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知識よりも技術よりもまず、自分を制御することから。

1.27歳で習得した平泳ぎ

運動は好きだけど苦手。

それが小学生の頃の僕。

特に得意なスポーツはなく、水泳は致命的にできなかった。毎回水泳が嫌で嫌で、陸上部に入ってそれなりに走れるようになった中学3年間でもそれは変わらなかった。

高校は家から10分の県立に行ったが、その理由の中には「プールがない」も含まれていたように思う。

以来数年、友だちからの海やプールの誘いを極力断りながら生きてきた僕が、平泳ぎを習得した。27歳。法務教官の一年目。少年院のプールで時には夜間巡回の合間に泳いで身につけた。

誰の指導も仰いでない。

ただその年に行われていたオリンピックだか世界水泳の北島康介を見た。それと、少年院の水泳指導でほかの先生が子どもに教えてるのを横から見てた。

そしたら小中9年間ず〜っとできなかったのが嘘のようにサクっとできるようになった。今では水泳は趣味の1つだし、クロールより平泳ぎが好きだ。

できるようになった最大の要因は、ダンスだと思っている。

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2.自分の身体を思い通りに動かせる…ということ。

大学でダンスをはじめた。僕は全然センスがなくて、しかもそこまで必死に練習したわけでもなかったからめちゃくちゃ下手なんだけれど、丸2年くらい経ったころようやく、イメージと現実がつながるようになってきた。

踊って録画して見返すしても、ほとんどイメージとのズレがない。フリを覚えるのも速いし、癖はあるものの、それなりに形を調整することもできるようになった。

自分の身体を自分できちんと動かせるようになって、スポーツの観方も変わった。アスリートの身体の使い方を目で見て感じ取れる。

一人ひとりの関節の使い方や体重移動まで感じ取れるようになって、柔道やレスリング、野球観戦が楽しめるようになった。それまではサッカーやバスケじゃないとあまり楽しめなかったのに。

今思えばその時点で平泳ぎができる素養は整っていたんだと思う。

北島康介の泳ぎを見て、手と足のタイミングを理解した。理解したものはそれなりに再現できる。巡回の合間のわずか30分でも、練習していて手応えを感じられるようになった。

27歳で平泳ぎを習得した。

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3.自分を制御できない人間が手法を学ぶ不毛さ

身体に限らず、人は意外と自分のことを制御できていない。

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放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。