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彼我見聞録-コーヒーファクトリー(下)

つくば市を中心に展開するスペシャルティコーヒー専門店、コーヒーファクトリー。前回に引き続き、コーヒーの魅力を教えていただいた。

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彼我「こちらのアイスコーヒー、すごく飲みやすいですね。アイスコーヒーと言えば深煎りで苦いイメージが強いので、浅煎りのアイスコーヒーって新鮮です」

古橋さん(敬称略)「最近は浅煎りのアイスコーヒーも増えてきましたが、昔は今ほどありませんでしたね。浅く煎ると良い味も悪い味も出やすくなってしまうので、品質管理がより大切になります」

彼我「深煎りの方が豆の良し悪しを見分けるのは難しくなるということですか?」

古橋「比較的分かりにくくなりますね。だから焙煎や抽出の世界的な大会では、全部浅煎りの豆で行います。酸味の評価項目はあっても、苦味の評価項目はないんです」

彼我「『質=良質な酸味』っていう感じなんですね。ただ、浅煎りで品質が良いと判断される豆を深く煎れば、それは絶対美味しいですよね」

古橋「そうですね。いろんな好みの人がいるので、うちは浅煎りも深煎りも出しますね。劣化した浅煎りのコーヒーを飲んで、 『酸っぱいコーヒーは美味しくないんだ』って勘違いされた方が多い気がします。新鮮で品質が良ければ浅煎りでも美味しくできるってことをお伝えしたいですね」

彼我「古橋さんご自身はどういうコーヒーがお好きなんですか?焙煎の度合いとか、特定のシチュエーションとか…」

古橋「一番美味しく感じるのはやっぱり体調の良い時ですね(笑)あと喉が乾いている時」

彼我「それは間違いないですね(笑)」

古橋「僕は浅煎りも深煎りも好きですよ。あと焙煎度合いだけでなく、濃度によっても味は変わりますよね」

彼我「濃度を変えたい時は、挽き目や湯温、抽出時間などが関わってくると思うんですが、どの要素が一番影響大きいですか?」

古橋「一番影響が大きいっていうより、なるべく挽き目しか変えないようにしていますね。焙煎度合いによってベストの湯温ってあると思うので。例えばいつもと同じように点てて濃く出てしまう場合は、少し粉を粗くして抽出効率を悪くします。こういう風に、濃度を合わせる作業をやっています」

彼我「焙煎度合いによって適切な湯温は違うんですね」

古橋「深煎りだと少し温めに、浅煎りだと少し熱めにしたほうが良いですね。そこは自分で変えるのではなくてもう決まっているものとして、自分で積極的に変えるのは挽き目だけにしてます。抽出時間も、基準となる抽出を決めてしまっているので、何かが変わった時に変えるのは挽き目ですね」

彼我「なるほど…。最後にかっこつけた質問で恐縮ですが、古橋さんにとってコーヒーとは何ですか?」

古橋「生活の一部ですね。飲むのも大好きだし、焼いたり点てたりするのも好きですから。 “From Seed to Cup”で好きですね。生産者に近いところから、消費者に提供するところまで関わっているので」

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“From Seed to Cup(種子からカップへ)” は、コーヒーファクトリーの重要なコンセプトである。コーヒーそのものに徹底的に向き合い、愉しみたい方にはぴったりなお店である。筑波大学の学生にとって洞峰公園側の本店は遠いかもしれないが、「吾妻小学校」前の3号店であればつくばセンターから徒歩でいける。バスの待ち時間、一区間分歩いてスペシャルな一杯をテイクアウトしてみてはいかがだろうか。(了)

店舗情報(つくば本店)

・住所:茨城県つくば市千現2-13-1
・HP:http://coffeefactory.jp/
・電話番号:029-851-2039
・営業時間:9:00 - 18:30
・定休日:木曜日
※最新情報はホームページなどを参照してみてくださいね!
※筑波大生の方には、大学循環バス「吾妻小学校」前の3号店もおすすめです!3号店(STARTUP CAFE)の店舗情報はこちらをご参照ください。

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