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最近、ラジオに近い話す系のテレビ番組の需要が増えている

話す系の番組とわざわざ言わなくても、トーク番組というくくりがある。

いわゆるアメトークなどは、トーク番組と言われるかもしれない。

ひな壇があって、みんなで何かテーマについて語るといったものである。

ただ、最近はそれとは別に普通に、その人自身について語るトーク番組が増えてきた。思い出話というか、その人の経歴について語るような番組の人気が出ている。

私自身、そういう番組が昔から好きだったし、こういう番組のルーツは何だろうなと考えると、多分『徹子の部屋』である気がする。

ご存知のように超長寿番組であって、徹子さん自身も88歳で現役という恐ろしい番組ではある。そう考えると、人間の潜在的なものに、世代問わずこのような話す系の需要は大きいのかもしれない。

マツコ有吉のかりそめ天国に関しても、昔の怒り新党時代を振り返れば、視聴者の身近な疑問みたいな事について話し合うトーク番組的な要素はあった。だが、結局は有吉さんやマツコさん、夏目アナの生態について深堀りするような要素を多分に含んでいた。

今はゴールデンの時間帯なので、昔ほど暴言を吐かなくなったし、ロケ映像が増えたりして、トーク要素は多少減っているものの、何か2人の話を聞きたいという需要は多いと思う。

多分、単にトーク番組で何かについて話すという事以上に、タレント性が極めて重要な気もする。

アメトークの場合、解散してしまったが、雨上がり決死隊の二人が司会であって、二人の話をずっと聞くわけではない。逆に、宮迫さんがYoutubeを始めて、宮迫さん自身について話す機会が増えたのが、Youtubeが成功した1つの要因とも言えそうである。

マツコ有吉かりそめ天国の場合でも、二人+アナウンサーの話をずっと聞ける。

ニッポン放送のオールナイトニッポンでラジオ界の聴取率1位を取り続けているオードリーに関しても、やはり2人の話を聞きたいという人が多い。最近だと、日向坂のアイドルや特定のモデルなどをも巻き込んだじわじわとしたムーブメントになっている。

映像がないラジオというのは、寝る前に静かな空間でしっかり聞きたい人もいれば、満員電車の中で通勤時間の暇つぶしに聞くにも丁度いい。スマホでタイムフリーで聞けるようになったというのは、夜ふかしする必要もなく、バタバタしている人が多い現代社会にも合っている気がする。

そしてそこで語られるトークも、ほとんどが身近なことである。

コンビニで変な店員がいたとか、たくさん買い物したけどリュックのファスナー開いてて買ったもの全部落ちたとか、一般人にもわかりやすいし共感されやすいものであると思う。

おいしいグルメとか、キラキラしたものはInstagramでいつでも見れるし、一時期クラブハウスが流行って、一瞬で廃れたが、そのようなビジネス系とか質の低い雑談というわけでもない。

何らかのテーマについて話したいというよりは、特定の人について知りたいとか話したいという人が増えているんだと思う。それは、普通に誰かしらん一般人では無理なフィールドになってしまう。

良くも悪くもフォロワーを探すように、自分の感覚と似ていたり、シンプルに話が面白い人を探している傾向はある。

Youtubeが急に日本で人気になったのも、画面の向こうのYoutuberと視聴者が協力して作り上げていくような感覚が欲しいという潜在的な需要があったのかもしれない。確証はないが、一種の日本人独特の孤独感が影響しているような気もする。

テレビ番組で番組内だけで、どれだけ面白いことをやっていても、視聴者に繋がるような工夫をしないと、意外と視聴率が低く出てしまう。

水曜日のダウンタウンは視聴率が低いというほどでもないが、思っていたほど高くないとも言われている。その要因の1つに「ながら見」が出来ない番組であることと、クロちゃんをハメようとする企画以外は、基本的に視聴者と繋がる機会が無いと言えるかもしれない。

