見出し画像

バウンダリー

こんにちは。ひでまるです。

今回は日本人女性にとって最も大事なテーマと言って良いかもしれません。バウンダリーとは「心の境界線」という意味です。

女性が幸せな恋愛をするために必要な4大要素を挙げるなら、「自立・心の境界線・自己肯定感・ヒーリング」だと僕は考えています。

多くの女性がこの4つのいずれかに課題を抱えています。そして、その課題を解決しない限り、付き合う相手が変わっても同じような原因で悩み、同じような原因でケンカをし、同じような原因で別れ、同じような恋愛パターンを永遠と繰り返してしまうことになります。

これはもちろん女性に限ったことではなく、男性には男性特有の課題があり、もしくは男女共通の課題もあります。男女それぞれが自分と向き合っていく必要がありますが、僕のフォロワーさんは大半が女性なので、女性に向けてお話をしていきます。決して女性だけが頑張らなければいけないというお話ではなく、自分の幸せは自分でつかんでいくためのお話です。

恋愛は僕たち人間に課題を用意している。いつまでも恋人ができない人。いつも同じ原因で別れる人。いつも良い恋人に恵まれない人。自分の課題を理解できないと、同じことばかりが繰り返されてしまう。なぜ同じ問題や不満が起きるのか。その課題が解決できた時に、幸せな恋愛が訪れる。


さて、今回は4大要素の中から「心の境界線」にしぼって、お話を進めていきます。

心の境界線を引くとは
・嫌なことには嫌だと言う
・自分の意見と他人の意見を分けて考える
・自分にとって良いことと悪いことをはっきりさせる

などのことです。

幸せな恋愛関係を築くためには、心の境界線を引くことが欠かせません。アメリカでは「boundary(バウンダリー)」の大切さについて語られることがよくありますが、日本ではその意識がまだまだ希薄です。

日本の学校や社会は、礼儀正しくすることがどれだけ大事なのかは教えてくれますが、嫌なときに「NO」を伝えることがどれだけ大事なのかは同じようには教えてくれません。むしろ僕たちは昔から「我慢が美徳」という意識を植え付けられています。

そういうわけで、「NO」が言えない人や「NO」と言うだけなのに「NO」の言い方が分からない人が僕たちの社会にはあふれ返っています。これが恋愛にも大きな影響を及ぼしています。

僕が相談を受ける中にも、「NO」が言えない女性が多くいます。いい男と結ばれたいなら、確かに引き寄せの法則は大事だし、相手は自分の映し鏡だという意識も大事です。

だけど、どんな女性であっても、いい男だけを引き寄せることはできません。引き寄せる男すべてがあなたの映し鏡だということではないのです。素敵な女性のもとにも悪い男は寄ってきます。

ドイツの詩人ゲーテの言葉に「光が多いところでは、影も強くなる」とあるように、光り輝くものには影がついてきます。光り輝く女性にだって、悪い男がついてくるのです。いい男だけが集まるわけではないのです。だからこそ、悪い男を受け入れてしまわないように境界線をしっかり引く必要があるのです。

男運がない女性とは、境界線を引いていない女性のことです。つまり、押しに弱く「NO」が言えないので、悪い男の侵入をどんどん許してしまうのです。男運を上げたいなら、境界線をはっきり引くことです。嫌なことには嫌だと言い、ブレない自分になることが大切です。境界線が悪い男の侵入を防いでくれます。


境界線を引き慣れていない女性が境界線を引こうとするときに一番心配になるのは、「相手に嫌われてしまわないか」「自分勝手だと思われないか」ということです。

まず、「相手に嫌われてしまわないか」ということについて、あなたが嫌なことに対して嫌だと伝えて、それで嫌ってくるような相手なら、嫌われて良いということです。その程度の相手だったのです。本当にあなたのことを大切だと思っている人は、あなたが嫌なことに対して嫌だと言っただけで嫌ったりするようなことは決してありません。

次に、「自分勝手だと思われないか」ということについて、嫌なことに対して嫌だと伝えるのは、心の平和を守るためです。心の平和を守るのは、自分勝手なことではなく、自分が負っている責任なのです。自分の心を守れるのは自分しかいないのです。心の平和を優先して嫌われてしまうなら、嫌われたほうが良いのです。心の平和を犠牲にして成り立つ幸せなんてないのです。

あなたが「NO」と言うべきときに「NO」と言って、許せることと許せないことの境界線をちゃんと引くと、あなたのことを嫌ってきたり不機嫌な態度をとったりする人が出てきます。それは境界線を引かないほうが良かったということなのではなく、そういう人がいるからこそ境界線を引いて正解だったということなのです。


それでは、心の境界線を上手に引く方法についてお伝えしていきます。

1.心の声に耳を澄ます

心の境界線を上手に引けない人は、自分にとって良いことと悪いことが何なのかが明確になっていません。なぜ明確になっていなのかと言うと、自分の心の声を聞くよりも、他人の意見ばかり聞いてきたからです。自分の心の声よりも他人の言うことばかりを気にしてしまい、自分の気持ちにフタをする癖がついてしまっているのです。まずはフタを開ける必要があります。

