マガジンのカバー画像

トピックス(旅行記)

4,618
旅行記です。
運営しているクリエイター

2021年6月の記事一覧

ひっそりと眠りにつくとき。

 頬に当たる夜の風が涼しい。 *  緊急事態宣言が解かれ、会社からは必ず週2日以上出社してくださいと通達があった。仕方なく重い腰を上げてたくさんの人たちが乗る電車に揺られながらオフィスへと向かう。やっぱり昔より確実に体力が落ちていて、到着する頃には嫌な汗が背中に張り付いていて気持ち悪さが先行する。どこまでも非力な自分。  久しぶりに会社に出ると、これまで同僚とあまり顔を合わせられなかったことでどこか懐かしささえ込み上げてくる。それは周りの人たちも同じで、嬉々とした表情で

書評:明るい部屋-写真についての覚書-ロラン バルト

明るい部屋―写真についての覚書 単行本 – 1997/6/7 ロラン バルト (著), Roland Barthes (原著), 花輪 光 (翻訳)「写真:それは、かつて、あった。」 このエッセイ的な覚書は、前言を否定するところは、パーツの記号論的な視点であり、哲学的な展開だろう。 以下、抜粋の概要と評1)写真の特殊性:写真の存在論、写真、それ自体が何であるか? そこから、この覚書は始まる。2)分類し難い写真:分類を考えても、「写真」と言う対象に対して外在的である本質と反

東京の休日 #76 〜王妃マリー・アントワネットのアフタヌーンティーを愉しむ初夏〜

初夏に咲く美しい薔薇。 その薔薇の似合う王妃として思い浮かぶのが マリー・アントワネットです。 現在、ふたつの麗しき場所で彼女をイメージした
 アフタヌーンティーが開催されているので ご紹介したいと思います。 その場所は、 グランド ハイアット 東京(六本木)と ラデュレ(渋谷、銀座、京都)です。 まずは、グランド ハイアット 東京 2階にある フレンチ キッチンの 『マリー・アントワネット アフタヌーンティー』から。 こちらは、フランスの老舗紅茶ブランド 「ニナス

(今日の一枚)Battlefield(戦場)-ダーガーイズム

(今日の一枚)Battlefield(戦場)-ダーガーイズム ジャスティン・カーランド(Justine Kurland,1969- /New York-写真家) Battlefield by Battlefield 2001/カラー写真/30 × 40インチ カーランドの視点は、粗野、ロマンテック、理想的、反ユートピア的な要素を平等に扱っているところだろう。 ダーガーイズム:現代アーティストとヘンリー・ダーガー 2008年4月15日~9月21日 アメリカン・フォーク・ア

『帰路』

日暮れ時 夏至を過ぎ今宵の日の入りは 19時17分頃 昼間の余韻と 忍び込む闇との 谷間に浮かぶ薄群青 涼やかさを十分に含む風が 伸びた髪の隙間をそよいでいく 厚みを増しながら足早に動きまわる 蒼みがかったグレイの雲 その下で 北の大地の夏の花 紫陽花が ほんのりと形をつくり始めていた 水無月最終日の帰路 遠くから見ると、葉色と同じように見えるのですが、こうして写真に撮ると色の違いが分かりますね。 画面の中のあちらこちらで紫陽花を堪能した六月ですが、梅雨のない北

週末の夜明け

 本当に昔からひとつのことしかできない人間で、何かに熱中し始めたらもうそれ以外のことが目に入らなくなってしまう。  二ヶ月ほど前に「よし、きちんと長編書こう!」と思い立ち、気がつけばひたすら次はどんな展開にしようかとプロットを書き続ける毎日だった。仕事以外の時間はそのことしか考えてないから当然ながら他のことがまるで頭に入らない。改めて不器用な人間だな、とクスリと自嘲気味に笑ってしまった。結局本日小説は完成としたが、まだ納得はいってない。 *  だいたいここ2週間くらい集

東京ディズニーランド2021年6月28日レポ~2歳児のディズニーデビュー

#KENMAYA です。 今日は息子のディズニーランドデビュー日でした。 現在はチケットを取ることすら困難なディズニーランドですが、それも厳しい入場制限によるもので、来月からは徐々に緩和されていくそうです。 (※見通しとのこと。) 今回はその厳しい入場規制の中、奇跡的に大人二人子供一人で入場することができましたので、2歳児を抱えた状態で実体験のディズニーランドのレポを書いていきたいと思います。 入場はお昼から 2021年6月現在、1日あたりの受け入れ人数が5,000名程

