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いのちの営みは、ほぼほぼ100%カラダが勝手にやってくれている。

整体指導者にとっては見慣れた光景で

愉気をしていると目の前の人のカラダが勝手に動き出すことがある。

カラダがやりたいように自ら調整をしている無意識運動。


カラダが行なっている運動には2種類ある。

ひとつは意識で動かしている運動。

たとえば、手を挙げたり、足を前に出したり、ペンを握ったりって動作。

たとえば腕を頭上に挙げるって動作は意識運動なんだけど

その意識運動を支えている無意識運動がある。

腕をあげるときには

支えるために背中などの意識していない筋肉たちの協力が必須だから。

支えている筋肉たちは無意識運動が司っている。

歩行動作を例にとれば

右足を前に出すという意識運動と

右足が出せるように支えている左足や体幹の筋肉たちの無意識運動がある。

このように意識運動でさえ、背後には支えている多くの無意識運動の存在がある。

酸素を吸収したり

体液、血液を循環させたり

消化、吸収したり

排泄したりなどに至っては100%無意識運動。


脳梗塞でほぼ全身が麻痺してしまっているカラダにふれたとき

麻痺しているカラダでも感じられるであろう足の指の硬結を捉えて押さえると

動けなくて寝たきりの人が、あまりの痛さに動いて逃げようとする。

この動きは無意識運動が起こしている。


先日も脳梗塞で腕が動かしにくくなっているのに

背中の硬結にふれていくと本人の意思とは関係なく

腕がごそごそ、ごそごそと動き始めた。

腕の持ち主の方も驚いて、勝手に動いている自分の腕を見つめておられた。


昨日も仰向けの状態の人の顔に愉気をしていたら

そのまま寝息を立て始められた。

愉気をしているときは感応して動き出している部位がどこかを観察している。

その方は足が震えだしていた。

ほーう、足を動かしたいのかぁと見つめていたら

あれっ!?

ゆらゆら、ゆらゆらと勃起しだしてきた。

足が動いていたのは勃起の下準備だったみたい。

押さえている部位が勃起中枢とも連動する場所だったからね。

本人は寝ているから性的な興奮じゃないことは確か。

カラダが全身が連動しているということをよく教えてくれる無意識運動だった。


そんな出来事に遭遇すると

カラダが勝手に動いている事実を目の当たりにして驚くんだけど

基本、いつでも、どこでも、自分のカラダは

「わたし」という自我意識とは関係なく運営されているんです。

だって

無意識運動が止まる=死

なのだから。


その勝手に動いている動きこそが

ぼくらのいのちを運営している主体なんです。

だからいのちの営みに問題が生じているのなら

まず確認しなきゃならないのが無意識運動であるわけです。



※無意識運動という生命の本当のOS











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