無名翁

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無名翁

現在はニンジャスレイヤー+を楽しむアカウント。今後は不明。好きなニンジャはワイルドハント=サン。 逆噴射プラクティスは楽しいよ。

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  • 逆噴射プラクティス

    逆噴射先生のコラムに影響を受けた物を投稿しています。

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犬が親友!

 犬。   イヌ科イヌ属に分類される哺乳類の一種。  人間が古来より付き合っている動物であり、初めて人類以外で友となった存在。  様々な種類が存在し、与えられる役割も多種多様。今や社会の中で犬がいない生活は考えられないといっても過言ではないだろう。 「というわけで」  しかし今、目の前にいる犬から長々と語られた説明を聞いた上でなお、雨夜冬次は頭を抱えたくなる気持ちに襲われていた。 「冬次、しばらく俺を家で飼ってくれ! 相棒の頼みなんだからいいだろっ!」  なぜな

    • MCCS -大規模犯罪対策室-

      Case1. 刑事と魔女見習い、出会う  発達した科学は魔法みたいなもんだと大昔の作家が書いてたのをどこかで見た覚えがある。  それはアーコロジーや仮想現実だサイバネだのアンドロイドにクローン技術まであるこの御時世には大当たりの文言だと今更ながら俺は感じるね。  だから誰か俺に目の前で起きてる現象の科学的な説明をしてくれないか。 「――いい加減死ねよお前ェ!!」 「貴女こそしつこいんですよ私の邪魔ばかりして!」  なんで通報を受けた現場で、女の子二人が物騒な武器を

      • Accidents Will?

        【ハップ、起きていますか】 「……今起きたよ」  身体が浮き上がるほどの衝撃で叩き起こされたハップは、その精悍な顔に不機嫌さを浮かばせつつも、ゆっくりとその場から起き上がっていく。 「で、さっきの揺れはなんだ? 彗星でもぶつかってきたか? それとも妙な宇宙生物にでも出くわしたか」  星々の海を行く『フォーチュン号』は宇宙船としては小型ながら様々な改造が施された特別な船であり、よほどのことがない限り寝ている人間がベッドから転がり落ちるような衝撃が船内に発生することはない

        • 逆噴射小説大賞個人的あとがき

          逆噴射小説大賞の受付期間終了ー! ってことで、投稿作品数えてみたら最終的に18個も書いてて頑張ったなぁ自分ってなりました、楽しかったです。 でも開始日勘違いして初日から参加出来なかったのがちょっとだけ残念でもあったりなかったり。 以下は今回の逆噴射小説大賞で投稿した作品になります。 色恋沙汰って戦いだ! Life is Desire  子供博士とサイボーグによる復讐計画  私の弟の顔が良すぎる! バッカス・ファックオフ  不運な少女と殺し屋さん達  モブキャラだって生きて

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          ブレイクウォーター

          異世界というものがある。 その形式は様々であるが、一つだけ共通点があるとすれば我々の住む世界とは根本から違う原理で成り立っているということだ。 通常であれば我々の世界と交わることはなかったそれらの世界が、こちら側に侵攻を開始してきたのがここ数年の話。 かつては空想の産物と思われていた存在が現実に現れ、街を破壊し始めたことに人々は恐慌状態となったが、ある集団の登場が事態を変化させた。 異世界の侵攻を防ぐため表舞台に現れた者達、その名は――。 「<ブレイクウォーター>本部、こ

          ブレイクウォーター

          EndPoint Working!

          サテライト刑務所! 銀河中の超凶悪犯罪者をブチ込むため宇宙に存在する、人工惑星型の巨大刑務所である! 囚人達は刑務所内である程度自由な行動が許されており、その点において他の刑務所よりも規律が緩やかといって良いだろう。 ではどのようにして秩序が保たれているのかといえば。 「――アタシ達看守と、監視システムちゃんの頑張りの賜物ってわーけ♡」 筋骨隆々の大男は少々暑苦しい笑顔を浮かべながら、目の前の新人に一通りの説明を終えた。 「なるほど、面白い職場ですね」 「でしょー! ま

          EndPoint Working!

          アイン・ジャールート

          大戦集結以降、汚染された大地で暮らすことを余儀なくされた人々にとって、戦争の残滓である自律巨大兵器の徘徊は災害と同じで、ただ自分に被害が及ばぬことを祈りながら過ぎ去るのを待つしかない存在であった。 もし祈りが届かなければ……。 「はぁ……はぁ……!」 ――巨大兵器が蹂躙する街の中で、生き残った少年は必死に逃げていた。家族の乗ったバスは踏み潰され、彼も今ドローン兵器に追われている。 虫の羽音のような飛行音と共に近づいてくるドローンは素早く、子供の速さではどうあがいても逃

          アイン・ジャールート

          シャーク・ネゴシエイション!

          「出演料と権利の要求だと?」 『は、はい……それで、どうしましょうか……』 大手映画会社の社長の元に飛び込んできた緊急の連絡は明らかに現実的とは思えず、社長は鼻白んだ。 「君、馬鹿なこと言うな。確かに映画界においてサメ映画は一大ジャンルだが……だからといって鮫が人間に交渉しに来る訳ないだろう!」 『で、ですが実際、弊社に今鮫頭の奴が!』 「怪しい相手は警察を呼びなさい。まったく、私にそんな連絡はね」 ――交渉しないということか。 その時、電話の向こうから聞こえてきた悍

          シャーク・ネゴシエイション!