横浜・野毛山動物園へ

横浜に用事があったので、帰りに野毛山動物園へ寄った。 関東近辺でわたしが一番好きな動物園だ。 好きな理由の一番は「ちょうどいいサイズ感でかなり満足できる」から。 野毛山動物園は、入場無料にもかかわらずキリンやラインオン、レッサーパンダやワニなど、見ごたえある動物たちが暮らしている。 そして30分~1時間で周れるくらいのサイズ感。 普通、動物園のふれあいコーナーではモルモットやうさぎが基本だが、野毛山動物園ではハツカネズミやニワトリを抱っこすることもできる。(今は休止中

同じ空間で飯を食う

再開したとの噂をききつけ、 高円寺にある小さな古本屋さん兼小料理屋さんを訪れた。 私は1人で、あとはカウンターに常連の1名お客さん。 店主さんは交代制で実は初めましての方で、私は完全にアウェイー。 小説読みながら、久しぶりにお酒を飲むかと思ったのだが。 気付けは隣のお客さんと店主さんと、映画における違和感の正体や、文化的に面白い土地ができる背景について2時間語り合っていた。 (20:00閉店でなければ深夜まで話し込むところだった) 元々社交的な方ではあるが、とはいえ初対面

ウィリアム・ブグローと少女たち

ウィリアム・ブグロー(William Adolphe Bouguereau)と少女たち ウィリアム・アドルフ・ブグロー(ウィリアム・アドルフ・ブーグロー、William Adolphe Bouguereau, 1825 - 1905/フランスの画家) 19世紀フランスのアカデミズム絵画を代表する画家で、神話や天使、少女を題材とした絵画を描いた。 19世紀フランスを代表する画家の一人だ、その画業は、ミケランジェロやレンブラント、カラバッジョと並ぶ。そして、グローバルに遡っても

ウィリアム・ブグロー:ARTの巨匠の決意

ウィリアム・ブグロー(William Adolphe Bouguereau):巨匠の決意 ウィリアム・アドルフ・ブグロー(ウィリアム・アドルフ・ブーグロー、William Adolphe Bouguereau, 1825 - 1905/フランスの画家) 19世紀フランスを代表する画家の一人だ、その画業は、ミケランジェロやレンブラント、カラバッジョと並ぶ。 *新古典主義の流れを汲む伝統的なもので、キリスト教、神話、文学などに題材をとった構想画のほか、肖像画が多い。 具体的には、

にっぽんのスパゲッティ

1880年に『スパゲッティ』が伝わってから ガラパゴスな進化を遂げたスパゲッティが日本にはある 私はそれが大好きだ(声を大) イタリアンのアルデンテで茹であげ フライパンで乳化させ トングで捻じって盛り付ける パスタではなく かといって 喫茶店のナポリタンやミートソースともちょっと違う 言うなれば『にっぽんのスパゲッティ』 個人的には別ジャンルなのですよ 今でこそ『スパゲッティ』が『パスタの1種』であることは だいぶ浸透してきてますが 1990年代は『パスタ』なん

「ごちそうさま、ありがとう、また来ます!」をちゃんと届けたい。

昨日は2、3ヶ月ぶりに夫と二人で飲みに行った。令和の禁酒法が少し緩くなり、大阪で「2名まで。お酒の提供19時まで」となってから初めてだ。 訪れたのは、私たち夫婦のお気に入りのお店。美味しいイタリア料理をつまみに、ビール、ワイン、日本酒が飲める。日本酒のラインアップは3~4種類ほどで、ワインがメインだ。赤・白それぞれがグラスで3種類ずつ飲めるほか、値段と好みを言えばボトルでも提供してくれる。 久しぶりの外飲みで、改めて思ったことが3つある。 1つ目は、やっぱり外飲みは楽し

東海道53次を歩く旅(小田原宿→箱根〜静岡)

Bonjour. JICA海外協力隊としてセネガルで活動していた あみーごです。 東海道53次≒492kmを歩く旅に挑戦したので、その出来事をノンフィクションでお届けしています!
 では、前回記事の続きです。 足の筋力をほぼ使い果たしてはいたものの、本日は小田原から箱根の峠を越えてついに静岡入り目指して歩きます。しかし、天気予報は雨でもなく雷雨…なぜ...!?! 元気にがっつり朝食まずは、朝ごはんから。昨日テイクアウトした晩ご飯の"油淋鶏"と、ドミトリーの"ご自由にど