T田

予想に用いるファクターはスピリチュアルのみ。 殺伐とした競馬note界に、ほんの少しの…

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予想に用いるファクターはスピリチュアルのみ。 殺伐とした競馬note界に、ほんの少しの愛と笑いをもたらしにまいりました。

最近の記事

蝦夷っ子倶楽部の今後について

激動の夏競馬が終わった。 連日連夜、神経をすり減らす予想作業に没頭した約3ヶ月間だった。 以前はmixiのコミュニティ内での活動をメインにしていた蝦夷っ子倶楽部の登場に、初めはTLの皆様もさぞかし困惑したことだろう。 しかし、開催が進むにつれて徐々に蝦夷っ子倶楽部の存在を皆様が受け入れてくださっていたように思う。非常に有難いことである。 そして何より、この記事を読んでくれている蝦夷っ子倶楽部メンバー諸君、本当によくぞ最後まで戦ってくれた。 MVP級の働きを見せてくれた

    • 蝦夷っ子倶楽部奮闘記

      皆様、ごきげんよう。 北海道競馬専門サロン、「蝦夷っ子倶楽部」の会長T田です。 6月の函館に始まり、先週ついに札幌開催を終えた今年の北海道競馬。 白毛のハヤヤッコが函館記念を勝ったり、メイショウミモザがキーンランドCで世界大外ぶん回し選手権で優勝したり愛する横山武史が2年連続北海道リーディングを獲得したり、今年も様々なドラマが起きた北海道競馬。 この記事をご覧の皆様にとって、今年の北海道競馬がどんな北海道競馬となりましたでしょうか。 夢、叶いましたか? 「北海道競馬で

      • 最遅本命発表~札幌記念編~

        2011年10月8日。 この日俺は、初めて「奇跡」は現実に起こるのだということを知った。 横浜スタジアムで行われた横浜ベイスターズVS阪神タイガース。 1点ビハインドで迎えた9回裏、二死二三塁の場面で立ちはだかるは阪神の最強守護神である藤川球児。打席に立つのは細山田武史。 もはや祈ることさえできず、諦めの心境でテレビ画面を見つめていたことを今でもよく覚えている。 生涯打率.171の細山田に対し、当時の藤川はシーズン防御率1.24のパーフェクトクローザーだ。期待しろと言う

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        • 最遅本命発表~日本ダービー編~

          『鍋焼きうどんで失明した』 冒頭から何のこっちゃと思わせる書き出しとなってしまい恐縮だが、ギャグマンガでも中々見ない負傷要因はあと「数センチ」で現実のものとなっていた。 俺の右目の数センチ上、眉毛のあたりには残る火傷の跡がある。 時を遡ること、およそ30年。穢れを知らない乳飲み子だった俺に突如として鍋焼きうどんは襲い掛かった。 バチボコに煮えたぎる鍋焼きうどんを食卓に運ぶ途中、躓いた母親が盛大に鍋を放り投げ、鍋の中から飛び出した汁が天使のように可愛らしい赤ん坊だった俺

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        蝦夷っ子倶楽部の今後について

          ◎テルツェット最速本命発表~VM編~

          最後に俺が発表する、一頭の本命馬。 俺の目にはもう、この馬が一着でゴールする姿が明確に見えている。 今から一年前、俺は同じくヴィクトリアマイルでこの馬を本命にしていた。 最強のマイル女王、グランアレグリアが他馬を寄せ付けることもなく圧勝したこのレース。 世間の支持も圧倒的にグランアレグリアに集中し、評価通りの強さを見せつけたレースだったと言えるだろう。 だが、俺はこのレースを迎えるまでに空前絶後の勢いでこのレースに対する自信を周囲に吹き散らかしていた。 「グランアレ

          ◎テルツェット最速本命発表~VM編~

          最遅本命発表~フェブラリーS編~

          「縁を大事にして生きなさい」 小さな頃から、母親がずっと口を酸っぱくして俺に言い聞かせてきた言葉だ。 寺の坊さんでもあるまいし、何が縁じゃと思いながら生きてきた今日までの30年間。 まさか自分が、母の言葉をきっかけに本命馬を決めることになるなんて想像さえしていなかったものだ。 事のきっかけは先日、姉から届いた一通のメール。 “お母さんが倒れた” そう記されたメールを受け取った時、俺は夕方のパチンコ屋で遊タイム発動まで残り200回転の牙狼を発見したことを理由に、友達か

          最遅本命発表~フェブラリーS編~

          最遅本命発表~有馬記念編~

          「何で競馬なんかするの?」 そう言って、俺の元から去って行った一人の女がいた。 人生設計などという高尚な地図を書いたことはないが、何となく自分もこのままこいつとあと何年か付き合って、やがては結婚するのかな、なんてことを考えたりはしてた。 競馬が趣味であることを隠していたつもりはなく、同時に自分からわざわざ告げることでもなかろうと思っていたが、ある日ひょんなことから俺が競馬に興じていることを知った女は去って行った。 曰く、かつての父親が競馬と酒狂いで自分と母親に暴力を振

          最遅本命発表~有馬記念編~

          最遅本命発表~阪神JF編~

          今回は、普段の「最遅本命発表」とは少し違ったスタンスで、素のT田として文章を綴らせて頂きたいと思います。 と言いますのも、ツイートさせて頂いた通り今回はこれまで最遅本命発表をお楽しみくださった皆様へ一つの大事なご報告をさせて頂きたいのです。 平時の最遅本命発表につきましては、一つのストーリーを書き上げるつもりで執筆をさせて頂いておりましたが、今回は素直に自分の言葉でノンフィクションの想いを語らせて頂きます。それが、今日まで最遅本命発表を楽しんでくださった皆様への私なりの誠

