安藤秀樹

後継者、管理職、職場リーダーなど人を育てる立場、またスポーツを通じて人材育成にあたる指…

安藤秀樹

後継者、管理職、職場リーダーなど人を育てる立場、またスポーツを通じて人材育成にあたる指導者の方々を支援するプロコーチです。 また、良質な人間関係を築きたい、創造性とチャレンジ精神、そしてユーモアに富む心豊かな人生を送りたい、と望む方々へのコーチングも提供しております。

最近の記事

トップアスリートが感じる「楽しさ」とは?

パリ五輪が感動のうちに閉会しましたが、今日は、オリンピック選手がインタビューの時に口にする「楽しかった」「楽しめた」という言葉を取り上げてみたいと思います。 2000年のシドニーオリンピックで女子マラソン金メダルに輝いた高橋尚子さんの「とても楽しい42kmでした」に代表される様に、競技を振返って「楽しかった」と表現する選手は少なくありません。 あれだけの重圧、緊張の中にあって、それを「楽しさ」と言語化できる心の置き方について考えてみました。 普通の「楽しさ」とは違うようで

    • 再び、フォロワーシップについて考えてみる

      前回お話したテーマ、「トップダウン」に関連するテーマとして「フォロワーシップ」について考えてみたいと思います。 実は過去のnote(2022年の5月9日掲載)で「フォロワーシップ」を取り上げたことはあるのですが、トップダウンがネガティブなイメージを生んだり、意図しない方向へ進まないためにも、ここで再度その大切さについてお話してみたいと思います。(一部の内容は再掲となります) フォロワーシップとは? フォロワーシップとはなんぞや?というお話から入りましょう。 フォロワー

      • トップダウンは悪いこと?

        今日は経営層と一般社員(現場)での認識のズレ、についてお話をしてみたいと思います。 コーチの仕事を通じて、経営トップの方、そして同じ会社の現場の方と個別にお話するという機会が数回あったのですが、その中で、両者の間に会社の運営について真逆な認識があるケースに遭遇しました。 それは1社だけではありませんでした。 何についての真逆な認識か? 組織内でよく使われる言葉、「トップダウン」についてです。 組織運営や意思決定がなされる時に、トップダウンという言葉が使われることがあります

        • ロールモデルを見つけましょう!ロールモデルに成りましょう!

          自らの成長のために影響を与えてくれる人達として、コーチ、マネージャー、メンター、コンサルタント、といった役割を担ってくれる人がいると理想的ですね。 そして、「ロールモデル」もそうした人達のひとりです。 ロールモデル。お手本となる人物のことですね。 あなたには、ロールモデルがいますか? ドラッカー曰く、「上司が新入社員に言うべきことは、『君が何者なのか私は知らない。しかし、社会に出て成長したいと思うなら、尊敬できる人を探しなさい。』という教えである。」 と。 新入社

        トップアスリートが感じる「楽しさ」とは?

          職位とコミュケーション能力の関係は?

          さて、今回のテーマは、 「経営者は、コミュニケーション能力において、一般管理職と何が違うのか?」です。 これは私がコーチングと研修の組み合わせで提供している「経営者のコミュニケーションワークショップ」を実施している際に、複数の方から頂いた質問です。 グッドクエスチョンです! コミュニケーション能力は一生もののスキル 結論から申し上げれば、コミュニケーション能力の位置づけににおいては、一般管理職も、経営者も大きな違いは無いと考えます。 しかし、それは対人能力、対人影響力、

          職位とコミュケーション能力の関係は?

          後継者が社長に尋ねておきたいこと

          企業の後継者の「コミュニケーション能力」についてのお話を続けようと思います。 前回は、後継者のコミュニケーション能力を、社長の懸念という視点から眺めてみましたが、今回は後継者側の視点から考えてみようと思います。 恥ずかし気もなく自分史の一部を晒すお話になりますが、ご参考になれば幸いです。 実は私、後継者だったのです 後継者からの視点で、とお話する背景として、私自身が後継者だったということを打明けておきたいと思います。(別に隠し立てしていたわけではありませんが) 私の父

          後継者が社長に尋ねておきたいこと

          企業後継者の必須科目とは?

          さて、今回は企業の後継者が修得すべきスキルとして 「コミュニケーション能力」についてお話をしていこうと思います。 「今更コミュニケーション能力ですか?」と言われそうですね。 実は、昨年からこのテーマに特化したコンサルティングサービスを設計してきたのですが、その過程で、後継者、特に中小企業の後継者候補や就任1~2年の新社長の方々が、コミュニケーション能力を学ぶためにあまり時間をとれていないことがわかりました。 また、コミュニケーション能力が不足しているために、直ぐに経営の

          企業後継者の必須科目とは?

          試合中に役立つ「ミスの儀式」とは?

          昨年12月の投稿(私たちは「励まし方」を教えられていない)で、 「人を励ます言葉選び」についてお話しいたしましたが、このテーマでもう少し書かせて頂きます。 ときに、無責任を感じさせてしまう激励の言葉 先週、「頑張れ」は、評価言語として使うと効果的だが、激励の声がけとしては逆効果になるケースもある、というお話をしましたが、同じような言葉に、 大丈夫! ドンマイ! などがあります。 ドンマイは Don’t mind(気にするな)の和製英語に由来する、昭和の時代から使われて

          試合中に役立つ「ミスの儀式」とは?

