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サポート装う詐欺を阻止 ファミマ小野駅前店 従業員、高齢女性に声掛け

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして石巻署は19日、東松島市牛網のファミリーマート宮城小野駅前店の従業員の立花慎吾さん(37)とファミリーマート北日本エリア本部のスーパーバイザーの三浦寿和さん(42)に感謝状を贈った。

 6月22日、同店を訪れた70代の女性が電子マネー4万円分を購入したいと立花さんに声をかけた。念のため購入用途を確認したところ、女性は「パソコン画面に突然注意の文字が表示され、記載番号に電話したところ、パソコンクリーニングが必要で、電子マネーの購入を指示された」と説明。店舗巡回で訪れていた三浦さんが警察に連絡し、被害を未然に防いだ。

 石巻署で行われた表彰式で、岡島利明署長が「日頃からの取り組みが未然防止につながった。パソコンユーザーの心理を逆手にとったものであり、県内でもはやりつつある。今後も声掛けなどを積極的に行ってほしい」と語り、2人に感謝状を手渡した。

サポート詐欺水際防止

岡島署長から感謝状が贈られた

 立花さんは「デジタル端末の利用層が拡大しているとはいえ、詐欺の可能性も排除できなかったので、未然に防げて良かった。詐欺が身近に存在することを知り、恐怖も感じた」、三浦さんも「防犯意識を高め、安心して使っていただく店舗づくりを共有していきたい」と語っていた。

 同署管内では6月末現在で4件、計334万円の特殊詐欺被害が起き、昨年同期比で1件185万円の減。今回のように不特定多数のパソコン画面にエラー表示を流し、電話をかけさせる手口は「サポート詐欺」と呼ばれる架空請求に分類されており、管内被害のうち2件が架空請求だった。

 同署では、高齢者向けに、固定電話に設置する特殊詐欺撃退装置の普及に力を入れており、生活安全課は「県警の購入費用助成も受けられるほか、貸し出しも行っている。被害の水際対策として活用してほしい」と語っていた。【横井康彦】


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