普段から、自分にとって何が快で何が不快なのか、どんなときに喜びを感じどんなときに悲しみを感じるのか、自分の感情の動きを敏感に感じとっていくようにしてください。それが心の声に耳を澄ますということです。

あなたの心の境界線は、あなたが自分の心の声に従って引いていくものであり、他人の意見に従って引いていくものではありません。自分にとって何が良くて、何が悪いのかは自分で決めるのです。そのためには感情を抑え込んでフタをしないことです。感情を敏感に感じとってください。

また、「大切に扱われること・雑に扱われることの定義が分からない」と言う人がいます。これも自分の心の声を聞くより、他人の意見ばかり聞いてきたために分からなくなるのです。自分がどう扱われると悲しくて、どう扱われると嬉しいのか、その定義は他人が決めるものではなく、自分の心で決めるものです。

【心の境界線を引くために自分自身で考えたいこと】
・私はどんなことを言われると嫌な気持ちになるのか
・私はどんなことを言われると嬉しい気持ちになるのか
・私はどんなことをされると嫌な気持ちになるのか
・私はどんなことをされると嬉しい気持ちになるのか
・私が恋愛関係の中で許せないことは何か
・私が恋愛関係の中で求めていることは何か


2.「私」を主語にして、自分のトリセツを伝える

心の境界線を引くとは、相手を非難するということではありません。非難は攻撃の一種です。心の境界線を引くのは、相手を攻撃するためではなく、深い関係を築くためなのです。相手に壁をつくるためではなく、あなたの心の扉がどこにあるのかを伝えるためなのです。

そのためには、相手を非難するのではなく、あなたという人間のトリセツを伝えることがポイントです。

(例)
・「私は冷静に話し合いができる人と付き合いたい」
・「私は軽い関係は求めていない」
・「私は焦らず一歩一歩仲を深めていきたい」
・「私は否定されるとすごく悲しくなる」
・「私は褒められるとすごく嬉しい」
・「私は毎日一回でも連絡がとれると嬉しい」
・「私は週に一回でも会えたら満足」
・「私は冷たい態度を取られることが嫌」
・「私は好きって言われたらものすごく嬉しい」

以上のような例を見てもらえると、主語が「私」であることが分かります。「私」を主語にすることで、相手を非難せずに、自分のトリセツを伝えることができます。主語が「あなた」「あなた」「あなた」ばかりになると、相手にとって非難の嵐に聞こえてしまいます。主語を「私」にして自分のトリセツを伝えてください。そして、そのトリセツを理解し、受け止めようとしてくれる人があなたにふさわしい人なのです。


3.境界線を越えてくる人には物理的に離れる

あなたがしっかり境界線を引いても、みんながみんなその境界線を守ってくれるわけではありません。平気でラインオーバーしてくる人もいます。あなたの境界線を尊重しようとしない人には、物理的に離れてください。境界線を引くとは、ラインを何度も越えてくる人に越えないよう何度もお願いすることではなく、言っても分からない人には自分から物理的に離れるようにするということなのです。

たとえ相手があなたの好きな人であっても、許せることと許せないことの線引きをコロコロ変えてはいけません。あなたにとってダメなことはダメなのです。まずあなた自身がだれよりも自分の境界線を尊重してください。あなたが相手に嫌われたくないからと言ってその都度線引きをコロコロ変えていては、相手はその境界線を尊重しようとは思わないでしょう。あなた自身が自分の境界線を尊重していないのに、それを相手にだけ求めることはできないのです。ラインを何度も越えてくる人には、あなたがその人に合わせて線引きをコロコロと変えるのではなく、自分の境界線を尊重するために物理的に離れてください。

恋愛上手な女性は、許せることと許せないことの線引きがはっきりしていて、その境界線を相手が何度も越えてくるなら、どんなに好きでも自分自身をリスペクトするために相手から離れます。恋愛下手な女性は、相手が境界線を越えてきても恋愛感情がある限り、何度でも許し続けてしまいます。


以上の内容を参考に、心の境界線が引ける女性になってください。またこれは恋愛に限ったことではなく、あらゆる人間関係において重要なことです。他人の言うことを何でも受け入れていては、メンタルが持ちません。自分が嫌なことには「私」を主語にして伝えていく。伝えても尊重してくれない相手には物理的に離れる。これが大原則です。

心の境界線を引くことで、あなたのことを大切にしようとしない相手から自分を守り、あなたのことを大切にしようとしてくれる相手と深く繋がっていくことができます。

僕たちは自分が嫌なことであっても、相手に「NO」を伝えることに罪悪感を持つことがある。嫌われるのではないかと、相手の反応を恐れてしまうこともある。だけど、嫌なことに対して「NO」を伝えなきゃいけないのは、それが自分に対しての「YES」だから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?