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過去の学び忘備録③認知的ストレス対処法

2016年4月に受けた認知的ストレス対処法講習について。
他のSNSで投稿したものを忘備録として転記します。
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認知的ストレス対処法とは、物事の捉え方によるストレスコーピングスキルです。

目指すところは、自分の状態を客観視し、自分の認知や認知のクセや別の見方や考え方に気付き、最も現実的な認知に置き換え、思考・気分・行動の悪循環を断ち切ることです。

一般的な認知のクセは10個挙げられました。 

1.白黒思考
2.極端な一般化
3.部分的焦点付け
4.マイナス化思考
5.結論の飛躍、勝手な読心術、誤った預言
6.過大評価(拡大解釈)と過小評価
7.感情的な理由による判断
8.べき思考
9.レッテル貼り
10.自己関連付け

これらはなくすべきものではなく、強すぎるとしんどいので緩めるように考えることを学び、ストレスの状況と気分、自動思考と認知のクセ、それに対する適応的思考を書き出し、グループで発表しあって、更にお互いの適応的思考を考える練習を中心にしました。
特に自動思考をとらえる必要性としては、気持ちが動揺している時の自動思考には、認知のゆがみと言われる特徴的なクセが見つかりやすいからです。

適応的思考を考える上で難しかったのは、適応的思考を対処行動と混同しないこと。
真っ先に思いつくのは対処行動の方が多く、考え方を変える適応思考を思いつくのはなかなかに難しい作業でした。
講師が何度も繰り返されたのは、対処行動ではなく「捉え方」「考え方」。その状況をどう捉えればラクになるか。ホットな自動思考に矛盾する事実が見つかると効果大とのことでした。

適応的思考の考え方のコツ

1.客観視する
2.その状況の最悪と最善を考えることでバランスの良い思考が浮かぶ
3.自動思考と矛盾している事実はないか探す
4.将来同じ体験をしたとすれば、どのように考えるか
5.過去の同じような体験を思い出す
6.信頼している人ならどう答えるか考える

簡単なストレスで練習するとこんな感じでした。

状況
電車や職場などで、咳をしているのに手を当てなかったりマスクをしない人がいる。

気分
怒り・腹立ち 60%
不満 80%
被害感 50%
イライラ 70%

自動思考
マスクをするか、手を当てるべきだ
非常識だ
風邪がうつるかもしれない

認知のクセ
べき思考
レッテル貼り
誤った予言
マイナス化思考

適応的思考
風邪がうつるとは限らない
みんなが迷惑しているので、自分だけではない

ここまで自分で書き出して変わった気分を書き出します。

気分
怒り・腹立ち 60%→50%
不満 80%→70%
被害感 50%→40%
イライラ 70%→60%

ここで発表しあい、他の人の意見を追加します。

適応的思考
咳が辛そうでかわいそうだ。早く治ればいいな
今日はマスクを忘れたのかな
自分がマスクをしておけばいいや
誰かがそのうち注意するだろう

その中でしっくりきたものを選び、再度気分の変化を考えます。

気分
怒り・腹立ち 60%→50%
不満 80%→70%→50%
被害感 50%→40%
イライラ 70%→60%→50%

ここまで来ると、そのストレスがずいぶん軽減していることが実感できます。
適応的思考のアイデアを出し尽くして、しっくりくるものを探し、適応的思考を出すことでストレッサーの器が大きくなるとのことでした。

今後は自分でそのアイデアを出し尽くすという練習が必要だなと思いました。考え方ひとつで、しっくりくるものが見つかると感じていたストレスがずいぶん軽減できるんだなと実感できた勉強になった講習でした。

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例題がこのコロナ禍の今では少し不適当かな?と思わなくもなかったのですが、当時の資料のままとしました。

物事の一面だけを見るのではなく、多面的に見ることで自分の捉え方を変える。
一度学んだことなのに、余裕がなくなるとできていないなぁと再勉強になりました。

参考文献⬇️

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