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今年も組織が1.5倍に!リモートワーク中心で拡大し続けているスタートアップのコミュニケーション設計

この記事は 株式会社ヘンリーAdvent Calendar 2023 19日目の記事です。

こんにちは。ヘンリー人事・広報の小山(@helene815)と申します。
今年の初めに以下の記事を書かせていただきました。(本人的には遥か昔のことのよう)

この時は、30名ほどだった社員が現在は50名を超え、副業や業務委託の方を含めると110名ほどの組織に拡大しています。

今回は、コミュニケーション設計の視点からこの1年での変化とやったことを振り返りたいと思います。


組織開発室の誕生

今年8月に新しく組織開発室が立ち上がりました!現在は、VPoEと自分の3名がメンバーとなっています。

組織が拡大し変化していくなかで、事業や組織が向かう方向、メンバーそれぞれの役割や立ち位置など、きちんと認識合わせをしていくべき事項も増えていきます。

今年の前半までは、人事・広報としてある意味自由に立ち回りやすい役割だった自分がオフライン会を企画したり、ワークショップを開催したり、気づいたベースで改善・フォロー施策を行っていましたが、課題感はありながらも明示的に組織づくりの役割を担っていなかったこともあり、局所的に動いているような状況でした。

スタートアップは、事業のフェーズや組織の拡大、それらに伴うチーム編成の変更など、環境が常に激しく変化しており、組織のことを考えるとやりたいことが常に山のようにある…といった状況かと思います。

ヘンリーは、現在のフェーズ・組織規模でVPoEを筆頭に組織開発室を立ち上げ、“ヘンリーのミッションとバリューが浸透され、事業とともに急成長できる組織の実現を支える”をチームミッションに、今ある組織課題に向き合いながらこれから想定される組織課題についても先回りして考えていき、更なる事業・組織拡大に備えていきます。

組織開発室でやってきたこと

自分は組織開発をメインの役割で持つチームが組織に存在する状況が初めてです。一般的に人事部が担っているケースが多い印象ですが、この記事を読んでいただいている方が知っている企業ではどうでしょうか。

組織開発が何をするのか具体的なイメージが湧かない方も一定いるかもしれないと思ったので、ChatGPTに「組織開発について簡潔に説明して」と依頼し、以下のようなまとめを作ってくれたので参考までに載せておきます。

組織開発は、組織内の人々の関係性を向上させ、組織やチームの活性化を目指す取り組みです。具体的には、組織の「健全性」や「効果性」、「自己革新力」を高めるために、行動科学の知見や技法を用いて、組織のハードな側面(理念、戦略、構造、制度など)とソフトな側面(組織風土、リーダーシップ、コミュニケーションなど)の両面へ働きかける計画的で体系的な活動です1. 組織開発は、社会における人間の認知や行動を理解し、企業組織へ応用することで、会社や職場が目指す未来のありたい姿(ビジョン)を実現するための重要な取り組みです。

ChatGPT より

ヘンリーでは組織開発室がどのようなことをやっているのか、今年の8月から取り組んできたことをざっと挙げてみます。

  • 情報共有/コミュニケーション設計の整理 *

  • 全社会の整理と改善 *

  • 組織開発インボックスの設置と運用 *

  • ミッション/バリュー浸透施策

  • コミュニケーション施策

  • リファラル促進施策

  • 内定から入社までの体験の設計の見直し

  • オンボーディング改善

  • DE&Iの整備

実際にやってみて思うことは、ChatGPTの説明であったハード面とソフト面で分かれるというよりは、それぞれの施策に組織の仕組みに寄与する部分とメンバー間やメンバー個人に影響する部分があるということです。

今回はタイトルの通り”コミュニケーション設計”を軸にやってきたこと(箇条書きであげた最初の3つあたり)について詳しく書いていきたいと思います。

組織拡大の中での情報の浸透

新規でルールを設けた際は全体感がわかるようになるべく図解

左が前回の記事でご紹介した以前のコミュニケーション構造、右がアップデートしたものになります。

動的コミュニケーションはSlackで行い、情報の蓄積はNotionを使用するベースは変わっていませんが、メンバーが増えたことで情報の”接点”を増やすことを意識するようになりました。

