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医学系出版社へるす出版の公式アカウントです。多彩な連載をお届けいたします。書籍/雑誌のカート注文・各種お問い合わせは弊社ウェブサイト(https://www.herusu-shuppan.co.jp/)よりお願いいたします。

マガジン

  • ライダーのための救急豆知識

    ツーリング中のもしもの時に。ライダーが覚えておくべき救急処置に関する豆知識を連載でお届けします。

  • あかはなそえじの子どもエナジーステーション

    月刊誌『小児看護』に掲載されていた「あかはなそえじ」こと副島賢和先生(昭和大学大学院保健医療学研究科准教授,昭和大学附属病院内学級担当)による院内学級の子どもたちやその周りの家族,医療者に関する連載を無料公開していきます

  • いろどりイロイロ意思決定~看護師と素敵な面々との物語~

    一度きりの人生を自分の「希望」で決めたい、誰もがそう願います。しかし、人生には思わぬ意思決定を迫られることがあります。人生につまずいた時、病気や死にゆく時、どう生きるのか。私たちは何度も人生の岐路に立たされ、何かを選んだり選べなかったりするものです。本連載は、そんな名もなき普通の人々の、人生における意思決定の物語。彼らは何に迷い、何を選んでいくのか。一生懸命なのに時々滑稽で、山あり谷あり。だからこそ愛おしい人たちの、彩りイロイロ物語の幕開けです。

  • えんみちゃんと考えよう!大人が学び直す性教育

    えんみちゃんと考えよう!月刊誌『小児看護』に掲載されていた「えんみちゃん」こと遠見 才希子先生(筑波大学大学院ヒューマン・ケア科学専攻社会精神保健学分野)による性教育に関する連載を無料公開していきます。

  • 【連載】秋山正子さんに聞く~care well cafe~

    個別性の宝庫である在宅医療の世界には、患者の個性と同じように、ケアする側も多彩で無数の悩みをかかえています。悩みにも個別性があり、一方で普遍性・共通性もあるようです。多くの先輩たちは、そうした悩みにどのように向き合い、目の前の壁をどのように越えてきたのでしょうか。また、自分と同世代の人たちは、今どんな悩みに直面しているのでしょうか。 多くの患者と、もっと多くの医療従事者とつながってこられた秋山正子さんをホストに、よりよいケアを見つめ直すカフェとして誌上展開してきた本連載、noteにて再オープンです(連載期間:2017年1月~2018年12月)

最近の記事

【第2回】プロテクターの勧め 点から面へ

根本 学(埼玉医科大学国際医療センター 救急医学科・救命救急科)  オートバイに乗車するときはヘルメットだけでなく、「プロテクターも着用しましょう!」と言われていますが、実際のところピンとこないですよね。値段も高いし、着用するのも煩わしいし、大けがするようなスピードを出すわけじゃないし、今まで転んでも大丈夫だったし、等々の言い訳を持ち出して着用しないライダーも大勢います。  それだけではなく、「そもそもプロテクターの効果はどうなのよ?」と疑問を持っている方も少なくないでしょ

    • 【第18回】びょうきだってことを…

      執筆:副島 賢和(昭和大学大学院保健医療学研究科准教授、昭和大学附属病院内学級担当) ――――――――――――――――――――――――  「障害をもつ子どもたちは、友人や周りに自分の障害を理解してほしいと思うのでしょうか。あまり知られたくなのでしょうか?」  ある医療系大学の講義での、学生さんからの質問です。  病気や障害の受容について考える機会をいただき、「障害の受容」に関する講義を行いました。  そこで、私は次の詩を紹介しました。  退院が近くなり、学校に対しての説

      • 【第17回】じかんのながれが…

        執筆:副島 賢和(昭和大学大学院保健医療学研究科准教授、昭和大学附属病院内学級担当) ――――――――――――――――――――――――  「ホント、暇だった!」  退院する日の午前中に、ある高校生が教えてくれました。  「することないんだもん」  そんな言葉を聞くと大人たちは、  「だったら、勉強でもしたら?」  「こんなときこそ、本でも読んだら?」 と子どもに言うのではないでしょうか。  子どもたちも、少しはやってみる気持ちになって取り組むのですが、勉強も読書もあまり長

