一般に高温超伝導とは、ベドノルツとミュラーが1986年に発見したLa-Ba-Cu-O系の超伝導物質と、その後続々と発見された転移温度が液体窒素温度(−195.8 °C, 77 K)を越える一連の銅酸化物高温超伝導物質と、その超伝導現象のことを指します。この高温超伝導を示す物質のことを高温超伝導体といいます。高温超伝導における高温とは、従来の超伝導体と比較すると高温である−200〜−100°C程度の温度を意味しています。なお、ベドノルツとミュラーはこの研究業績により、1987
高温岩体発電
通常の地熱発電は、地下から熱水・蒸気を取り出して発電を行っています。この方式は、地下に十分な水分(熱水・蒸気)が貯留されている場合には適用できるのですが、地下に高温の岩盤(高温岩体)だけがあって、水分がない場合には適用できません。
そこで、十分な熱水や蒸気がなくても地下の熱を利用して発電しようというアイデアが”高温岩体発電(Hot Dry Rock geothermal power; 略称HDR”です。仕組みは、地上から高圧の水分を送り込んで岩盤を水圧破砕し、人工的に地