もちろん、それは普通なのだが、やたらクイズ番組などが隆盛している今のテレビ業界を見ると、番組の質などより、視聴者にも考えてもらうとか、繋がって何かしら参加してる感を味わえるものが見られやすい気もする。

そのテレビの上記2つの欠点を埋めるのが、ある意味ラジオとも言える。生放送中にメールで直接声を届けることも出来るし、ラジオは「ながら聞き」が出来る。

そこから派生したような、テレ東のあちこちオードリーという番組も、視聴率がそれなりに良い。有料で行った2000円のオンラインライブも8万人を超える驚異的な数字を記録している。

正直、amazonプライムが500円で月額見放題の時代に、2000円を支払って2人+ゲストの話を聞きたいという人が8万人いるわけである。

もちろん8万の中には業界関係者とか変な芸能ライターみたいな人もいるだろうが、それを考えても驚異的な数字である。

東京ドーム満員以上の人が、2人の話を聞きに来るわけだから、それは確かにバカにできない。

そういう潜在的な需要と、テレビ番組のスポンサーなどの都合がうまくマッチしなければ、いい番組というのも続いていかないのかもしれない。枠や時間も限られているし、テレビの中はやはり制約が多い。

なんで話す系の需要が多いのかと考えると、多くの人は日常で話していないんだと思う。一人暮らしをしていたらわかると思うが、1日中仕事がなかったら何も話す機会がないというのはザラだと思う。

コンビニで袋いりません。しか1日で会話する機会がない。それもスーパーのセルフレジで買い物を済ませたり、通販で置き配にすればほぼゼロである。

友達がいるとか、いないとか関係なく、そんな毎日友達と電話する人もいないだろうし、やはり日常的に会話をする機会というのは失っていると思う。

仕事での会話といっても、そんな特別面白い話はしないだろうし、恵まれた職場でなければ、雑談をする機会もないだろう。

ツイッターやYoutubeを見ていると、ネット上にやたら「共感できる」とコメントしている人が目につく。共感してもしなくても、面白かったらどうでもいいじゃん。と思っていた自分としては、疑問だった。

多分、多くの人は話し相手を探している。

よく女性は悩みを解決してほしいんじゃなくて、共感してほしいだけだ。的なこともよく言う。男性にしたら、「はぁ?」という感じだろうが、女性ファンもいるラジオなので、聞いていて何かしらそれに近いメリットがあるということだろう。

有吉さんもオードリーの2人も結婚した。前にも言ったが、結婚するとなぜか女性の支持者が増える。そういう環境的なことも関係しているのか、自分としてはバカな男がふざけている会話が無くて残念な部分もある。

40過ぎた既婚者が、ちんちんを出す必要は全く無いのだが、やはり私はちんちんを出している芸人が好きである。

芸人に限らず、一般人でもこいつ全然ちんちん出さないな。という人がよくいる。何を守ってるのか、プライドがあるのか、ちんちんを出すことが面白いと思ってないのか、恥ずかしいと思っているのか知らないが、やはり出せる男と出せない男では、信用力に圧倒的に差があると私は確信している。

ちんちんを出せない人間が仕事で大金持ちになっても何の価値もないと思っているし、ちんちんを出して大金持ちになれるから芸人になるべきだとも思っている。

何をもって信用したり、共感したりするかは人それぞれであると思う。ただ、その多くは会話を通じて知ることになる。

やたら人に気に入られようと話を合わせる人も多い。仕事でそんな事ばかりしている人が多いせいか、プライベートでもそんなことをされると疲れ切ってしまう。

自分の感性や価値観を確かめたいという人が増えているような印象もある。だからこそ、マイノリティの人達が徐々に認められてきたり、特定の悩みを持っている人に対して賛同者が現れやすいのかもしれない。

ハイテクなものに最近は目が行ってしまうが、人間が本当に求めているのはアナログな関係で十分なのかもしれない。

芸人とか一般人、関係なくもっと面白い人が世の中に現れてほしいし、いろいろな垣根を打ち破って欲しい。

もっといろいろな話を聞いてみたいし、それに救われる人もいると思う。



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