
現地観戦初心者大学生の奈良クラブ観戦日記~その3~
このマガジンはサッカー現地観戦ほぼ初心者の僕がなぜか奈良クラブに惹かれてスタジアムを訪れる観戦日記です。
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偶然でもこのnoteに訪れていただいた方、ありがとうございます。
奈良クラブにとっては今期4回目のホーム戦、僕の観戦記も第3話となります。
これまで一人観戦だった僕の観戦記に初の同行者が登場することになりました。
大学の同級生で、サッカー観戦経験皆無どころか、これまでサッカーをした経験も皆無です。(以下Tくん)
サッカー未経験で好奇心旺盛なTくんはある日僕に
サッカー出来るようになりたい
と言いサッカーの授業に誘ってきました。
そして僕らはピッチに立ちました。
というのは大袈裟な話ですが、大学の人工芝という素晴らしい環境のもとスポーツ実習(サッカー)が始まりました。
授業内容はひたすら試合、初心者にとっては大変です。
なにも出来ずに終わったTくんは、
また僕に言いました。
サッカー教えて
彼は早速Amazonでサッカーボールを購入し、
次の休日、川原で練習することに。
行動が早い。
まずはパス、トラップの繰り返し
未経験といっても運動神経が良いので、数十分もしないうちにかなりパスは上手くなってきました。
サッカー教えるのってこんなに楽しいんや。
教えられるほど大層なプレイヤーじゃないのですが、僕も指導者側の楽しみに触れさせてもらいました。
あたりも暗くなり、お腹もすいたので練習を切り上げて近くのラーメン屋さんで夕食をとることに。
そこで僕は、ダメ元で奈良クラブの試合観戦に誘ってみました。
するとTくんは食いぎみに
いつ!?と興味津々。
一応あんまり有名なチームじゃないけど、と付け加えました。
しかしTくんは
全然いいよ!行くわ!
こんな感じで
サッカー初めて一週間のTくんの初観戦が決まりました。
対戦カードは日本代表ではなく。
J1のチームでもなく、
J2でも、J3でもなく、
JFLの奈良クラブ対ヴェルスパ大分になりました。
誘った張本人の僕も驚いていますが、Tくんの初観戦が良いものになるように僕もエスコート出来ればと考えております。
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2019年日本フットボールリーグ第6節
奈良クラブ対ヴェルスパ大分
会場:ならでんフィールド
天気:晴れ
少し雲はありますが晴れました!
この日も学生招待デーのため無料でチケットを手にいれました。
Tくんが近くで見たいというので、前から二列目に。
超大型連休2日目で学生無料招待ということもあり、来場者数は1500を超えました。
前節が1000人足らずだったため大盛況です。
Tくんがサッカー観戦を好きになってくれるように、得点シーンの多い大味な試合になってほしいと願いキックオフの笛を聞きます。
しかし、見る側の要望など汲み取られるはずもなく…
フットボールはいつでも気まぐれです
長谷部選手が以前「サッカーは生き物」と言っていたように。
先に言ってしまうと結果はスコアレスドロー、Tくんも後半は退屈げでした…
少し試合展開に目を向けます。
前半、奈良クラブは14番村瀬から19番藤井に良いフィードが何度か送られチャンスを数度むかえますが、得点とはならず。
一方大分も奈良クラブのゴールを脅かすようなシーンはほとんど演出できませんでした。
後半は途中交代の10番向も今シーズン初出場ながら良い動きを見せ、終盤にもあと少しでゴールというシーンはつくったものの結局これまでのように決定力不足でホーム4試合連続得点なし。
言ってしまうと、塩試合
初観戦者に見せるような試合にはなりませんでした。
Tくんはもちろんのこと実は僕もまだ奈良クラブのゴールシーンを一度も目にしていません。
結果初観戦のTくんをドキドキワクワクさせるような試合を見せることはできず、むしろサッカー観戦に負の印象を与えてしまったかもしれません。
しかし、幸いTくんはサッカーを嫌いにならずにいてくれたようなので一安心です。
奈良クラブに関して、ポジティブな点もあります。
まずはスコアレスとはいえども、ホーム初の勝ち点。
そしてこれまで何度か見てきた0-0で迎えた終盤での失点がなかったこと。
これらが少しずつチーム状況が良くなってきたことの表れだと信じたいです。
さて、試合が終わった後バスで奈良駅に戻り、東京出身のTくんのために奈良駅界隈を案内しました。
奈良県民の待ち合わせ場所、行基像です。
時間があまりなかったのでまず、有名な中谷堂の高速餅つきにビックリしてもらいました。
とっても柔らかいよもぎ餅を食べ歩きしながら、猿沢池の畔を歩いて奈良公園へ。
鹿を横目に…
興福寺の五重塔と東金堂。
実は奈良県でもっとも高い建造物がこの興福寺五重塔なのです!
その高さは東京スカイツリーの約13分の1の50.1mです。
二番目は東大寺大仏殿(約49m)です。
県内最高建築が15世紀に建てられた仏塔だという衝撃。
途中、藤棚の藤の花が咲き始めていました。
次に道路の反対側にある氷室神社へ。
ここは全国でも珍しい氷の神様を祀った、710年創建の古社です。
境内の氷に張り付けると文字が浮き上がる氷みくじが有名ですが、結局やりませんでした。
氷室神社では年一回のかき氷の祭典「ひむろしらゆき祭」が三月末という微妙に寒い時期にやっているそうなので、かき氷クラスタの皆さんは是非来年行ってみてください。
遅咲きの八重桜が咲いていました。
おそらくナラノヤエザクラという品種で、この花は百人一首でも
「いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな」(伊勢大輔)
と詠まれました。
奈良の桜は氷室神社の枝垂れ桜から始まるといわれていますが、遅い時期にも八重桜を楽しむことができます。
もう少しゆっくり案内をしたかったのですが、時間切れ。
定番の春日大社や大仏殿には行けませんでした。
何かと京都と比較され、微妙だともよく言われてしまう奈良ですが、応仁の乱で焼け野原になった京都よりも古い寺社仏閣が多くあり、鹿に大仏と目玉がわかりやすいという良さがあると僕は思っています。
京都に比べるとまだ空いていて、奈良駅周辺に観光地が集まっていることもあり短い時間でも十分に楽しむことができるので日帰りにはオススメです。
もっとも、観光経営側の立場からすると観光収入の約9割は宿泊費なので、日帰り客より宿泊をしてくれる太客(あまりいい表現ではありませんが)をいかに増やすかというのが課題となっているのですが…
これを見て奈良に少しでも興味を持っていただければ幸いです。
そんなこんなで、Tくんと奈良のサッカーと歴史を巡る道中記はここで結びとします。
試合の内容はともかく奈良をめぐる「旅」としてはTくんにも満足してもらえたと思います。
ただやっぱり初観戦に友人を誘うのは代表戦やJ1のほうがいいかもしれません…
次回は初めて奈良クラブのアウェイ戦
FC大阪×奈良クラブをGWに見に行ったお話をしようと思います。
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後日Tくんと話していて、専スタと日本トップレベルのサッカーを見てもらうためにノエスタに行くことになりました。
またその話もできればと思います。
長くなりましたがご覧いただきありがとうございました。