大阪桐蔭 野蒜で清掃 震災学ぶサッカー部 甲子園は両県にエール
全国屈指のスポーツ強豪校で知られる私立大阪桐蔭高校サッカー部の2―3年生36人が17日、東松島市の野蒜海岸で清掃活動した。南海トラフ地震への備えを学ぶため14―18日の日程で宮城に滞在している。
同部では平成24年から復興支援や地場産業の手伝いなどを実施。コロナ禍で一時遠征を休止したが、今年から再開。石巻市の震災遺構、東松島の伝承施設などを視察した。
同部は練習前に欠かさずトイレやグラウンド、使用施設を清掃しており、遠征先でも海岸清掃などを行っている。今回は震災について遺族から直接話を聞いたうえで海岸清掃に臨んだ。漂着物を拾い集めながら、命や当たり前ではない日常をそれぞれで考えた。
3年生の中村佳祐さん(18)は「娘さんを亡くした人の言葉が重く、自分たちがサッカーを続けられる今が当たり前ではないことを知った。南海トラフに備え、宮城で学んだ命を守る行動を広めたい」と語っていた。
同部は10月から全国大会に向けた予選会を控えており、現在は夏の高校野球大会で野球部が活躍中。中村さんらは「同級生が出場しており、桐蔭に優勝してほしいが、縁のある宮城にも頑張ってほしい」と気配った。【横井康彦】
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