シャーク・ネゴシエイション!
「出演料と権利の要求だと?」
『は、はい……それで、どうしましょうか……』
大手映画会社の社長の元に飛び込んできた緊急の連絡は明らかに現実的とは思えず、社長は鼻白んだ。
「君、馬鹿なこと言うな。確かに映画界においてサメ映画は一大ジャンルだが……だからといって鮫が人間に交渉しに来る訳ないだろう!」
『で、ですが実際、弊社に今鮫頭の奴が!』
「怪しい相手は警察を呼びなさい。まったく、私にそんな連絡はね」
――交渉しないということか。
その時、電話の向こうから聞こえてきた悍しい響きの声に社長は一瞬恐怖を覚えた。
そしてそれは正しく。
――しないのであれば、まずは出演料の代わりにここの人間を食べるとしよう。
『ま、まってやめぁああ!?』
悲鳴と共に電話が途切れ、それを合図として社内からも悲鳴が聞こえ始めたのである。
何事かと立ち上がった社長も次の瞬間!
「なん」
窓を突き破ってきた鮫に上半身を喰い千切られてしまうのであった!
【NEXT!】
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