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地域に笑顔〝空飛ぶクジラ〟 巨大な倉庫壁画が完成 画家と市民300人共作

 世界各国で地域の人たちと壁画を描き続ける画家、ミヤザキケンスケさん(44)=千葉県在住=は、石巻市大街道西の倉庫壁面に空を飛ぶクジラとたくさんの花が広がる巨大な壁画を描いた。17日にお披露目され、制作に加わった市民も参加して完成を祝った。

ミヤザキさん(前列右から4番目)と完成を喜んだ

 松本産業(株)(松本充代社長)=同市大街道西=が主催する「いしのまき壁画プロジェクト」で制作され、子どもたちに文化的な学びの場の提供と震災からの心の復興を願って企画した。壁画には日本製紙石巻工場や鹿島御児神社、石ノ森萬画館など地域の象徴的な場所も落とし込んだ。

 制作は3日に始まり、高さ約8メートル、長さ16メートルの倉庫の壁面に足場を組み、ペンキで描いた。11日までの期間中は市民も自由に参加でき、花の絵を描く作業を手伝った。参加者は延べ312人になった。

 お披露目会で松本社長は「多くの皆さんが制作に参加してくれたことに感謝したい。壁画の前で、芋煮会などのイベントを催し、交流の場になってくれれば」と話した。ミヤザキさんも「今まで描いてきた壁画の中で国内最大の作品で、参加者も最多。記憶に残る作品になった」と思いを込めた。

 延べ5日間、制作に参加した小梁川蓮太さん(貞山小5年)は「小さな花を描くとき他の花と混ざらないように気を付けた。関われたことがうれしい」、妹の千夏さん(同3年)も「クジラが飛び出して見えるくらい迫力がある。虹の部分も好き」と壁画の完成を喜んだ。【渡邊裕紀】





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