飛岳(Hidaka)

プロ音楽理論アンチ ◇ 愛知県立芸術大学 作曲コース 卒業。卒業式を欠席。◇ たまに癖…

飛岳(Hidaka)

プロ音楽理論アンチ ◇ 愛知県立芸術大学 作曲コース 卒業。卒業式を欠席。◇ たまに癖の強いネタ曲(ガチ曲)をリリースするユニット「太刀魚カフェ」の片方としても活動中。◇ オンラインの音楽レッスンhttps://hidakasui.wixsite.com/dragonsensei

マガジン

  • クラシック因縁シリーズ

    主に標的はソナタ形式と現代音楽

  • 和声法因縁シリーズ

    あの読みづらいの、もう少しなんとかなるって

  • コードスケール因縁シリーズ

    絶対にコードスケールを薦めない人 ※私以外の方が執筆された記事を、ご紹介・ご案内の意味を含めて、マガジンに入れさせて頂いている場合がございます。是非、合わせてお読み下さいませ。確実に内容理解の助けになります。 ※今後、マガジンそのものを有料化する予定は、ございません。

最近の記事

現代対遮、あるいは HyperLydian、解析"的"接続【終】

前回のあらすじ:前回の記事見ろ  何の話かっつったら、G△7/F△7 みたいな構造の「増8度の対遮」を含む音響体の話でした。 🔹 そして今回、数学ガチ勢の方に怒られないように、頑張って なぜ「Lydian要素を拾えるあのコードよりも、さらにやり過ぎちゃってる」のだと考え得るのか なぜ私が、数学(複素解析)の「解析接続」を連想したのか 記事のサムネは何なのか を釈明して、このシリーズを終わる予定です。  というわけで今回の内容は、8割くらい「プロ音楽理論アンチ(

    • 現代対遮、あるいは HyperLydian、解析"的"接続【2】

      前回のあらすじ:前回の記事見ろ  前回は、私が紹介しようとしている「不協和」の類が、歴史的経緯としても「不協和」として扱われていたんだよ、言わば一種の「対遮」という感じだよ、という話でした。 🔹  紹介したい音響を端的に言うと、「F△7 の時に F#音 を鳴らしてしまう」感じでした。もっと言えば G B D などのピッチも鳴らした方が良好です。 重要な点として、この時、F#音 は(rootである)F音 よりも上方に来ます。 (この上下関係が逆になると、だいぶ別の話に変

      ¥200〜
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      • 現代対遮、あるいは HyperLydian、解析"的"接続【1】

         私が近年、世の実例から観測しており、また私自身も作品中に使うようになった、とある「不協和」の一種の話です。  それは、三度堆積和音の形で記述すれば、G△7/F△7 のような音響。  [ ファ ラ ド ミ ソ シ レ "ファ#" ]。※音名です  音程構造を維持して root を C音 に移すと、D△7/C△7 になります。  [ ド ミ ソ シ レ ファ# ラ ド# ]。※音名です  これらの音群を、「2つのコードの連結がある箇所」という感じでなく、さも「単一の和声が

        ¥0〜
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        • 続「アレンジ」に初挑戦する方へ #夏休みアレンジ祭_in_2024

          ▼前回記事 ┗アレンジ祭、後悔している(提出済) アレンジ祭、困っている(アレンジ側) どう困っているのかを、まず切り分けます。 【1】自分には耳コピが難しすぎる  MIDI(※1)やパラデータ(※2)、コード譜も同封されていなかったものとします。  ある種・現実的な手段として、Discordサーバーの雑談スレッドで「耳コピを助けて下さい。〇〇番の曲です。」と助けを求める先例があります。  確実に助け舟が出るという保証はありませんが、自力ではどうしても無理そうなこと

        現代対遮、あるいは HyperLydian、解析"的"接続【終】

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        • クラシック因縁シリーズ
          4本
        • 和声法因縁シリーズ
          2本
        • コードスケール因縁シリーズ
          7本

