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JPX新CEOの方針から日本株の現状を知る

JPX新CEOの方針から日本株の現状を知る

4月8日に日銀に植田新総裁が就任したと言うことはご存知かと思いますが、もう一方で、現在の日本株式市場では欠かせない組織で新たに就任した方がいらっしゃいます。
4月1日付で就任した、日本取引所グループ(JPX)最高責任者(CEO)山道裕己氏。
山道氏は早速、プライムとスタンダードの2市場に上場する約3,800社に対し、PBR(株価純資産倍率)を分析し、改善策を開示するようにと、早期の対応を要請しました。

山道氏は、企業に対し、売上や利益だけではなく、資本コストを重視すると言う経営姿勢を促しています。
それが、PBR 1倍割れ企業に関わらず、全上場に対し改善策開示を要請するという施策にも表れています。
具体的には、上場企業に資本収益性を引き上げる改善策を年1回以上更新するように求めているとのことです。

ちなみに、PBRが1倍を割っていると言うことは、株主から預かった資本を毀損している状態を指しているということになります。
この状態は、プライムとスタンダード3,800社中、1,800社が該当します。
半分以上が該当すると言うのは、異常な感じもします。
欧州や米国でも1、2割といったところなので、その割合の高さが分かるかと思います。

なぜ日本の企業は低PBR企業が多いのでしょうか。
それは、『産業界の新陳代謝の鈍さにある』と記事では書かれています。
山道氏は、以前の米国の事例を挙げ、
『レーガノミクスや(インフレ退治に取り組んだ)ボルカー米連邦準備理事会(FRB)議長の頃からM&A(合併・買収)ブームが起き、株式市場が活性化した』
と述べられています。

来年の新NISA始動を睨み、個人マネーが日本株式市場に流れ込む期待が高まっていることも、チャンスと捉えています。

この日本株市場に、海外勢は注目しています。
なぜならば「割安」と見ているからです。
理由は単純で、世界の株式市場に比べて回復が大きく出遅れているからです。

ところで、現在「投資の神様」ウォーレン・バフェット氏が来日中ですが、つい先ほど日本株の追加投資を検討したいというインタビュー記事が報道されました。
これも日本株を「割安」と見ているからです。

日本株式市場にどう影響するのか。
着目しておきたいと思います。

『  』内、参考・引用
4/11 日本経済新聞
【山道JPX新CEOに聞く】
【海外勢、「割安」日本株を物色】
【バフェット氏、日本株に「追加投資を検討」単独会見】より
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