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夢の実現「楽しいこと続けて」 鉄道写真家の武川さん 女川小でキャリア教育

 女川町教育委員会は28日、女川小学校で鉄道写真家の武川健太さん(29)を講師に招いたキャリア教育授業を行った。武川さんは、鉄道開業150周年にちなみ、プロ写真家の仕事やJR石巻線など身近な鉄道の魅力を写真と模型で紹介しながら、夢の実現に向けた歩み方を説いた。

 「鉄道の魅力・石巻線を旅しよう」と題し、2、4年生計71人を対象とした。武川さんは登米市出身で現在は石巻市在住。JR東日本の広告撮影や小田急電鉄「ロマンスカーカレンダー2022・2023」撮影のほか、石巻日日新聞で毎週土曜日に「花鳥鉄道風月線」を連載している。

武川さんが石巻線の魅力を写真や模型で紹介

 授業では鉄道写真家について「11月は東京、山形、秋田、岩手、広島、山口、京都で撮影した。前日に天気予報を見て、晴れている都道府県を目指し、移動。東京に向かっていても天候が良さそうなら茨城や山形に切り替えることも。そのため、家に帰る機会は月に1週間あれば良い方」と紹介。自然の表情に車両を組み込む構図を求め、雪山登山や川に足を入れて撮影することもあるという。

 過酷な撮影だが「嫌と思ったことがなく楽しいから苦にならない」と強調。児童たちに「好きなこと、楽しいことを続けてほしい。それが仕事になることもある」と呼び掛けた。

 その後、石巻線小牛田駅から女川駅(14駅、約50キロ)までの沿線間で撮った写真を紹介。同じ場所で写しても春と秋で風景の色合いが異なるほか、早朝は風が穏やかなため、鉄橋を通る車両が河川の水面に鏡のように映ることも伝えた。

 このほか石巻線の車両「キハ48系」がミャンマーで使用されている様子も写真で示した。現地の子どもがはだしで駅舎内に集い、お金を求めている様子を見た経験から「外国ではこういう現実もある」と語った。

 授業を受けた4年生の渡邊航さんは「2年くらい前に石巻まで列車で行ったことがあるぐらい。いつも車で出掛けている。話を聞いて列車に乗りたくなったし、その景色も見たくなった」と語っていた。【横井康彦】





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