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【書籍】お金の知識と心の持ち方で叶える最高の老後:『老GO®』の実践ガイドーめぐまつ氏

 めぐまつさんの『老GO®がもっと楽しくなるお金最適化 ・今日も未来も最高の1日』を拝読しました。ファイナンシャルプランナー(FP)であるめぐまつ氏は、自身の経験を基に、お金の不安を解消し、楽しく豊かな老後「老GO®」を送るための方法を提案しています。
 本書では、お金に関する知識や心の持ち方、運を味方につける方法など、3つの要素をバランス良く組み合わせることで、経済的な安定と精神的な豊かさを実現できると説いています。
 内容をまとめ、人事の立場からの考察をしてみたいと思います。このテーマは企業人事にとっても極めて重要なのです。

 めぐまつ氏は、若い頃、バブル時代にバスガイドとして働き、景気の良い時期を満喫していましたが、お金を貯めることはできませんでした。その後、海外添乗員として働くようになりましたが、給料が安く、長時間労働の日々を送っていました。40歳になり、老後資金の不安から、お金について勉強を始めることを決意します。FPの資格を取得し、お金に関する知識を深めていくことで、将来への不安が解消されていったそうです。

 老後資金の不安を解消するためには、まず自分の年金額を把握することが重要だと述べています。公的年金の仕組みを理解し、受給額を増やすための方法を知ることで、安心感が得られます。また、投資にチャレンジすることも有効な手段の一つです。iDeCoやNISAといった制度を活用し、少額からでも投資を始めることで、将来に向けた資産形成が可能になります。ただし、投資にはリスクが伴うため、自分の許容範囲内で行うことが大切だと指摘しています。

 お金は貯めるだけでなく、使い方やマインドが非常に大事だとめぐまつ氏は強調します。お金を貯める目的を明確にし、その目的に向かって計画的に行動することが求められます。また、お金を使う際には、感謝の気持ちを持って気持ち良く支払うことが重要です。そうすることで、お金の巡りがよくなり、豊かな人生を送ることができるようになるのです。

 めぐまつ氏は、楽しい老後(老GO)を過ごすためには、お金だけでなく、健康、人とのつながり、生きがいなどの要素が必要不可欠だと述べています。バランスの取れた食生活を心がけ、無理のない範囲で運動を行うことで、心身ともに健康を維持することができます。また、前向きな思考を持ち、ストレスをためないことも大切です。人生の最終段階では、やりたいことを先延ばしにせず、今を精一杯楽しむ勇気が必要だと訴えかけています。

 本書は、お金の不安を抱える多くの人々にとって、非常に有益な情報が詰まった一冊と言えるでしょう。めぐまつ氏の半生の経験に基づいた、リアルで説得力のあるアドバイスは、読者の心に深く響くはずです。お金と上手に付き合い、ポジティブな老後を迎えるためのヒントが満載の、実践的なガイドブックとして高く評価できる作品です。

人事の視点から考えること

 本書は、人事視点で考えても、社員の福利厚生や退職後の生活設計を支援する上で、非常に有益な情報を提供してくれる一冊だといえます。本書には、お金に対する不安を抱える多くの人々に向けて、ファイナンシャル・プランナーとしての専門知識と、著者自身の半生の経験に基づいた実践的なアドバイスが詰まっています。

 昨今、多くの企業が社員のウェルビーイングを重視し、仕事と生活の調和を図るための施策を積極的に導入しています。その一環として、社員のライフプランニングをサポートし、将来への不安を軽減することは、人事部門の重要な役割の一つとなっています。本書は、お金の不安を抱える社員に対して、年金の仕組みを理解し、受給額を増やす方法や、iDeCoやNISAといった投資制度の活用法など、具体的な解決策を提示しています。これらの情報は、社員の福利厚生を充実させるための有効なツールとして活用できるでしょう。人事部門が本書の内容を社内研修や個別相談に取り入れることで、社員一人一人のお金に対する知識を深め、将来への不安を軽減することができるはずです。

 また、高齢化社会の進展に伴い、多くの企業が定年退職後の社員のセカンドキャリアや生活設計をサポートする取り組みを強化しています。本書で紹介されている「老GO」の概念は、定年退職を迎える社員に対して、前向きな老後のイメージを提供し、退職後の人生を豊かに過ごすためのヒントを与えてくれます。年金受給額の把握や増額方法、健康的な生活習慣、前向きなマインドセットなど、本書で取り上げられているテーマは、定年退職を控えた社員にとって、大きな関心事であり、重要な情報源となるでしょう。人事部門としては、本書を退職準備セミナーや研修の教材として活用することで、社員の不安を軽減し、スムーズな退職後の生活への移行をサポートすることができるでしょう。定年退職を単なる区切りではなく、新たな人生の始まりとして前向きに捉えることができれば、社員のモチベーションアップにもつながるはずです。

 さらに、本書で紹介されている健康的な生活習慣や前向きなマインドセットは、社員の心身の健康を維持・向上させるための重要な要素です。バランスの取れた食生活、適度な運動、ストレス管理など、めぐまつ氏が提唱する健康的なライフスタイルは、社員の生産性を高め、離職率を低下させる効果が期待できます。人事部門が本書の内容を社内の健康管理施策に取り入れ、社員の健康意識を高めることは、企業の持続的な発展にも寄与するはずです。昨今話題の健康経営を推進する上でも、本書は有益な示唆を与えてくれるでしょう。

 以上のように、本書は、人事の視点から見ても、社員のウェルビーイングを向上させるための有益な情報が詰まった一冊だといえます。お金に対する不安は、多くの社員が抱える共通の悩みであり、その解消は、社員のモチベーションアップや生産性の向上につながります。人事部門が本書を積極的に活用し、社員の将来への不安を軽減し、豊かな人生を送るためのサポートを行うことは、企業の発展にも大きく貢献するはずです。個々の社員が、お金に対する不安から解放され、前向きな人生観を持てるようになることは、企業にとっても大きなメリットがあるといえるでしょう。めぐまつ氏の温かみのあるメッセージを、多くの社員と共有し、より良い職場環境の実現につなげていくことが期待されます。

本書の主要なポイントを表現しています。左側は年金制度の理解、投資の基礎知識、節約術を示しています。中央は自己投資の重要性、お金のブロックの解消、自己肯定感の向上を表現しています。右側は感謝の気持ち、引き寄せの法則、人とのつながりを示しています。


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