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「BARをつくる。場をつくる」

サラリーマンを辞めて、まず始めたのはBARでした。
と書くと、脱サラしてBARを本業にしたと思われますが、
そうではありません。昼は、クリエーティブディレクターとして、
夜は、バーテンダーとしての二毛作。

会社を始めた当初、オフィスをどうしようかなと悩みました。
2021年なので、多くの企業や個人事業主が「オフィス」の在り方に考え始めたころ。「リモートワーク」が主流になって(少なくとも広告業界ではそうだった)フリーアドレスが加速して、広いオフィスが必要なのかという時期でした。また、月数十万の固定費が、使っても使わなくても出ていくことのリスクもありました。

そこでたまたま知り合いから、「銀座のBARをやらないか?」とのお誘い。
「銀座!?うーむ・・・」
自宅が駒沢なので、バーをやるにしても恵比寿とか、中目黒とか、
渋谷界隈がいいなあと。
銀座って家から遠いなと、まずは思いました。
で、物件を内見して、まあ悪くないなと。
何より、電通(旧会社)に近い。
取引のあるプロダクションのオフィスもたくさんこの近くにある。
これも何かの縁なのでやってみることにしました。

結果、面白くて仕方ありません。
(もちろん、非常事態宣言下では、ぜんぜん開けられませんでしたが)

思ったよりたくさんの方に来ていただいています。
みなさん、会社にもあまり行かなくなったせいか、
僕のBARで数年ぶりの再会があることも多々。
もちろん、BARでのお客様同志の出会いもたくさんあります。

リモートで便利になったこと。
リモートで失われたもの。

あそこに行けば知ってる人が誰かいて、
酒を交わしながら、ああでもなく、こうでもなくとお話しできること。

そんな場所を、独立してすぐに作れたのはラッキーでした。
「ナカムラヒデ」がいるよ。
そんな存在感を、BARをやっていることで保てているんだなとも思います。

そして、当たり前ですが、
BARとして借りた物件は、昼間も使うことができます。
事務所を当初借りなかったので、銀座新橋界隈にオフィスとして使える空間ができたのも、結果としてよかったです。
アナログな打合せも、(編集含みで)いくつか残っていたので、
その合間に、カフェに入ってリモートするのにも限界があったので。
なので、「家賃をバーが稼いでくれるオフィス」として、
そして、「相手の方がお金を落としてくれる営業の場」として、
十分に機能するものになりました。

こうやって書くと何かやらしい感じがしますが、
みなさんが思うよりは飲食業って儲かりません。
儲けると言うよりは、無理なく維持できる、と言った方が近い感覚です。

減価率25%だとして、
月20日営業するとして、バイト代も払って、光熱費や保険代も払って、
さらに法人税30%利益から取られると
家賃を賄うためには、1日平均4万円ぐらい売り上げなければ
ならない計算になります。
ハイボールがだいたい一杯1000円なので結構きついですよね・・・

とはいえ、みなさんと飲みながらお話しできるのは、
変え難い体験だと思っています。

MASTERS GINZA
104-0061
中央区銀座8-6-7 belle銀座IIビル 1Fの奥
03-6280-6864

ぜひ、みなさまのお越しをお待ちしてます。

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