【詩】なんでもない
日に灼けたページに
はさんだままの思い出
ヘッドフォンからこぼれた
心の惑いと韻と光
ひとりきりの夜
止まない五月雨
しゃがみこむ僕
堰きとめるのは
君のくれた言葉
なんども書いて
なんども消して
ループをループするうちに気づく
とぎれることのない日々の中で
生きていたいのは君のせい
もがいているのも君のせい
白いリネンのシャツに
そっと咲う横顔
ひなたに風が吹く
透いた空がきれいだ
僕はなんでもないフリしたまま
君を見つめていた
画像:お借りしました
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