          (続)「リフレクション」ってなんだろう?

          さて、前回からお話しを始めた「リフレクション」ですが、 コーチングとの共通点もあり奥が深いです。 今回もこのお話を続けたいと思います。 リフレクションとコーチングの違い リフレクションをひも解いていくと、コーチングとの 共通点もありますが、基本的には異なる手法と概念です。 リフレクションは主に自分自身が内省によって自己に 焦点を当て、過去の経験や感情から学びを得るプロセス ですが、一方コーチングは他者(コーチ)がクライアントに 対して質問、提案、フィードバックなどを行う

          (続)「リフレクション」ってなんだろう?

          「リフレクション」ってなんだろう?

          「リフレクション」という言葉をよく耳にするようになりました。 これについて数回にわけて少々お話をしていきたいと思います。 リフレクション(内省)とは? リフレクションと呼ぶと軽快ですが、 内省(ないせい)と表すると少々重たいイメージがします。 おそらく「反省」とイメージ的に重なるせいかもしれません。 「反省」は必ずしも過ちや間違いを正すだけの行為ではないのですが、 ビジネスの世界では、人への叱咤や、忠告に使われることが 多いからでしょう。 内省は、簡単に言えば 「自分

          「リフレクション」ってなんだろう?

          私たちは「励まし方」を教えられていない

          今日は、コミュニケーションの基本に立ち返って、 「言葉選び」について考えてみたいと思います。 社会人なら身につけている常識的な言葉選び 私達大人は社会で生きていく中で、状況に応じた 言葉のテンプレート(雛形)を持っています。 人への挨拶、礼儀・・・、 おはようございます。 こんにちは、こんばんは。 お疲れ様。ご苦労さま。お世話様です。ありがとう。 人生の様々なイベントにおいては・・・、 おめでとうございます。 末永くお幸せに。 元気なお子さんですね。 ご活躍をお祈りい

          私たちは「励まし方」を教えられていない

          映画のお話を少々・・・(その2)

          昨年の8月の記事で、アメリカの古典映画のファンであることを書き、シドニーポワチエの「招かれざる客」をご紹介しました。 その時にも感銘を受けた作品としてあげましたが、 「12人の怒れる男(1957年)」についてお話したいと思います。 最近「心理的安全性」、「アサーティブネス」、「同調圧力」などについて考えているうちにこの映画を思い出し、DVDを引っ張り出してみた次第。 僕が生まれた年のモノクロ作品ですが、名作の魅力は褪せませんね。 勇気と正義を教えてくれるアメリカ古典映画の典

          映画のお話を少々・・・(その2)

          怒りの感情と上手につきあう(その4)

          さて、アンガーマネジメントのお話も今回で一旦区切りをつけます。 今日は3つ目のコントロール、行動のコントロールについてお話いたします。 分かれ道を考える行動のコントロール (その3)でご紹介した「思考のコントロール」で、起きていることがイメージした3重丸の「許せる」ゾーン、あるいは「まあ許せるゾーン」に入っていれば、コントロールはそこで終了、とご説明しました。 許せるわけですからね。 では「許せないゾーン」に入った時、どの様な振る舞いをするか? これが「行動のコントロー

          怒りの感情と上手につきあう(その4)

          怒りの感情と上手につきあう(その3)

          さて、アンガーマネジメントのお話も今回で3回目となりました。 前回3つのコントロールがあることをご紹介し、一つ目の 「衝動のコントロール」いたしましたので、記憶の新しいうちに2つ目の説明を進めていきましょう。 2つ目は「思考のコントロール」です。 3重丸をイメージする思考のコントロール 前回お話した「衝動のコントロール」では、「反射をしない。つまり考えることなく発言したり、行動したりすることを、回避する」ということが目的でした。 そのために6秒待つ。 この6秒の間に理性

          怒りの感情と上手につきあう(その3)

          怒りの感情と上手につきあう(その2)

          さて、アンガーマネジメントのお話を続けましょう。 今回は「コントロール」についてです。 怒りの正体「べき」 怒りを生んでいる正体は、特定の「人」や「事」ではなく、人がそれぞれが持っている、「べき」、つまり「当然」「常識」「当たり前」であることを(その1)でお話しました。 この「べき」が裏切られたり、侵害されたり、否定されたり、蔑ろにされたり、あるいは、叶わなかった時に、私達は心にイライラや怒りを生じるわけです。 この「べき」には、2つの特徴があります。 ひとつは、「

          怒りの感情と上手につきあう(その2)

          怒りの感情と上手につきあう(その1)

          さて、アンガーマネジメントについて少々お話をしたいと思います。 というのも、コーチングを生業としている私ですが、実は日本アンガーマネジメント協会の認定コンサルタントでもありますので、「怒りの感情と上手につきあう」というのは私の対人支援のテーマのひとつでもあるからです。 コーチングとはまた異なった角度で、対人支援をしていく役割ですが、 アンガーマネジメントのご紹介と共に、アンガーマネジメント・コンサルタントの立場から思うところをシェアしていこうと思います。 アンガーマネジ

          怒りの感情と上手につきあう(その1)