ジャニーズ問題を、無視できない

児童福祉法違反が成立していたであろう、故ジャニー氏の小児性加害問題について、最近のTV局や新聞ではいつの間にか、なかったことのようになり、BBCでしか報道しなくなった。

がんばっているタレントに罪はない、とか、ジャニー氏は故人のため立件困難、とか、日本語では色々な意見が聞こえてくるが、これは反復継続した小児性加害事件であったのに、忖度してきた日本のメディアの責任も、誰も現役アイドルが性被害について声を挙げていない横並び姿勢にも、私には違和感しかない。性被害について、未だに声を挙げられない業界構造があるのだろうと思う。

でも、なかったことにしてはならない。これは、小児性加害問題だから。
それに対して、子ども(現在は大人の被害者含む)が、どれだけ傷つくか、子にどれだけネガティブなインパクトを与えるのか。これが日本の芸能産業あるいは芸能会社をめぐる問題ならば、根本的な改善が必要な問題なのだ。これこそ、メディアが追求しつづける価値がある問題だ。ゴールデンタイムに特集を組んで放送していただきたい。ゴールデンウイークの渋滞状況を報道するくらいなら、渋滞情報は日本各所で検索できるから、ジャニーズ問題を日本語で追及してほしい。そう切に願う。

私はメディア側の職種ではないので、メディアに口出しする機会はないし、偶然、職場や路上で、旧ジャニーズ事務所所属の方々にお会いした時も、ひとりの人間としてしか見ていない。そういえば、昨日、偶然子どもを遊ばせていたら、某有名タレントさんが子連れ、家族連れで真横にいたが、私は「〇〇さんですよね?」と話しかけることも何もしなかった。子連れママタレの大変さは想像に難くない。その方及びお子様たちにも人権がある。貴重な家族時間を、私は奪いたくない。我々は、芸能人かどうかに関わらず、平等に扱われるべきだと思うから。

ジャニーズ問題が報道されて以降、私はユーザーの立場で、広告やスポンサーに注目するようになった。どの企業がどのタレントを(ジャニーズかどうか)を使うのか、を。例えば、ジャニーズ報道後もジャニーズを活用しつづけた某柔軟剤を、ユーザーとして買いたいとは思わない。反復継続した性加害事件の深刻さより、当座の人気をとった広告主が売る商品、と私は判断した。たぶん、私は誰のファンでもないから、真横にタレントがいても気にしない性格だから、小児性加害事件部分だけに焦点をあてて、今後の日本のメディア、広告がどう出るかを冷静に追っている。

良い迷惑だと思うファンもいると思う。押し活の経済効果も承知している。だけれど、小児性加害を許してはいけないのだ。なかったことにしてはいけないのだ。



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