          最遅本命発表~阪神JF編~

          最遅本命発表~ジャパンカップ編~

          「一つだけ、過去の出来事をやり直せるとしたらあなたは何をしますか」 ブックオフに売られてる安い自己啓発本に書いてありそうな問いだ。実にくだらん。 だが、あえてこの問いに答えるとしたら俺は、 “あの日のテストで100点満点を取りたい” と答えよう。 こんなくだらないことを考えてしまったのは、来たる11月28日東京競馬場にて行われるジャパンカップの予想をしていたことがきっかけである。 先日のマイルCSでは本命に挙げたシュネルマイスターが2着と好走したものの馬券にはできず、

          最遅本命発表~ジャパンカップ編~

          最遅本命発表~マイルCS編~

          天地が逆さにでもならない限り、シュネルマイスターの本命はあり得ない。 初めに言っておくが、この発言を撤回することはない。 少なからず筆者をご存知の方であれば言うまでもなかろうが、補足として告げておくと俺は隙あらば横山武史騎手の騎乗する馬を本命に挙げる。 イギリスの伝説的登山家であるジョージ・マロニーが何故山に登るのかという問いに対し「そこに、山があるからだ」と答えた逸話はあまりにも有名だが、俺が武史を買うのも同じ理由だ。その馬に武史が乗れば買う、他に理由はいらないのだ。

          最遅本命発表~マイルCS編~

          最遅本命発表~エリザベス女王杯編~

          付き合っていた、「チヒロ」という女性と別れたのはつい先日のこと。 彼女と過ごした時間には、愛と呼ぶにはあまりにも乾燥した時間だけが流れていた。 直感的と言えば聞こえは良いが、本当のことを言えば心にできた寂しさの隙間を埋める為の、お互いに都合の良い相手だったのだろう。 本当は深い愛ではないとわかっていながら彼女と過ごす時間には、どこか罪悪感に似た居心地の悪さがあった。 深夜に食うカップラーメンみたいな、冷静な頭の中では「やめておいた方がいいのに」とわかっていることについ手を

          最遅本命発表~エリザベス女王杯編~

          最遅本命発表~天皇賞(秋)編~

          「本命は、エフフォーリアとさせて頂く」 …筆者のことを少なからず知る方であれば、本記事はこのように結ばれると思っている方が大半だろう。だが、初めに言わせて頂きたい。競馬とはそんなに簡単なものではない。好きだからという理由だけで本命馬を決め、馬券を買い続けて勝てるほど甘くはないのだ。 第一、「好きだから」という理由で本命馬を買う行為は競馬予想とは言えない。少なからず、筆者の本命予想に期待し、本記事を読んでくれている皆様に、そんな中途半端な予想をお見せするつもりはさらさらない

          最遅本命発表~天皇賞(秋)編~

          最遅本命発表~秋華賞編~

          「おっちゃん、なんでホームレスしてんの?」 まさか、ホームレスをしているおっちゃんにこんなにも単刀直入な質問をする日が来るとは思っていなかった。 こんな質問をするに至った事の経緯と、おっちゃんとの出会いを経て辿り着いた秋華賞の本命馬について綴っていくこととする。 本記事をご覧頂いている皆様にも、改めて「会話」という行為の尊さについて考え直すきっかけになって頂けることを願いながら。 ストロングゼロの空き缶だらけのゴミ袋を持ってゴミ捨てに出る無駄に美人な隣人。 行きつけの

          最遅本命発表~秋華賞編~

          最遅本命発表~スプリンターズS編~

          三浦皇成という男がいる。 1989年12月19日生まれ、31歳。 2008年に騎手としてデビューを果たし、デビューから5か月にして重賞初勝利。 更に勢いは留まることを知らず、武豊の持つ新人年間最多勝記録を更新し、一躍時の人に。 2011年にはタレントのほしのあきとの入籍を発表し、正に公私共に順風満帆。 世間的な知名度も上昇し、三浦大輔、三浦カズの二大巨頭に迫る三浦界のスターへと成り上がりを果たした。 記憶に新しい所で言えば、2021年8月22日の騎乗でJRA史上44人

          最遅本命発表~スプリンターズS編~

          最遅本命発表~セントライト記念編~

          大雨の翌日。 慌ただしく家を飛び出し、通勤路を駆けていた時のこと。 そこにできていた大きな水たまりに気付かずに、すっかり革靴を濡らしてしまった。 新調したばかりの革靴を濡らした水たまりにほんの少しの恨めしさを抱きながらその日は仕事を終え、帰路に就く。 夜、家に着く頃には私の革靴を台無しにした水たまりはもうすっかり渇き無くなっていた。 では、私の革靴を濡らしてしまったあの水たまりはもうこの世界から居なくなってしまったのだろうか。 否。 大地を濡らした水たちは、水蒸気とな

          最遅本命発表~セントライト記念編~

          最遅本命発表~紫苑S編~

          「対抗はスライリー」 ふと気が付くと、自分でも気付かない内にそんな言葉を口にしている自分がいた。 毎年この時期になると、自然と物思いにふける時間が増えてしまう。 あれは蒸した夏が過ぎ、秋の香りがし始めた頃のこと。 人生で初めて、本気で「愛」について考えた秋だった。 一般的な倫理観において、二人の異性を同時に愛することは罪である。 だが、その愛が二つとも本物の愛だったとしたら? 果たしてあの時抱いた感情は、許されるものだったのか。 その答えは、今でもまだわからない。

          最遅本命発表~紫苑S編~