「身体はトラウマを記録する」「真昼の悪魔」の2冊から、EMDRについて言及されていた箇所をまとめました。
EMDR=眼球運動によりPTSDを治療する方法で、最初見たときは怪しいし興味なかったのだけど、最近noteに記事を書くために再読した2冊(どちらもめっちゃ良い)の両方で紹介されていたため興味を持った。
眼球運動だけではなく、ヘッドホンの左右から音を流したり、手にセンサーをつけるなどの方法もあるらしい。
「身体はトラウマを記録する」
第15章(408〜433ページ)がEMDRについての章になっている。
▶️ 国立精神保健所からの資金を得て、PTSD患者への治療実験が行われた(2007年)88人の参加者のうち、30人はEMDRを受け、28人はプロザックを、残りの30人には偽薬を与えた。
▶️ プロザックのグループは偽薬よりも成績が良かったが、その差はわずか。偽薬でもプラシーボによる効果が出るため、研究に参加しただけで30〜42%の改善が見られる。薬が効くと、さらに5〜15%追加される。
▶️ EMDRセッション8回で、4人に1人が完全に回復した。プロザックのグループで回復したのは10人に1人。
▶️ 8ヶ月後の参加者を診察したときには、EMDRを受けた人の6割が、評価得点が完全に回復を示していた。それとは対照的に、プロザックを服用した人は、飲むのをやめると再び症状が悪化した。
(ただし、児童虐待を受けたことのある患者の場合には、プロザックのほうが一貫した効果が認められ、EMDRへの反応は鈍いことが多かった)
「真昼の悪魔」
こちらは第3章のうち、237〜239ページに記載がある。
それぞれの本の記事はこちら↓
追記)
EMDRを開発者したフランシーン・シャピロ氏の本もあるようなので、こちらもそのうち読んでみたい。