        • 【特別対談-第2弾】オーストラリアにおけるParamedicの制度と役割

          ゲスト:バーネット文子(Paramedic, Queensland Ambulance Services) インタビュアー:安田 康晴(救急救命士、元出雲市消防本部、現広島国際大学保健医療学部救急救命学科教授) ―――――――――――――――――――――――――― ―――――――――――――――――――――――――― 【ゲスト】 【インタビュアー】 【著書】救急現場活動シリーズ  ①傷病者の搬送と移乗  ②感染防止対策と個人防護  ③コミュニケーションと問診  ④特

        【第2回】プロテクターの勧め 点から面へ

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        • ライダーのための救急豆知識
          2本
        • あかはなそえじの子どもエナジーステーション
          18本
        • いろどりイロイロ意思決定~看護師と素敵な面々との物語~
          15本
        • えんみちゃんと考えよう!大人が学び直す性教育
          13本
        • 【連載】秋山正子さんに聞く~care well cafe~
          20本
        • これでナットク子供の病気クリニックナースがやさしくナビゲート
          10本

        記事

          【第16回】だれ…?

          執筆:副島 賢和(昭和大学大学院保健医療学研究科准教授、昭和大学附属病院内学級担当) ――――――――――――――――――――――――  最近は、全国にある病院のなかの学校や学級に伺うことが増えました。  設置校の先生方のご尽力や病院のご協力をいただき、通っている子どもたちやご家族にもお会いする機会をいただいています。本当にありがたいことです。  初めて伺った教室には、できるだけ子どもたちがいるときに、子どもたちのあとから入らせてもらうように心がけています。先に教室に入っ

          【第16回】だれ…?

          【第15回】ミントがいた頃

          執筆:角田 ますみ(すみた ますみ)    杏林大学保健学部准教授、 専門:生命倫理学、看護師 ―――――――――――――――――――  昼間から、ラブホテルとソープランドに囲まれたあたりを自転車で走るのは、ちょっと変な感じだ。特によく晴れた昼下がりなどは、派手な電飾や若い女性が肢体をくねらせたポーズの看板にも柔らかな光がさしていて、妙にのどかである。そんななか、黒服の、いわゆる客引きのオジサンが入口付近を掃除していたり、談笑していたりすると、違和感に脱力したくなる。

          【第15回】ミントがいた頃

          【第1回】なぜ、ヘルメットを被るのか?

          根本 学(埼玉医科大学国際医療センター 救急医学科・救命救急科)  2023年7月1日から電動キックボード法改正が実施され、特定小型原付(最高速度20km/h)では、免許不要、ヘルメット努力義務となりましたが、ヘルメットを着用せずに乗車する人の頭部外傷が増加するのではないかと危惧されています。オートバイに乗車する際にはヘルメットを被ることが法律で定められていますが、日本でヘルメットの重要性が問われたのは昭和35年に起きた競馬の障害物レースとされており(Tips 1)、後に自

          【第1回】なぜ、ヘルメットを被るのか?

          【第15回】カーテンでぜんぶしゃだん…

          執筆:副島 賢和(昭和大学大学院保健医療学研究科准教授、昭和大学附属病院内学級担当) ――――――――――――――――――――――――  私が教員になった、平成元年。そうです。三十年前、二十歳未満の子どもの死亡者数は、約一万五千人でした。  最近は、約五千人です。三分の一です。  それはとても素敵なことだと思います。  そして、本当に医療はよくがんばってきたのだと思います。福祉も、社会も、そして何よりもご家族、本人のがんばりが表れた数字ではないでしょうか。  ただ、私とし

          【第15回】カーテンでぜんぶしゃだん…

          【第14回】帆を高くかかげよ

          執筆:角田 ますみ(すみた ますみ)    杏林大学保健学部准教授、 専門:生命倫理学、看護師 ―――――――――――――――――――  大通りをほんの少し横に入っただけで、両側にずらりとお城みたいな建物とネオン看板が立ち並ぶ光景が目に入る。いわゆるソープランド街だ。  ソープランド街といっても、そこは人通りも少なくて寂れた感じがするが、それでも黒服の男性たちがぽちぽちと立っている。客引きのお兄さんたちだ。彼らはいつも無表情で、ただの通行人には関心を示さない。彼らの表情