組織が拡大するなかで、Slackでアナウンスした内容が伝わりきらない、伝えているつもりなのに思うように情報が浸透しない、といった課題感が出てきました。

引き続きSlackやMTGでのやりとりで決まったことをNotionにまとめるようにしつつ、全社共有事項には”Let’sShare”スタンプを付け、リアク字チャンネラーで #share チャンネルに情報が集まるようにし、 共有事項を全社会や各チームの朝会でも周知する仕組みを新たに追加しました。

Slackのリアク字チャンネラーを活用して情報を #share に集約

Slackのリアク字チャンネラーは、バリュースタンプが押された際の通知や特定のチームへの相談事項の集約としても活用しています。

スタンプが押された情報が指定したチャンネルに集約されるのはとても便利ですが、一方でスタンプは気軽に押せる分誤って押してしまうこともあり、リアク字チャンネラーに頼りすぎると今度はスタンプが押しづらくなってしまわないか、といった懸念が出ました。

そこで、以下の内容をSlackのガイドラインに追加しました。

Notionの掲示板でアナウンスした内容

スタンプは気軽に押して良いことを前提に、リアク字チャンネラーを活用する際の心構えを追加し、今のところ各チャンネルがそれぞれの目的に合わせて運用できています。

今後、メンバーが更に増え、チームの編成が複雑になると今のやり方は通用しなくなるかもしれません。そのときは、またやり方を考え、Notionの掲示板でアナウンスし、運用方法をアップデートしていきます。

共有と相談の場を再設定

ヘンリーは、行動指針に”ドオープン”があり、やりとりは基本パブリックチャンネルで行う、MTGを録画し社内に公開するなど、経営情報を含め情報を極力オープンにすることを大事にしてきました。

オープンであることを前提に、当初は会社や組織に関する相談を”Office Hour”という時間を週次で設けて全員で話すようにしていましたが、組織の拡大に伴いチーム内で話が進むことも増え、全メンバーに対して”相談”というより”共有”したい情報の方が増えていきました。

そこで、以下のように共有の場として第1・第3水曜日に”Demoday”を開催するようにし、相談事項は”組織開発インボックス”に投稿する運用に変えました。

Slackのcanvasにまとめている内容

”Demoday”は、決定事項の共有に加えベストプラクティスやグッドトライを含めた中間成果発表の場としています。

ヘンリーが関わっている医療の領域は、法令規制と業務の複雑性・専門性が高く、プロダクトをつくる難易度が非常に高いです。そのため、決定事項や最終成果物だけではなく、中間成果を共有し合うことで他チームの動きが見えやすくなります。

現在は、時間枠に溢れるくらいのDemoの登録があり(嬉しい悲鳴!)、最近コンテンツの見直しを行いました。また、「Demoという名前だとビジネスチームが投稿しづらいのではないか」という意見があり、名前を変えることを検討していたりもします。

Notionで作成しているDemodayのDB

”組織開発インボックス”は、メンバーがちょっとした気づきやアイディア、要望を気軽に投稿できる場として設置しました。

いつでも誰でも投稿することができ、週次で組織開発室のメンバーで課題を把握・整理、話し合った内容をNotionのコメントに残し、ステータスを付けて進捗や状況が見えるようにしています。

Notionで作成している組織開発インボックスのDB
組織開発インボックスのステータスの定義と運用方法

8月から4ヶ月ほどで38件の投稿があり、そのうち21件が解決済みになっています。

会社の状況に合わせた優先順位付けが必要になるため全てをすぐに解決することは難しいですが、ヘンリーのメンバーが誰でも気軽に意見することができ、その時点でどのような判断があったのかを分かるようにすることで、全メンバーで組織をつくっている意識を持ち続けられるようにしたいと思っています。

おわりに

最初は組織開発室でこの4ヶ月取り組んだことを全部書こう!くらいのモチベーションでこちらのブログを書き始めたのですが、書き出すと深い内容が多くどこまでも書けてしまいそう…となったので今回もコミュニケーション設計にフォーカスしてまとめました。

今後は、組織開発室として取り組んでいることを定期的に発信していければと思っています。

そして、拡大しながらより良い組織をつくっていくために現在仲間を募集しています。一緒に組織開発に取り組んでみたい方、もしくは職種に関係なくヘンリーの組織に興味を持っていただいた方、お気軽に連絡ください。


師走の忙しい時期に最後までお読みいただき、ありがとうございました。

引き続き、株式会社ヘンリーAdvent Calendar 2023 をお楽しみください😊

*写真は筆者がファンのあんこちゃんに協力いただきました ❤︎🐈‍⬛


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