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暗示にかかりやすい、僕たち、私たち。

役者活動をしていたとき

エチュードを終えたぼくは突然左胸でこむら返りのような痛みを感じた。

瞬間的にヤバいって感じた。

筋肉が攣りそう(>_<)

押さえた場所は心臓の処だった。

筋肉がひっくり返りそうな痛み。


ぼくがその時に思い浮かべてしまったのは

心臓が攣りそう・・・・だった。

すなわち心筋梗塞を連想してしまった。


一瞬でこれはヤバい!

胸を押さえて、その場でしゃがみこんだ。

異変を感じた周囲が119番通報してくれて救急搬送された。


心臓外科のある病院に搬送されて検査を受けたんだけど、結果は異常なし。

いま振り返ってみると心臓じゃなくって、外肋間筋が攣ったんだと思う。

筋肉が攣ったことよりも

思い浮かべたことが心身に大きな変化をもたらしてしまった。

無意識に思い浮かべたことが強く暗示として作用してしまった体験だった。


レストランのバイトでワイングラスを洗っていたときに

グラスの縁が長さ2cmに薄く割れて手のひらに刺さってしまった。

ガラスの破片が指の股のところを貫通していた。

血が噴き出して溜まっていたシンクの水にこぼれた。

噴き出した血は僅かな量だったのに

溜まっていたシンクの水が紅く染まったのを目にして

ふわぁ~っと力が抜けて貧血になって座り込んでしまった。

シンクいっぱいの水が赤く染まって

大量の血が出た、と思い浮かべたことが実際にカラダの力を奪ってしまった分かりやすい出来事だった。


ぼくは髭が濃いので浴室で髭を剃っている。

電動シェーバーでは根っこから剃れないのでT字の剃刀。

刃が薄いので、誤って横に動かして皮膚を切るとなかなか血が止まらない。

切った瞬間に痛みが走り、ハッとしてしまう。

傷口にテッシュを当てても、後から後から血が滲みだして止まらない。

たまに出勤前の朝風呂で切ったときなどは、やっかいだった。


ところが野口整体の勉強で気合をかけるようになってからは

剃刀で誤って切った時に、エイッ!と気合をかけると

瞬間的に止血する。

えっ!?

初めて風呂場で気合を掛けた時はビックリした。

だって血が止まりにくかった理由は、ぼくの心の在り方が作っていたのだから。

ハッとしてしまったことが自己暗示となってカラダに実現していた。


野口晴哉先生は、ほとんどの病気はこのように自分で暗示をかけて創造しているんだと見なして

実際に心理指導で暗示を解くことで心身を転換させていた。

実際、汲み取りのボットン便所の時には痔の出血でトイレで倒れるなんて人はいなかったのに

水洗便所になってから

トイレで自分の血を見て眩暈を起こして倒れる人が出てきたらしい。


暗示は視覚から入りやすい。

とくにボ~っとしている寝起きは潜在意識との境界が曖昧なので入りやすい。

だから朝にTVで戦争や殺人事件のニュースなど見ることは

潜在意識にとっては害でしかない。


パンデミックは最も分かりやすい例だった。

TVなどの映像を通じて都市封鎖や医療混乱の映像をよく見る人は

それだけで暗示にかかっていた。

不安、恐怖という心の在り方は一番免疫機能を損なうというのに。


日本ではパンデミックの初期に志村けんさんや岡江久美子さんが亡くなったときに空気が変わった。

電車内や職場の空気が変わるほどの暗示効果。

ほとんどの人がマスクを着用するようになって

都内の浮浪者の人たちでさえ街を歩いている人のほとんどがマスク姿となった一変した光景に恐怖を感じたそうだ。


だから強烈な暗示にかかってしまって

他人がいない場所でもマスクを外せないなんて人まで出現していたでしょ。

人がいない場所でもマスクを外すことに心理的な抵抗や不安を感じてしまう程に

暗示の効果が最大化していたわけ。


自宅への帰り道

昼間だったら、背後に足音を聞いても何ともないのに

同じ状況でも深夜1時だったら、何となく不安を感じてしまう。

ぼくら人間は自分が認識している以上に

暗示にかかりやすいようです。



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