          【第14回】帆を高くかかげよ

          【第14回】たいいんできるとおもったのに

          執筆:副島 賢和(昭和大学大学院保健医療学研究科准教授、昭和大学附属病院内学級担当) ――――――――――――――――――――――――  とってもイライラした表情で、教室に来てくれた男の子がいました。  発達の課題もあるお子さんで、ちょっといやなことがあると、病棟でも友だちとけんかをしてしまう、そんなお子さんでした。  でも、今日の感じはちょっと違います。  イライラのなかに、寂しさや悔しさ、がっかりなどいくつもの気持ちがあるようにみえました。  何があったのだろうと思い

          【第14回】たいいんできるとおもったのに

          【第13回】おとなげない先生

          執筆:副島 賢和(昭和大学大学院保健医療学研究科准教授、昭和大学附属病院内学級担当) ――――――――――――――――――――――――  小学校4年生の男子から言われた言葉です。  彼と一緒に休み時間にカードゲームをしていました。そのとき彼が、ちょっとズルをしたのです。  教師としては、  「それはちょっといけない。認められないな。やり直しをしよう。」  などと、その行動をいさめる言葉を伝えるべきかも知れません。  けれど、私は、友だちのように  「えー。ずるすんなよー。

          【第13回】おとなげない先生

          【第12回】ながくいてくれると…

          執筆:副島 賢和(昭和大学大学院保健医療学研究科准教授、昭和大学附属病院内学級担当) ―――――――――――――――――――――――― 公立学校の教員を辞して、昭和大学の教員となって三年が経ちました。 公立学校の教員には必ず異動があります。三年前、私も異動の対象となっていました。 “もしかしたら、来年はここにいられないかも” 何となくそんな話を子どもたちとしているときにある男の子に言われました。 「えっ!そえじもいなくなっちゃうの?」 そえじというのは、普段、子どもた

          【第12回】ながくいてくれると…

          【第11回】あ〜あ、たいいんかぁ…

          執筆:副島 賢和(昭和大学大学院保健医療学研究科准教授、昭和大学附属病院内学級担当) ――――――――――――――――――――――――  一年間に約120人ぐらいの子どもたちとの出会いがあります。  ほとんど全員が、無事に退院をしていってくれます。医療者や福祉職の方、そして何よりも保護者、子ども本人のがんばりがあってのことです。  退院はうれしいことです。でも、実は教師としては、ちょっと寂しい気持ちもあります。  関係ができ、体調も良くなってきて、  「よし! これから、

          【第11回】あ〜あ、たいいんかぁ…

          【第13回(最終回)】人工妊娠中絶の現状から医療者の役割を考える

          執筆:遠見才希子(えんみ・さきこ)筑波大学大学院ヒューマン・ケア科学専攻社会精神保健学分野/産婦人科専門医 ―――――――――――――――――――――――――― 海外では飲み薬で安全に中絶できる 日本では年間約15万件、1日あたり全体で約400人、10代で約30人の女性が中絶をしている。日本では、多くの中絶が手術で行われており、未だに「掻爬法」が行われることがある。掻爬法は、中絶だけでなく、自然流産に対しても行われるため、掻爬法を経験する女性はかなりの数に上る。掻爬法は金

          【第13回(最終回)】人工妊娠中絶の現状から医療者の役割を考える

          【第10回】エレベーターのところまで!

          執筆:副島 賢和(昭和大学大学院保健医療学研究科准教授、昭和大学附属病院内学級担当) ――――――――――――――――――――――――  小学校低学年の男の子が、病棟で仲良くなった中学年の男の子と一緒に教室に来てくれました。  この学級の素敵なところを、お友達に話したくて仕方がないという様子で、紹介していました。  ただ、そのお友達はその日が退院でした。急遽退院となり、この学級には一度も通うことができませんでしたが、学級を見てみたいということになり、退院の手続き後に母親と

          【第10回】エレベーターのところまで!

          【第12回】他人事ではなく身近にある“ 性感染症”

          執筆:遠見才希子(えんみ・さきこ)筑波大学大学院ヒューマン・ケア科学専攻社会精神保健学分野/産婦人科専門医 ―――――――――――――――――――――――――― 性感染症は身近な問題 10年以上前の話になるが、当時大学生だった私は、自分の経験を走馬灯のように振り返り、「検査を受けよう」と決意した。保健所では無料・匿名で検査が受けられる。検査を受けることは恥ずかしいことではないのに、私はわざわざ地元から少し離れた保健所に電話をして予約を取った。当日、びくびくしながら、HIV

          【第12回】他人事ではなく身近にある“ 性感染症”