遠藤周作「海と毒薬」



昔の読書記録ノートの紹介。

遠藤周作「海と毒薬」

この作品は、第二次世界大戦末期、九州の大学病院で米軍捕虜の解剖実験が行われた事実を元に書かれたもの。

私としては、終わり方がしっくりこない。

現在の描写から過去(事件当時)の描写へと場面が変わるのはいいんだけど、普通最後はまた現在の描写に戻ってくるよね?

この作品では、過去にいったまま、それもぷっつりと終わってるから何かもやもやが残ってる。

勝呂医師の、学生から現在の心境の変化とかも知りたかったのにな。

(過去の読書記録ノートより)


この本を読んだのは、2011年1月10日〜2011年1月16日。

当時の私のもやもやポイントについてはよく覚えていないけれど、内容が重過ぎて途中で村上春樹さんのエッセーで中和させながら読んだ記憶がある。

10年前の自分が「しっくりこない」と感じた終わり方を確かめる意味でも、もう一度読む価値がありそうな1冊。


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