ケマル・アタテュルク【読書メモ】

タイトル:ケマル・アタテュルク オスマン帝国の英雄、トルコ建国の父
著者  :小笠原 弘幸

概要

「父なるトルコ人」、ケマル・アタテュルク。彼がいかにしてトルコを建国し、初代大統領を務めたか。

生い立ち、人間関係に焦点を当てつつ、ケマルの物語を紹介する1冊。

※こういう歴史系の書籍は、筆者の主観が含まれており、更にそれを読んだ私の個人的な感想です。事実と異なることがあるかもしれないと思って読んでください。

読書メモ・感想

ケマルのココがすごい

  • 祖国の近代化、発展という壮大な理想を常に意識して行動し。周りや現状に流されない。

  • 理想を叶えるためにやるべきこと、やりたいことを常に選択。周囲の意見なんて関係なし。

  • 口した理想は大体現実にしている。

  • 先々の最終的な目的を見据え、現実的な選択肢を選ぶ。思考のレベル感が周囲の一段上という感じ。

  • 周囲や相手から自国、自分がどう見えているか、状況把握能力が高すぎる。

その他感想

  • オスマン帝国全体が劣勢の中、勝ち続けるケマル。国民闘争のギリシア戦は、負け戦を押し付けられた感じだが、それすら勝つのが英雄ということか。

  • 階級的にも関係性的にも、はるかに上の相手に対し、現場を全指揮権を渡せと言えるケマル。それこそ上に逆らうなんて、今よりはるかに難しい雰囲気だったろう。ケマルのような空気に流されず突き進めるメンタリティは、ある種異常と言えるのかもしれない。

  • 勝手に政府作って、そっちが公式な政府になっていくという過程が現実味無さすぎて、ただただ凄いという感想。

  • 自分の人生の目的をちゃんと意識して、それに向かって動いていれば周りの声気にならなくなりそう。

  • 新政府・アンカラ政府に対する暴動の鎮圧で重要な役割を担ったヌーレッティン将軍。彼は有能だが、過度な粛清など残忍さを合わせていたという。優秀さと倫理感は比例しないことを改めて感じさせられた。

  • ケマルの思想、理想を形成したという意味で、オスマン帝国後期の近代教育は成功してたんだなと。

  • 人を動かし、世界を変えるには、周囲の一段上で俯瞰する能力が必須なのかもしれない。


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