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自作歌詞

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曲先で作れたら本当は良いのだけど、 そんなセンスがないので適当に並べた言葉たち。 誰か曲をつけてあげてください。
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記事一覧

『Remordimiento』

暗い砂漠の上で
水を求めさまよう一人の若者
たどり着いた水辺のオアシスに
彼は一輪の白い花を見た

透き通るようなその花の色に
何を混ぜ合わせ幸福を得るのだろう

人に与えられた道のその半ばで知る言葉に
彼はどんな意味をつけてまた歩みを進めるだろう
歩いてきた足跡はすでに消えて思い出せない
遠い記憶は彼に何を思い出させるのだろうか

熱帯夜の
うなされるような夢か
それとも苦しいうつつか

痛みを

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『現代のヒーロー』

テレビで見たことがあるか?
ビルより大きい宇宙人が
大都会の真ん中で
でかい怪物をぶっ飛ばす
「正義のヒーロー」ってやつを

あんなのが地球にいたら大変だ
自由に空を飛ぶ鳥も
ちょっと小粋な風も
背中に羽根の生えた娘も
あのスカーレットだって
みんなが迷惑しちゃうだろ

本当のヒーローってやつが
どんなものかを教えよう
決して背は高くないし
普段着もそんなに洒落てない
それでも悪を許さない
それが

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『アジサイ』

雨を防ぐ傘もなく
一人歩く梅雨の路地裏
どれくらい歩いただろう
どこへ向かえばいいのだろう

穏やかな日常に
突然気付かされた6月の寒さ
いつからだろうか
ぬくもりが私を包んでくれていた

大切な人って想いは
勝手な妄想だったのね
初めからあなたに
私は見えてなかったの?
話してくれなくていいよ
迎えに来なくていいよ
もう、春は終わったの

町中に咲くアジサイに
自分を重ねてみたりして
雨に濡れた

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『Answer』

僕を想ってくれた
それがうれしくて
必死に応えようとした
きみがくれた以上を
僕は返そうとした
不器用で幼い僕らは
ただ「想う」だけで
つながってられると思ってた

でもなにかが
違ってたんだね

「好き」と名付けた僕の想いは
ちゃんときみに届いてたかな
そうじゃないから
きっと離れたんだね
二人の道は長く決して
交わらなかったのかな
だからきみを
傷つけてしまったんだね

僕にできるすべてを

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『代筆』

離れたはずの手のひらに
いまだ残るぬくもりが
冷めることを知らずに
心まで淋しさで染めてゆく

会いたいと言えばすぐかけつけた
側にいてと言えば時間を忘れた
あんなに惹かれあっていたのに

どうして離れてしまったの
こんな終わり誰が予想したろう
あの頃の僕はどうかしてた
もう届かない「ごめん」が
また虚しく空に消える

闇に覆われた世界で
前も見えず立ち尽くす
もう戻れないとわかっていても
好きが

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『分岐』

あれだけ眩しく映っていた街も
色をなくしてしまった
空いた僕の左手が
掴むものをなくし露頭に迷う

いつからか感じてた違和感や
想いを言葉にするのが
不器用だった二人
それでも好きだったんだよ

君に教わってしまった
二人でいるということ
僕は覚えてしまった
一人でいる寂しさを
もう埋めることができないほど
大きく胸に空いた空洞に
君との想い出が響いてる

人影もまばらな秋の海に
一人、水に足をつ

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『水平線とスカーレット』

オレンジの花が似合うスカーレット
今日も得意のわがままで
僕の手を強く引く
今日のご注文は水平線

海と空の境目
それは確かに魅力的だね
え?そんなんじゃない?
じゃあ目的はカモメかな?

