見出し画像

中国の伝統芸能「変面」披露 元石巻日日こども記者・松林さん あす かわまち交流館で初公演

 石巻市出身で東北芸術工科大学文芸学科3年の松林拓希さん(21)は、2日午後1時から石巻市中央の同市かわまち交流センターで中国の伝統芸能「川劇変面」のパフォーマンスを行う。中国人の師匠、王文強(オウブンキョウ)さんから授けられた「王拓希」(オウヒロキ)の名で初めて観客の前に立つ。

 変面は約300年前から伝わる「川劇」という地方劇の演出技巧の一つで、演者が着けた面を瞬時にかえる芸。その仕掛けは国家機密と言われ、限られた者にしか伝授されない。

 松林さんが変面に出会ったのは、3年ほど前。動画投稿サイトのユーチューブを見てハマった。「瞬時に仮面が変わる様に驚いた。今までに見たことのないものだった」という。

王さん(右)から贈られた扇子を持つ松林さん

 それからは勉強の合間に、さまざまな変面の動画を見て独学。今年2月には、中国人の芸術家で一般社団法人アジア芸術文化促進会代表の王さんと知り合うことができ、リモートで指導を受けた。5月には直接、個人指導を受けて「王拓希」の名を襲名した。

 松林さんは「先生は日本語が堪能で、熱心に指導してくれた」と振り返った。今回は10分ほどの舞台だが、松林さんが観客の前で披露するのは初めて。

面をつけた松林さん

 声を掛けてくれたのは「石巻日日こども新聞」の代表・太田倫子さん。松林さんは、蛇田小学校5年生の時に第1期こども記者となり、石巻好文館高校を卒業するまで活動。創刊号から四コマ漫画を描き、こども新聞のキャラクター「しんちゃん」も考案した。今や大学生となり、新たなことに臨む松林さんのチャレンジを知った太田さんが「ぜひ」と機会を作った。

 当日は、日中国交正常化50周年特別企画「越変越好~変わりゆく時代と仮面」と題して公演。松林さんは「とても緊張している」と言いながらも「お面が変わる様子と指先、足先の動きを見てほしい」と見どころを明かした。

 舞台を終えた後、松林さんとの質疑応答などトークコーナーがある。入場無料だが、事前申し込みが必要。問合せは、こどもみらい研究所・太田さん(0225-94-7262)まで。【本庄雅之】




最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。