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「君の唄が聴こえる#6」
「帰る場所があるということ」
旅行のコラム、カフェのレポート、神社の特集記事、
2泊3日の弾丸取材
新幹線で2時間半
旅行のコラム
コラム
カフェの・・
暖かい部屋
温かい温度
ずっしりと肩に、重い―――
静かな寝息
今月中に原稿を3本
締め切りは1週間後、10日後、月末
1本は、恐らく別の誰かが手放した仕事。
それでも、もらえるだけマシ。
こういう時に締め切りをしっかり守
「君の唄が聴こえる#5」
「寝起きの端の夕暮れ」
聞いてない。
聞いてない。
聞いてない。
朝活だーとか言って、こんなこじゃれた街に繰り出して来た、
この人の朝イチのテンションにあきれながらも、
でも、
来なきゃよかった。
やっぱり来るんじゃなかった。
1時間前の私に警告したい。
せめて30分前の私の首根っこを掴んで、
いっそ15分前の私を羽交い締めにしてーーー
「すごく険しい顔してるけど、怒ってるわけじ
「君の唄が聴こえる#4」
「約束」
リビングにあるテレビは、私の両手を広げたよりも大きい。
彼がテレビを見ているところを、見たことがない。
大抵はソファに寝転がって、るんばをあやしている。
この家に彼の部屋はあるけれど、なぜかいつもここにいる。
私もいつの間にか、自分の部屋(と私が勝手に使っているだけ)へ戻るよりも、夕食の後はここにいることが多くなった。
なにせ部屋に戻っても彼が猫たちを連れて勝手に入って来るし、それにあ
「君の唄が聴こえる#3」
「暗い部屋」
その時初めて、私は彼の名前を知った。
「・・・」
私が声を忘れた理由はそれだけではなかった。
目の前に、超絶ウルトラスーパーハイレベルなイケメンが立っていたからだ。
イケメンていうのは声もイケメンなのだなぁ。
目の前の幻を見上げたまま、私の頭にそんな声が浮かんだ。
モデル?
俳優?
このキラキラは何だ?
嘘でもなんでもなく、その人は光っていた。
まるであの有名な妖精
「君の唄が聴こえる#2」
「21時」
タンゴは私の仕事を邪魔しない。
定位置はパソコンの左側で、今も体制をくずしくつろいでいる。
にゃぅと鳴けば私の手が自然とその耳の裏に届くことを知っているし、
左側にいた方がその確率が格段に上がることを彼女は知っているのだ。
憧れの在宅ワーク。
夢の猫との暮らし。
るんばは私の仕事の邪魔しかしない。
資料はめちゃくちゃにするし、マウスを触る私の右手に果敢に挑戦してくる。それに、バッ
「君の唄が聴こえる」
「ことのはじまり」
初めて「猫の譲渡会」という場に足を運んだ。
マンションを二部屋つなげた広々とした空間に、まるで猫カフェのようなスタイルで10数匹の猫がゆるりと暮らしていた。
カーテンの隅っこに隠れていたるんばと目が合ったとき、同時に彼とも目が合った。
「じゃあ一緒に飼おうか」
それは至極あたりまえのような物言いだった。
けれど、男の人の上目遣いとはこんなに破壊力があるものだろうか。