小高い岩壁のうえを
慎重に歩くスカーレット
水平線も見ないで
何かを探し中?
一人残された僕は
向かい風を浴びていようかな

突然顔を上げ満面の笑みのスカーレット
僕に見せるように右手には
一輪のオレンジの花

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『薄緑の箱』

部屋の隅
タンスの上
薄緑の小さな箱
なんだか大切な
想い出が入ってる気がした

写真たち
卒業文集
好きな人がいた頃
恋人という肩書きに
一人酔いしれていた僕

恋の始まりも終わりも
あの時初めて知った

彼女の記した
3年間の想い出に
僕の影を探してしまう
「男は新規作成」
見事に当てはまる自分

未練とか
後悔とか
そんなたいしたもんじゃなく
過去の恋から
学ぼうとしてるそれだけ
「やっぱり

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『月止め』

月を止めてみせると
指で四角を作り
写真みたいに切り取ってみせた

枠の中の景色は
止まったまま
動かない月は
いつもよりどこかきれいで

二人でいるこの時間だけ
ずっと止まっていて

信じるよ
どんな嘘でも
言葉を素直に受けとめ
捧げよう
僕の気持ちを
空に流さないで
受けとめて

指をほどいて
微笑んだ
自由になった月は
急いで西へ

つなぐ二人の
指先に感じた
永遠の先

止まらない
過ぎ行

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『Viento』

旅の途中通りかかった公園で見かけた二人
胸の想いを打ち明けられずに男は
僕に助けを求めていた
僕は彼の言葉を両手に抱え
あふれるその想いを女のもとへ

二人は喜びに包まれ
幸せを分かち合った

泣きたい人がいたら
そっと抱き締めやさしく髪を撫でる
うれしい人がいれば
一緒に喜んであげよう

窓から現れた紙ヒコーキ
若い二人にはちょっとしたドラマを
校庭の男子のもとへ届ける
教室からのラブレター

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『情報化世界』

早すぎる時代の流れに置いてかれそうになる今日この頃
新しいmachineを前にしてただたじろぐだけ
一体こいつは僕に何を求めてるっていうんだ?
僕らには反論の機会もなく反乱を起こす機械
そんな映画のような出来事もいつか起きてしまうのかな?

飛び交う情報の多さにどうにかなりそうなここ最近
広がりゆくnetworkは可能性を無限にしてゆく
一体こいつは僕をどこへ連れていく気なんだ?
どこにもつながら

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『Free birdie』

「生まれ変われるなら何になりたい?」なんて
ありきたりすぎてもううんざりだよ
人とはちょっと違うこと答えてあげようか
僕は「鳥になりたい」

つまらなそうな顔してる
よくある答えだからね
でも理由を聞いたら君は
僕を見る目が変わるかもよ

彼らが自由に飛んでいるのも
必死に羽ばたいてるからだ
優雅に舞う姿の裏側に
普通の人は気付かない
それでいい
努力は人に見られたら
なんかかっこ悪いでしょ

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『羽根』

混沌に溺れるこの世界に
空から舞い降りた天使は
人々に向けて微笑んだ
僕だけと目が合った気がして
すぐに心を奪われた

見つめ合ったその目は
やさしさとぬくもりに満ち溢れてた
けど僕が魅せられたのは
目の奥に少し見えた悲しみのせいだろう

天使が微笑みをたずさえ
ぬくもりをくれるなら
僕は強さをたずさえ
きみを守っていきたい
たまには羽根をたたみ
自分のために笑ってほしい

救いを求め集う群衆から

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『Maybe You Don't Know』

午後イチの眠い授業
青い木々がそよ風に揺れる
視線は窓の外
それかきみの後ろ姿
「マジメに聞いててえらいね」
なんて一人でほほえんでみる

見えないとこに隠したこの箱
きみに見つからないように
もっと奥にしまった
ぼくの中に深く深く

窓際がぼくの指定席
きみの長い髪が揺れる
いつか見せてくれたその笑顔
また見れますように
「風が気持ちよさそう」
なんて誘ってみようかな

心の箱につめたこの「好き

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