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【会計士が思う】業績が苦戦している会社が高額使用している費用ベスト1

職業柄、毎月大量の決算書に細かく目を通していますが、最近ふと、費用の中の『ある勘定科目』の金額が大きい会社は、業績が苦戦している傾向にあるな、と考え続けています。
(税理士業務を通じて見ている決算書なので、対象となる企業はほぼ中小企業と考えてください)

…もうお気づきの方も多々いると思いますが、その費用をサクッと紹介したいと思います。

GerhardによるPixabayからの画像

①その科目は「○○費」

「○○費」とはなにか?

それは「交際費」です。意外と思われる方もいるかもしれませんし、やっぱりそうかと思う方もいるかもしれません。

自分も最近、費用の中で交際費のウェイトが高い会社は苦戦しているな、と考えただけで、まだ検証作業は済んでいません。

ただ、会社の決算をチェックする中で、交際費の支出が多く、「交際費のチェックに時間がかかるな」という会社は、不思議とそれに連動して業績が苦戦している印象です。

自分のこの考えが正しいかは、時間をかけて多くの会社を見ながら検証していこうと考えています。

②なぜ、この費用が多い会社の業績は苦戦傾向なのか?

それではなぜ、交際費が多い会社が苦戦する傾向が高いのか?
ここからは完全に自分の勝手な推察ですので、それを前提に読んでいただければと思います。

自分が思うに、交際費が多い会社は、外部との交流に多くの時間がとられ、経営者がかけるべき事に時間をかけられないからではないか、と考えています。

もちろん経営者は、人脈づくりも大事な仕事ですので、交際費を使って人脈を広げていくことは大切です。

ですが、経営者にとって大切な仕事は人脈づくりだけではありません。パッと考えるだけで、以下で挙げる仕事があります。

・目標を設定して計画する。
・自身の現場感を維持しながら、組織の力を高めていく。
・従業員とコミュニケーションをとり、人をまとめる。
・部下を育成する。
・会社の状態を評価し、計画と戦術の修正の要否を検討する。 などなど

「外部と交流する時間」も大事ですが、「自分の机に向かって考える時間」「自社の内部の人間と適切なコミュニケーションをとる時間」も確保しなくては、ということなのではないでしょうか。

あと付け加えておくと、交際費をふんだんに使いながら、かつ、順調に成長している会社もありますので、会社のいるステージによっては、外部との交流の時間にウェイトが高い方が良い時期もあるとは思います。

☝ちなみに、自分の経営者観に影響を与えた書籍はこんな感じです(興味が無い人はスルーしてください)


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