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「金華さば」シーズン到来 石巻魚市場 水揚げ好調 6日は1121トン

 石巻魚市場(佐々木茂樹社長)ではマサバが好調となり、6日も1121㌧が水揚げされた。同市場は2日に地域ブランド「金華さば」のシーズン到来を宣言。12月の宣言は過去最も遅いが、巻き網船での水揚げは順調に推移。まだまだ小型が中心で金華さばの基準を満たすのはわずかだが、脂の乗りは良くこれからの好漁に期待を込めていた。

 金華さばは、金華山を中心とする近海(青森県沖―茨城県沖)で漁獲され、石巻港に水揚げされるサバに付加されるブランド名。500グラム以上の魚体で脂の乗りが15%以上などの目安があり、漁獲量が増え、基準を満たすサイズが水揚げされるとシーズン到来を宣言している。

青みがかった魚体が次々と水揚げされた

 同市場でも年間40億円以上の水揚げ金額を誇る主力魚種であり、ブランドの立ち上げから20年が経過し、地域に浸透した。昨今の健康志向ブームで知名度は全国に広がり、飲食店からの引き合いも強い。 

 今年はサバの南下が進まず、記録が残る平成25年以降で最も遅いシーズン宣言となった。水温の上昇など、海況の変化でエサとなるプランクトンの量が減り、全体的に小ぶりという。サバは主に巻き網船で漁獲されるが、最近は底引き網船で取れることも増えており、予測が難しくなっている。

 6日に入港したのは巻き網船など11隻。仙台湾沖で取れたもので主軸となる魚体は100―200グラムだが、中には500グラムを超えるものも交じり、品質も上々。価格は小型で1キロ当たり92―120円ほどとなった。小型のサバは主に、はえ縄漁のエサや輸出用になるという。

 同市場でのサバ類の取扱いは全体量の4割を占めており、佐々木社長は「まだ小型が主体だが、これから春までの間に中型、大型が増えてくることを期待したい」と話していた。【渡邊裕紀】





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