          御伽衆-妖編纂録-

          江戸時代。 大戦は終わり、人々が商いや開拓に専念出来る平和が到来したこの時代に、忘れさられていた恐怖が再び蠢きだした。 恐怖の名は<妖(あやかし)>。 かの異形共を捨て置けば、世にまた動乱が起きる。 それを未然に防ぐため、幕府によって集められた異能の者達を<御伽衆>と呼んだ……。 ――言葉によって造られた槍が、雷光の如き速さで異形の顔を貫く。 『ぐぉぉ……馬鹿な、このような人間に我が!』 「同じ言葉しか最後には言えんのか妖怪は。まぁよい<片輪車>、これでお主も物語の存在と

          御伽衆-妖編纂録-

          ジャンク・ストーリー

          モニター越しに確認した光景は悲惨そのもので、なにがあったら宇宙で大型客船がここまで粉々になるのだと、救援に駆けつけたジャンク屋のJJは首を傾げていた。 「宇宙生物にでも襲われたか? にしたってこの規模の船を破壊できそうな奴は全部昔に駆逐したはず……」 「周辺スキャン完了。救難信号を出していた船はやはり目の前の残骸で間違いありません、マスター」 自分の相棒である管理AIアンブレラの分析結果にJJは頷くと、操縦桿を握り直す。 「ま、この様子じゃ救援は無意味だな。なら死んだ連

          ジャンク・ストーリー

          Story After Revenge

          放たれた弾丸は過たず相手の額を撃ち抜き、脳漿を吹き飛ばしながら老人は倒れた。 「はぁ……はぁ……殺ってやったぞこのクソ野郎! はは、はははッ!」 遂に家族の仇を取ることが出来たマルコ・クレイトンは、邪悪な笑みを浮かべながら歓喜に打ち震える。 「レニー、チャールズ……俺は」 そしてしばらく哄笑した後、手にした銃に祈りを捧げるように目を瞑り、家族の名前をマルコは呟く。 もはや生きる意味は全てなくなった。後は。 「――あー! やっぱりお父様が死んでる!」 「っ!? アイツ

          Story After Revenge

          青い星を見たくて

          退屈な学習ばかりさせられていた僕にとって、先生の話はいつも面白くて、素敵で、輝きに満ちていて、その中でも特に興味を惹かれたのが青い星の話だった。 あの人はいつも嬉しそうに青い星のことを話していて、その横顔はずっと僕の脳裏に焼き付いている。 だから先生が死んでしまって奇妙な感情に襲われた僕は、教わらなかったこの感情の答えを知るために旅に出ることにした。 でも、それはイケナイことだったみたいで、今こうして僕はパワードスーツを装着した大勢の人間達に囲まれている。 『そのまま抵抗

          青い星を見たくて

          Welcome To My Hell!

          最近地獄の様子がおかしいからお前ちょっと見てこい。 そんな上司の無茶振りで地獄に落とされてしまった下級天使のフロムウェル。 己の境遇に悲嘆しながらも仕事はしようと意気込んでみたものの、さて目の前の光景はどう報告したものか。 「ここが地獄……?」 予想していた地獄の様相といえば、異臭! 悲鳴! 汚い風景!  だが実際は爽やかな香りが漂い、笑い声に満ちて、白を基調とした綺麗な世界がそこにあったのだ。 「これではまるで」 「天国みたい、ですか?」 「うわぁ!?」 クスクスと

          Welcome To My Hell!

          LANDFILL

          豊かな緑と美しい湖の周囲に広がる美しい街並み……から僅かでも外に出歩くと、出迎えるのは焼け付く日光と乾いた空気に広大な砂漠。 天国と地獄がハッキリ区切られた、ここは開拓惑星ランドフィル。 人々は日々を街中で過ごし、街と街を行き来するためには乗り物が必須となるこの星で、砂漠地帯を徒歩で行くのは金のない流れ者か、街からの追放者か、はてまたただの狂人か。 いずれにしてもマトモではない可能性が高い相手を気にかけるのは、この星の人間としては異常である。 だがこの時、砂漠地帯に僅か

          回収屋<ダイバー>

          『境界誤差200突破……どうフリック? まだ見えない?』 「待て。センサーを少し調整して――いたぞ、ここに落ちているのを確認した!」 白とも虹色とも黒とも思える色彩変化を常に行う空間で、所在なさげに漂う船。 それが今回フリック達が回収を命じられたワープゲート巡回船<ストレンジャー号>であった。 ――とある天才が<ワープゲート>を発明したことにより、別の銀河とも時間のズレなく往来することが可能になった時代。 空間も時間も捻じ曲げ点と点を結ぶ線を作り、そこを通ることで長距離

          回収屋<ダイバー>

          モブキャラだって生きている―彼/彼女達について―

          #1 へぇ、お前さんこんなモブの俺にインタビューだなんて変わってるねぇ。 ほれ、あそこに今回の主人公君やヒロインちゃんがいるからそっちに話を聞きに行ったほうがいいんじゃないかい? ……ほぉ、雑誌の今回の特集テーマが『モブキャラの意味とは?』だから他のモブ連中にも話を聞くつもりと? そりゃ殊勝な心掛けだが……お前さんモブキャラの意味って言ったらもうあれしかないだろう。主役達の引き立て役さ。 彼らの凄さを印象づけるような言動をして、世界観に説得力を出すための扱われ方をするのが

          モブキャラだって生きている―彼/彼女達について―