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石巻市議選 35~49歳の投票率微増 新人多数立候補が影響か

 石巻市選挙管理委員会は10日までに、5月22日に投開票された市議選の年齢階層別投票率をまとめた。最も高かったのは65~69歳の69.44%。昨年の市長選などと同様、この世代より若くなるほど低くなる傾向を示した。35~49歳は前回よりも微増し、同世代の新人が多数立候補したことで一定の票の掘り起こしになった可能性がある。

 年齢階層別の投票率は(表)の通り。市議選は30議席を近年最多の43人(現職25人、元職2人、新人16人)が争い、当日有権者11万7744人のうち、期日前投票を含め6万448人が投じた。結果、現職21人と元職1人、新人8人が当選した。

 新人候補も合併時を除けば最多で、これまで選挙に行かなかった人の投票行動が期待されたが、投票率は前回を0.43ポイント下回る51.34%。合併後6回目の市議選だが、投票率は毎回、過去最低を更新している。

 65~69歳の投票率が全年齢階層で最も高かったのは4年前と同じも、割合は低下。関心の高い層は高齢化している。最も低いのは20~24歳の26.52%。18歳選挙権が始まった年代も含まれ、前回よりは微増した。(図)の通り、2つの市議選の投票率をグラフで比較すれば50歳以上は下がり、35~49歳がわずかに上昇。新人が多く当選したことに関係していそうだ。

 18~19歳の投票率は33.23%で、前回より微増。このうち選挙権を取得した18歳は38.36%だが、地元を離れて進学する人が多い19歳は28.38%に落ちる。住所を地元に置いたまま県外に進学している人も、一定数いると思われる。

 比較的若い世代の投票率がわずかに上向いた市議選だったが、有権者の半数以上は投票を棄権していることに変わりがない。市政に多様な意見を反映させるためにも、この世代の関心をいかに高めるかが課題だ。【熊谷利勝】





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