女卑が残る地域にいた。「女は理論的に話せない」「そんなに勉強して何になるの?師範学校に行くんか?」「女は数字に弱い」だの、様々なバイアスのシャワーを浴びて育った。子どもの頃の女子としての心理的

          多子はキャリアを詰むのか