        記事

          例のMVの「コメント欄」を見て思ったこと

          例のMVは『コロンブス』でございます。 何のことか分からない方は、調べてまでこのブログを読まなくてよいでしょう。 このブログは、思ったことを書くだけで、MVとかの是非を説く内容は、ありません。 多分、皮肉とギャグだったのだろう もちろんですけど、皮肉も冗談も、相手に伝わらないなら仕方がない。 それは「完成度の低い皮肉や冗談」ということになります。 まぁ、MVなんてのは「不特定多数に向けられた」ものなので、難しいです。とても。 「不特定多数に伝わるように」なんて無理だし

          例のMVの「コメント欄」を見て思ったこと

          「アレンジ」に初挑戦する方へ #夏休みアレンジ祭_in_2024

           まず、企画参加者ではなくこの記事へ迷い込んだ方へ。 この記事は「音楽作品のアレンジ」のお話です。  そして全読者様へ。 この記事の内容は、一般論的な話と、「アレンジ祭」企画特有の話との間で揺れ動く、いうなれば「板挟みになる」ようなトピックを展開します。  もちろん「初参加者の皆様の役に立つこと」を目的として綴るものです。  「それもアレンジという営み」「それこそがアレンジという営み」という心持ちで、ご覧いただければ幸いです。 まず過去アーカイブでも観ろや↓ 私の2回目

          「アレンジ」に初挑戦する方へ #夏休みアレンジ祭_in_2024

          「ドミナント」とは、”何”に名付けられた名なのか?

           本記事は、問題提起です。  普段の記事と違って、最後まで読んでも解答編はありませんので、ご了承ください。 (調査できる環境にある方は、どうぞ私の代わりに調査して下さい。) ◆  皆さんの大半は、既に「トニック」「ドミナント」「サブドミナント」という「調性音楽に於いて、和音が持つとされる機能の3分類」を、当たり前のものであると受け止めていることでしょう。  私は最近、方々で語っている通り、この「TDS機能」というもの(の導入の有用性)を懐疑視しています。どう最近?  

          「ドミナント」とは、”何”に名付けられた名なのか?

          「和音機能の曖昧さを楽しまず、排除する」と何が起こる?

           前回は、淡々とモノゴトの列挙だけしておりましたが、なぜジャズでは「和音の機能の曖昧さを楽しまず、排除する」のでしょうか。  これももう、  の記事を読んでいただけるのなら、そちらが詳しいわけですが、 今回は「理由・経緯」というよりも、「排除する/したことによる音楽変化」という観点から、綴り直してみます。 「理由らしさのある理由」があるのは、誕生や変化の初めの方だけです。 後続の世代は、その「結果物の音楽」を好むから、追従する。 そう考えるのが、ヒトのリアルに近しいでし

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          「和音機能の曖昧さを楽しまず、排除する」と何が起こる?

          ¥500

          ジャズと「私」の、明確な哲学の違い

           今回は「即興性を愛する/愛さない」とか、「自力演奏を好む/好まない」といった部分の話は無しです。  私は別に「クラシックを愛して」はいないんですが、ジャズと敵対するとどうしてもクラシックに与するような形にはなるんで、仮にそう見えてもそう思わないで欲しいです。  私は「音楽一般」の味方です。そしてそれは西欧音楽の内部では、ジャズよりかは、ポップス…とクラシックに近しい立ち位置になります。 てか ジャズが遠すぎるだけ です。事実「ジャズの癖が強すぎる」んです。  なのに「

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          ジャズと「私」の、明確な哲学の違い

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          去年見つけたコード進行法則の話

           初めに念のため断っておきますが、「史上 私が初めて発見した」だなんて思い上がっておりません。  むしろ「最初が誰か」なんて知る術も無いし、執着も無いので、そういうつっこみコメントもらっても、スルーします。 「自分にとっては有益だ」と思ってくれる人に向けた記事です。 ◆ ◆

