大人時間に戻りたい

三児の子育ては、マルチタスクの極みである。特に、保・小・中学校と各児の場所や所属先が違うので、仕事をしていると、仕事とは別に、時々育児タスクが混線して、私自身がキャパオーバーで、破綻しかかるときがある。

たとえば、熱中症で学校から救急搬送された長女への同伴要請で私に電話がきたかと思えば、次女が別の理由で帰宅できなくなり、学校から引率願いの電話がかかる。まだ三女の園からの要請がかかっていないだけ、ましかもしれない。誰がどこにいく、というのを瞬時に決めなければいけない。核家族だと、夫婦しか人材がいないので、誰が長女の搬送先までおいかけていくのか(車で行くのか、その後の治療方針への対応)、誰が人力で次女をおいかけていくのか、瞬時に役割を決めることになる。

これ以外にも、三女が転落して流血したため、夜に救急車に運ばれる事態が発生した時には、カオスだった。夫が飲酒していたため、夫は救急車に同伴できず、搬送先がきまっていない間から、ずっと私が付き添うことになった。救急隊員からは、虐待ではないか?という疑いをかけられて、階段の何段目から落ちたのか?先ほどと言っていることに矛盾がある、など詰問をされつづけ、「私は現場をみていないので、次女にきいてください」と次女を呼び出して、次女が真冬の夜空に停滞する救急車の前にきて、状況を説明して、やっと私への尋問がおわったこともある。そしてこの一件から、私はますます酒から遠ざかった。うちのかしまし三姉妹は、寝付くまで何が起こるかわからず、心おだやかに過ごせないからだ。

さらに以前には、次女が夜にK-POPを踊っていて、横転して顔面骨折したことがある。そんなことある?!ということが起こる。なぜそこで側転をする?なぜそこで顔にビニル管をかぶる?

これを書いている間も、三女がひとりで歌いながら踊っている。踊りながらスライディングをするのは、人の本能でやってみたい技なのだろうか。

きづけば、三女妊娠中から飲酒をしていないが、おそらくこの記録はあと数年更新されそうである。大人時間に戻れるのは、いつになるのだろうか。



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