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面白おかしく生きるまで~part3~

夫と結婚するまで、1年半。短いようで長く濃い月日があった。
普段あまり自分の深い恋愛バナシは友人にも話さないが、記録として残しておきたいと思う。もし知り合いの方がいたらそっと応援して欲しい。

タイトルは「面白おかしく生きるまで」だが、これはけっして私のコンセプトでは無かった。どちらかというと私は自分をブランディングするタイプで、”いいオンナ”ぶりたいヤツなのだ。Instagramにはオシャレな写真を投稿したがるし他人からの目もまあ気になる。
そんな私が「面白おかしく生きる」という決断をしたのにはわけがある。もしよければ~part1~から見ていただきたい。

それでは実際に私が彼に行なった1つめからお話しよう。

1. 家事や料理は全くできないと言い張る。(家事や料理を全くしない)

これは、実は料理好きなわたしにとってはわりと苦痛だった。でも、『イイ彼女と思わせるのはダメ、私のどこが好きなんだろう??』という気持ちは揺るがなかった。
彼の家に遊びにいっても、外食をするか彼が手料理を作ってくれた。大学での単身生活が長かったからだろうか、かなり上手だった。高ポイントである。
私は台所の端でひじを付き、彼を眺めながら言った。

私:「料理つくれるなんてすごーい!」
彼:「本当はね、えりちゃんに作ってほしいんだよ?」
私:「そうだね・・・。がんばりたいと思う」

こんなこと付き合ってる人に言ったことなかった。”女はみな女優。” たしかにそうだ。
付き合って1ヶ月ほどは皿も洗わなかったと思う。良心が咎めたので途中からは「せめて私が皿を洗うね」、と言った。

「独りで食べる時のご飯は、豆腐にキムチをのせて食べるくらい」と伝えていた。そんな彼女と結婚したいと思う人はいるのだろうか?
わりと彼の家にも泊まったりしていたが、洗濯も掃除も彼の担当だった。(今考えるとめちゃくちゃ優しいな・・・!)
わたしはご飯を作ってもらって食べて、テレビを見るだけ。

家事や料理は全くしないと決めていたが、会話はポジティブに、ケンカをした際には本音をぶつけ、話し合いにはしっかりと対応した。段々とお互いの価値観や考え方、生活リズムがわかっていった。

5ヶ月ほど経った頃、彼が高熱で寝込んでしまった。会社を休むらしい。
私は考えた。どういう対応をしようか?

普段の”イイ女”な私であれば、ドラッグストアで冷えピタや解熱剤にスポーツドリンク、それに摂取しやすいウィ○ーゼリーなどを買いにいくだろう。
そして、台所で野菜をたっぷり煮込んだ美味しいおかゆを作るのだ。

だが、それはぜったいにしないと決めていた。『それはイイ女すぎる。』(普通だろっ!)

ゲホゲホする彼はとても可哀想だったが、私は淡々とこういった。
「どうしたらいいかな?」
(やばい・・!やばい女すぎる・・・!)
心の声が出そうだった。

彼は、先程わたしが記述したようなことを「お願いできる?」と言い、数千円を渡してくれた。かなり心が傷む。。

ドラッグストアまでお使いに行ったあと、さすがに心が傷んだのでおかゆを作った。といっても、簡単なやつ。
がんばって作ったら偶然おいしくできた体で。笑

その時、コンロ周りがかなり油まみれで汚れている事に気づいた。綺麗好きな彼でもやはり女子のように手入れはしないようだ。

衝動に駆られた。掃除したい・・・・!

悩んだ結果、薬局に激落ちくんを買いに行きコンロ周りをピカピカに拭き取った。そして、その日は風邪が伝染るとたいへんなので、と自分のアパートへ帰った。(それもどうなのか!)

その次の日、彼からLINEが来た。
「えりちゃん掃除してくれたの?!ありがとう!結婚しよう!」

何もできない女だと思っていたのに、掃除してくれた…!彼の喜びはMAXだったはずだ。

こうしてわたしは、ただの”最初からイイ女”を脱出し、”自分の目下で成長していくカワイイ彼女”という設定を創り上げた。
それはアイドルでいう◯KB48のような存在だ。
完璧ではないが段々と垢抜けていく地下アイドルのような感覚。男は、そういう成長型のものが好きなのだ。

世の中の女性に言いたい。最初から”イイ女”を見せるのは大変勿体無い。
何もできない or 垢抜けていない、など最初は男性が入り込みやすい状態にしておく必要がある。相手を楽しませ仲良くなるうちに成長していくのだ。勿論、彼のおかげで。そうすれば、自分が育てたような愛着まで湧いてしまうのだろう。

次回は、実践した2つめのお話をしたいと思う。