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本紙独自・有権者アンケート 年齢、経験より地元に尽くす人 医療や介護の議論望む

 石巻日日新聞社は任期満了に伴う石巻市議選(22日投開票)に合わせ、有権者に何を基準に投票先を決めるかなどを尋ねるアンケートを行った。市全体よりも回答者自身が住む地域のために尽くす候補者を選ぶ人の割合が大きく、市議会で取り上げてほしい政策分野では「医療や介護の充実」が最も多かった。

 アンケートは市議選の投票権がある人を対象に、取材先などで無作為に配布。回答が得られた年代は、60代23%、30代19%、50代17%、40代14%、20代と70、80代が各9%となった。性別は男性43%、女性57%。

 主に回答選択式のアンケートで、投票先を決める基準(複数回答可)は、回答者の半数を超える55%が「自分が住んでいる地域にために尽くす人」を選択。次いで35%が「市全体のために働く人」に印を付けた。さらに「地域や市全体のことより、少数の声を市政に届ける人」「政策や思想が自分と一致する人」が共に20%、「(候補者と)地元が同じ」が17%となった。

 候補者の若さや議員経験の長さを基準にする人はあまり多くなかった。総じて有権者は年齢や経験にこだわらず、地元のために働く地元の議員を求める傾向があるとみられる。

 投票に行く理由は約6割が「権利を放棄しないため」。次いで「投票したい立候補者がいるから」「毎回、投票に行っているから今回も」の順となった。

 議会で取り上げてほしい政策分野(複数回答可)は「医療や介護の充実」が42%、「雇用の確保」21%、「保育環境の向上」19%、「子どもの学力向上」「文化・スポーツの振興」が17%、「商工業の振興」「道路整備」が14%などとなった。

 回答者の多かった60代は、7割以上が「医療や介護の充実」を選択。30代は回答がばらつき、子どもがいるかどうかなどで選択も異なった。記述の回答では「バス路線を増やしてほしい」「市のPRをもっと」「市立病院の充実」「街灯の増加」といった声があった。投票すると買い物で特典が受けられる制度導入の提案も寄せられた。

 適正と思う議員定数も尋ねており、現状の30のままと削減を望む人がだいたい半分ずつ。「適正な数が分からない」「数より質」といった意見もあった。

 議員や議会がより身近になる方策を聞いた項目では「もっと市民と接する場を」「地域に足を運ぶべき」「夜間議会の導入」「今まで以上に活動内容を知らせて」など市民との距離感を縮める提案も多かった。【熊谷利勝】


その1票 無駄にせず 推進協、選管が街頭啓発
「家族で選挙話題に」

 石巻市明るい選挙推進協議会(木村一男会長)と市選管(齊藤洋一委員長)は17日、ヨークベニマル石巻蛇田店で、22日に投開票される石巻市議選への投票を呼び掛ける街頭啓発を展開した。

 13人が参加し、買い物客に「22日は投票日です」などと呼び掛けながら、啓発用のポケットティッシュを手渡した。21日まで市役所や各総合支所などで実施している期日前投票もアピールしていた。

啓発グッズを受け取る有権者

 木村会長は「新人候補も多く、投票に行く人が増えるかもしれない。でもこればっかりは開けてみないと分からない」と慎重な口ぶり。「家族で選挙を話題にし、特に若い人が投票に行ってほしい。少しでも投票率が上がれば」と願っていた。

 明るい選挙のマスコットキャラクターの「めいすい君」も登場したが、曇り空とあって客足がもう一つ。啓発用のポケットティッシュを受け取った菅愛子さん(68)=同市蛇田=は「投票する人は大体決めている。孫が安心して暮らせる世の中であってほしい。海外で戦争をしているので、そういうことにも関心を持っている人がいい」と話した。【本庄雅之】





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