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整体指導でホメオスタシスが動き出すとき。

初めて整体指導のご予約をいただいた方から

今まで何度か整体指導を受けたことがあるんだけど

反応が出なかったんだそう。

弛緩反応すら出なかったのは鈍いからなんでしょうか?

という問いかけをいただいた。


返信を書きながら改めて、何故なのか思いを巡らせてみた。


整体指導は受け手と術者・整体指導者の二人の人間が関わっている。

受け手側がもともと背骨に弾力があって整っていれば

カラダにしてみれば反応を起す必要がない。

整体指導を初めて依頼される方の大部分というか、

ほとんど全員がなんらかの不調を抱えているので

カラダ視点ではホメオスタシスが働けていない状態だとして考察を進めてみる。


また整体指導者の気の練度、技量についても個人差がある。

整体指導で誘導したい反応とは

回復要求が生じてホメオスタシスが動きだすこと。


長らく不調や疲労を抱え続けている場合には

生体恒常性、ホメオスタシスが働いていない。

いのちって100%無意識運動に依って運営されている。


もし心身の調整を受けて、直後からスッキリしていたら

それは先生の技術で治してしまっている。

するとホメオスタシスが働く余地は残されていない。


だとすると異常があったり、疲労が蓄積したときに

風邪をひいたり、発熱することで回復していこうとするホメオスタシスが働くようにはなっていない。

あくまでも自力が働くような在り方に回帰して欲しい。


整体指導を受けた後にカラダの中が動いている感じ

ザワザワした感じ

風邪の前兆のような感じを

体感として持ちえたのなら

ホメオスタシスが動き出す弛緩反応が生じている可能性が極めて高い。


術者である整体指導者の視点から見ると

異常や疲労の大元や、体癖の焦点の変化を誘導したい。

それらを正しく読み解いて明確な変化が誘導できたときに

滞っていたホメオスタシスが動き出してくれる。


絡まって解けなくなった綾取りの糸において

ある1点が解けると、すべてが解けるという1点がある。

動けなかった心身が動き出す

その1点が読み解けるか

そしてその1点の変化が誘導できるかどうか。

反応が生じる場合って、その1点の変化が起きたことが前提にある。


発熱や頭痛などの大きな反応が起きたケースのことを思い出すと

整体指導後に猛烈な眠気に襲われていたり

涙を流されていたり

みなさん思考が静まってポカーンとしていた。

放っておいたら、そのまま居座って寝ちゃいそうな姿。


整体指導の受け手が視界が明るくなるのは分かるんだけど

術者であるぼくまでもが部屋が明るくなったって感じられるの。

眩しくないように室内の蛍光灯を1灯消してあるのに。

それでも明るくなるって。


いろんなジャンルの先生にカラダを診てもらうのが趣味だという鍼灸師の方が

整体指導後に反応を経験された。

ホメオスタシスが動き出した反応によって

今まで受けてきた手技とは明確に違うのは分かるんだけど

言語化できませんとおっしゃっていた。


ホメオスタシスが動くような反応が生じたときは

明瞭な気の感応が起こっていた時だった。

ぼくの愉気と、受け手のカラダの気。

ふたりの気の感応。

気の感応が濃厚に起これば起こるほど

受け手は濃厚に自分のカラダを感じる。

場合によってはカラダの中を流れる気の流れを感じる方もいる。


すると圧倒的に「感じる」在り方になって

人生のほとんどを過ごしてきた「考える」在り方を自然と離れてしまう。

だからホメオスタシスが動き出す反応が起こる前提として

濃厚な気の感応が生じていることも理由の一つだと思われる。


不整体になっている大元の変化と

濃厚に相互の気の感応が生じて脳内の思考が静まったときに

大きな反応がありましたという報告が届いているみたい。

整体指導をおこなった後にホメオスタシスが大きく動き出すかどうかは

出来れば整体指導者としては読めるようになりたい。

この点については今後も観察を続けていきます。



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