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          去年見つけたコード進行法則の話

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          「クリシェ(音楽)」とは

           こちらのワードも、よく曖昧な意味合いを持たされて「個々人の使い方」に分化したまま、全体としては放置され合っています。  もうこの「クリシェ」という語に関しては、「本来の意味」などと語っている人間の方が間違い、とまで言い得るかもしれません。それくらいです。 ( ↓ ちょうど ”クリシェ” だらけなのでBGMにどうぞ。)  しかし、それで困らない人間がごまんと居る(からこそ、このような状況になっている)一方で、そのような用語がこれからも飛び交い続けることで困惑する人間が居

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          「クリシェ(音楽)」とは

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          『さくらさくら』リハモ解説の目次

           ↑の動画のリハモの解説(?)シリーズです。  第1回のみ全体公開、  第2~5回は、メンバーシップ・プラン【メガドレイン】メンバー限定の動画となっております。 ※プラン【疑似サブスク】メンバーは、対象外です。ご注意ください。 第1回 1小節~3小節前半 ・短調で(階名)シとファで終止が多いメロ → Ⅴで遊ぼう ・テンションを積む(上方拡張)では物足りなかった → 下方に拡張 ☆短調Ⅴの代理「驟雨コード(仮・自称)」 ・短調を打ち消した♮(♯)は、直後に♭(♮)して安

          『さくらさくら』リハモ解説の目次

          私の生成AI嫌いは「同族嫌悪」

           最初に可能な限り、無用な怒られを避ける努力をしておこうと思います。  今回のトピックで話題にしているのは、「深層学習(deep learning)」を用いる人工知能のみです。ターゲットを絞っております。  私も別に、詳しいわけではないわけですから、多く深くは語らないようにしますが、現時点でのざっくりした私の理解を書いときます。 ◆  ここに至るために、”ヒトの知的活動” を解析・解体して、マニュアル化する必要があります。  いま言った「マニュアル化」の一般的表現は、

          私の生成AI嫌いは「同族嫌悪」

          「中津トバズ」のこと

           一番 平たく言えば、私・飛岳水脈のボーカル時の名義です。  しかし原則的に「ヴァーチャル・シンガーソングライター」として扱っています。最初にそう扱うことを決めた頃は、多分 VTuber はまだ居なかったんじゃないかな。こんなにも説明が不要な概念になってくれて何よりです。  この度、中津トバズの「再スタート」と銘打って、 両A面シングル『そら・かぜ』をリリースしました。  フルでお聴きいただくには、私のYouTubeチャンネルのメンバーシップ・プラン、【疑似サブスク】に

          「中津トバズ」のこと

          ”使える(Available)” というワード

          注意:以下「モーダル・インターチェンジ」を「M.I.」と略します。 ◆  私がどちらかと言うと「悪書」だと思っている、『コード理論大全』という書籍があります。 【参考】←の0:37~の譜例の Cm△7 は、Gメジャーキーにおける Ⅳm△7 。 M.I. は「分析の道具」か?  私は M.I. というコンセプトについては、必ず 「実験的な、創造目的のアイデア」として紹介します。  一方、ジャズ系の理論(まさに chord-scale ベースの理論のこと。多分)は、M

          ”使える(Available)” というワード

          私の耳

           前回は、私の聴覚の悪い部分ばかりを綴りましたが、そうではない部分もお話しておく方が良いような気がしました。 「そんな耳が本当なら、どうやって曲を作り・音大に合格したの??」  だったんでしょ?  今日までは私だけが知っていることでしたが、別に種も仕掛けも、コネも裏手回しもありません。  一言で言うなら、「調性音楽の理解と作曲にのみ、全振りした聴覚特性」なのでございます。 1、全てが「正しくピッチ補正」されて聞こえる  私は、歌ってみた動画とかについている「音痴」と